集英社ゲームズより2027年に発売予定の新作アドベンチャーゲーム『UN:Me』(アンミー)。本作は『ライブ・ア・ライブ』のリメイク版や『カリギュラ2』を手掛けてきたヒストリアが企画・開発。企画・シナリオは『カリギュラ』シリーズ、『MILGRAM-ミルグラム-』などを手掛ける山中拓也氏が担当している。 美しくも不気味な世界で目覚めた少女と、彼女の中にいる4つの魂。それぞれの魂が抱えるトラウマがさまざまな形となって襲いかかり、プレイヤーはその魂たちとの対話の末に、魂をひとつだけ残し、ほかを“消去”するという選択を迫られる作品だ。
本作に登場するすべての魂をひとりで演じるのは、声優・花守ゆみりさん。長きにわたる収録を終えたあとの花守さんに、緻密に作り込まれた魂たち、そしてその選択、本作への想いを語っていただいた。


花守ゆみり(はなもり ゆみり)
9月29日生まれ。神奈川県出身。おもな出演作は『ゆるキャン△』(各務原なでしこ 役)、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』(キュアコーラル/涼村さんご 役 )、『ブルーアーカイブ』(小鳥遊ホシノ 役)など。(文中は、花守)
河合泰一(かわい やすかず)
集英社ゲームズ 河合チーム シニアプロデューサー
前職バンダイナムコエンターテインメント時代からこれまで、IPゲームを中心にワールドワイドで数多くのタイトルのプロデュースを手掛ける。『UN:Me』では総合プロデューサーを務める。
プレイし終わったあとに、この感覚をわかってもらえると思う
――4つの魂を演じるのはかなり大変だったと思うのですが、演じ終えたあとのお気持ちはいかがでしょうか。
花守
大きなお仕事が終わったときに「肩の荷が下りる」っていう表現があると思うんですけど、今回は“なにかが剥がされたあと”って感覚ですね(笑)。
――開幕からすごいワードが……。
花守
どこまで内容を話していいのか分からないので具体的なことは言えないのですが、とにかく、頑張って作ったものをすべて剥がしたあと、みたいな感じなんです……。ゲームをプレイしたら、この言葉の意味が皆さんにも文字通り痛感してもらえるんじゃないかと思っています。
――演じられた4つの魂は、花守さんから見てどのように感じましたか?
花守
魂の特徴をそれぞれハッキリ説明するのは難しい人たち、という印象です。現実でも「人っていろんな面を持ち合わせているんだな」と感じますよね? 4つの魂もそれと同じです。
――最初に抱いていた印象が変わったり?
花守
そうなんです。対話を重ねていくと印象が二転三転していく人たちでした。ひとり目の第一印象は、本当に飾らない等身大の少女。なんだったらこう、危機感がどこか薄いような、本当に背伸びをしない子なんです。
あとは、つねに考えてそうな頭の回転がとても速い人。一見すごく朗らかで会話に困っていたらその流れを作ってくれるくらい、空気を読むのが得意な人。話しているだけで息が詰まってしまうような、対話の中でかならず上に立つような人。最初の印象ではそういう人たちでした。


――そう聞くとちょっと身に覚えがあるというか、「こういう人、実際にいそうだな」みたいな魂ですね。
花守
でも、その人たちと会話を重ねていくと、人間はその一面だけでは生きていないんだって、わかっていくんですよ。演じていても、実際にゲームを遊んでもらっても「人と話すってこういうことなんだ」と感じられる作品だと思いました。
――人と話す、知ろうとすることが大事なキーワードに?
花守:そうですね。でもその対話の糸口となる鍵を得るために、うっすら感じている恐怖を体現したような空間を歩き、恐ろしいものと向き合わなくちゃいけないんです。本当だったら、怖いものからは逃げたくなると思います。でも魂たちと話していくと、みんなのことをどんどん知りたくなっていくので、あえて恐怖と対峙することを選ぶ方も多くなりそうですね。


――骨格も声帯も変わらないキャラクターで4人分を演じるのはものすごく難しそうに感じますね……。
花守
言葉として聞くとたしかに複雑ですよね。同じ見た目で、同じ声で話すキャラクターはいままでのお仕事の中にもありました。でも、完全にひとつの体として演じ、向き合うのは初めてでしたね。
――どのように演じ分けるのか最初は悩んだりも?
花守
事前にすべての魂の台本をいただいていたので、「いまはこの魂と話しているんだ」ってひとりひとり作っていくような感覚でしたね。
キャラクター(魂)としての色を感じつつも、そこは大げさに作るのではなく、こういう思考でこう話している。強い特徴に重きを置くより、ひとりの人生を作り上げていく。そうやって出てきたものを大切にする収録現場でした。最初のPVを収録する際も、それぞれの魂とどう向き合うかをしっかり話し合って、ひとりずつ丁寧に収録していきましたね。
演じ分けについては、声を意図的に変えるというより、こういう人間だから速く喋る、声の高さはこのくらい、といった細かな差で表現しています。
▼UN:Me アナウンストレーラー
――花守さんの自然な声に近いキャラクターなんでしょうか。
花守
はい。人物のキャッチーさを前面に押し出すより、実際に人と対話をしているような生々しさが欲しいとオーダーがあったので、その距離感を大切にして演じています。
――頭の中に4人住んでいるような感覚に思えますが、演じるスイッチの切り替えがすごく大変そうですね。
花守
じつは収録を魂ごとに分けて録っているんですよね。
――なるほど、そういう流れでしたか。
花守
4つ演じると混乱してしまうんじゃないかという心配は、私だけでなくスタッフさんにもあったので、ちゃんとひとつひとつの魂と向き合えるよう、分けて録らせてもらいました。この日はこの子を録って、つぎはこの子を……という。長期の収録でしたね。半年ちょっとかからないくらいのスケジュールで、毎週のように録っていて。
ソーシャルゲームだと追加ボイスをちょこちょこ録ることもあるんですけど、コンシューマーゲームでここまでじっくり録らせてもらうことはそうそうないなと感じました。

本当にそこにいるような人間を演じ、何度も重ね、作っていく4つの魂
――登場する魂の中で、花守さんが共感しやすい人、そうじゃない人っていましたか?
花守
「この魂はこういう人だよね」みたいなキャラクター像を、山中さんたち(※)と現場でやりとりしながら作っていったんですよね。演じにくさを感じた魂はひとりいて、「理解できたら怖くないですか?」って話しながら録らせてもらったことはありました(笑)。
なんだろう。自分とは違いつつも、もしかしたらこういう人が周りにいるのかな? という感覚で人物像を詰めていったからこそ、そこまで悩まずに録れたかなと思います。本当になかなか進まなくて……ということはあんまりなかったと思うんです。けど……。
※山中さん……本作の企画・シナリオ担当である山中拓也氏。――?
花守:辛い! ずっと辛いんですよ(笑)。
――いまお話を聞いていても、考えることが多そうですよね。
花守
生々しさが欲しい。それを出すためにも、自分の頭の中で情景描写みたいなものをずっと流していて、こういうふうに考えるだろうな、そうだったら怖いな、目線はどこに動いているのかなとか、明確にイメージしながら声を当てました。
人との会話ってふだんでも相当カロリーを使うと思うんです。人って自分自身のことを他者に話すとき、自分の嫌なところにもいちばん目を向けていると思っているので、そういう対話での疲労感がキャラクターを通して自分にのしかかってくる作品でしたね。収録が1回終わるたびに、頭をいったんリセットしなきゃいけないなって。
――まるで精神をすり減らすように収録されていたような……。
花守
もう本当に、本当にそうでしたね。だからこそ、現場でも異なる魂を演じるたびに、遊んでくれる人たちにちゃんと届けられたらいいなって思います。こういう言いかたがその人らしいと思ったら、もう1回そのシーンをまるごと録り直させてもらったりして、じっくり時間をかけて作らせてもらいました。

――最初に演じたときと比べてかなり表現が変わったことも?
花守
ありましたね。感情の発露の仕方をシーンによって変えた子もいました。収録も山中さんがディレクションされていたのですが、私のお芝居を見て「こんな感じの人なんじゃないかと思うんですよ」と提案をいただくこともありました。それを聞いて「なるほど」と、改めて私の中で人物像を組み立て直していくような感じでしたね。
やっぱり、その人がどんな人間であるかという人物像は、私の人生の中で出会った人たちからだけでは作れないものだなと思っています。その魂を描いた山中さんの意見とすり合わせていって、「ちょっと違うかな?」と思ったところを録り直し、その人らしく重ねていく。そうやって少しずつ魂の形がくっきりしていく収録は本当に楽しかったですね。

――『UN:Me』は“不安”がひとつのテーマで、それぞれの魂が独自のトラウマを抱えているんですよね。なにをどう不安に感じるのか人によって細かく違いそうで、そういう反応の演技も難しそうに感じます。
花守
私はこの作品に限らず、キャラクターを演じるときに喜怒哀楽が何によってもたらされるのかをすごく考えるんです。この子はこう怒る、体が強張る、隠すように笑うとか。本作の収録に際しても、山中さんと「キャラクターによっていろんな感情表現があるのはおもしろいよね」みたいな話をして、ふだんのアニメ収録以上に枝分かれした感情や、不安からくる挙動を細かく詰めていけたので、苦労以上に楽しさのほうが大きかったですね。
「尺にとらわれないでいいんだ、どこまでもやっていいんだ……!」って(笑)。ほかにも、お芝居をしていく中で「こうだ」と感じたら、言葉を変えて演じてもいいと言われたので、本当に楽しかったです。
――セリフを変えたのはおもしろいですね。
花守
魂ごとの“らしさ”とはなんなのか、実際に対峙してその子は何を感じるのか。シーンごとにちゃんと考え、ひとりひとりの人物像をすごく大切にされているからこそ、セリフの変更提案も受け入れていただけたのかなと思います。

――どんなふうにセリフが変わったのか、ネタバレにならない範囲で言えそうなものはありますか?
花守
少女然とした子がいるんですけれど、その子の語尾を緩くしました。「です、ます」じゃなくて、断定口調にしたり、句読点で止めるような言いかたにしたり、ら抜き言葉にしてみたり。言葉の意味を伝えることを優先した崩しかたにしてます。ちょっと賢すぎるセリフだったら、まったく違う言葉に置き換えることもありましたね。
――さきほどのお話と合わせて、演技の生っぽさをとことん追求しているのを感じますね。
花守
セリフの“間”もたっぷり取っていいよと言われていたので、すごく甘えました。これでもかってくらい(笑)。とてもアニメじゃ許されないような感覚で録ってました。
――現実の会話だとすぐに言葉が出てこないときもありますもんね。
花守
ゲームではプレイヤーの皆さんが違和感を覚えないように、ちょっと詰めて編集されてたりするかもしれませんが、収録時は現実でふだん喋っているような速度で演じました。
向き合ったからこそ、魂を選択することの重さ
――最初に『UN:Me』のお仕事の話を聞いたときはどんなお気持ちでしたか? 「えっ、4つの魂を演じる!?」とか驚かれるんじゃないかと。
花守
概要を聞かされたときに「えっ!おもしろそ~!」って思いました(笑)。
――ああ、困惑よりそちらの「えっ!」だったんですね(笑)。
花守
何がおもしろいって、この設定を聞いたときにまず思い浮かぶワードがどこにも記されていなかったんですよね。それが気になって気になって、マネージャーさんに「声当てたい!」ってずっと言ってました。
――今日のインタビュー……花守さんがずっとワクワクしながらお話しされているのが印象的です。たいへんだったけど、とにかく楽しかったのが伝わってきます。
花守
私は人というものを考えるのが好きなんですけど、他人のことを完全に理解することってできないじゃないですか? それでも私は理解したくて、考えて考えて考えるんですけど。
この作品は人のことをずっと考え続けながら収録に臨める作品だったんです。
『UN:Me』は私が常日頃から考えていることをとにかく詰め込んだような作品なんですよね。最初にお話を聞いたときや、脚本を読んだとき、そして演じ終わったいまも、そう感じます。
ただ、少し心境に変化はあって。「やっぱり、自分の中でたぶんこの問答は終わらないんだろうな」という、新しい気付きがあり、それがしっかりと心に残りました。これは私にとっては宝物ですね。今回のお仕事では宝物も得られましたし、人生の課題を与えられたみたいですごく楽しかったです。ここで得られたものは、この先もずっと大事に抱えていきたいと思っています。

――選んだ魂を消して、誰かを残さなきゃいけないという、そういう選択がちょっと怖いですね。キャラクター(魂)への思い入れが深いと悩みそうですし。
花守
消す前提の魂をここまで高い解像度で作り上げるというのは、ある意味では冷たさもあると思います。
ふだん、私はお仕事の中で「キャラクターは声だけで成り立っているわけではない。物語の中にその子の人生があり、それで成り立っている」と考えています。なので、物語の枠を超えて細部を詰めすぎると、当初描かれていた人物像とは別物になってしまうのではないかと思うこともあるんです。
でも、『UN:Me』ではあえて、限界まで魂の人生の解像度を上げることを意識して演じました。そうすることで対話の厚みが増し、「魂を選ぶとはどういうことなのか」という選択の重さを、より強く感じてもらえるようになると思うので。
対話から得られる情報の解像度が高ければ高いほど、魂に対する理解はどんどん深まります。その結果、プレイヤーさんには「なんでこの中から選ばなきゃいけないんだろう」という葛藤を抱いてもらえると思いますし、「人の魂を選ぶってそういうことなんだ」という重みも体感してもらえるんじゃないかなと。

――ゲームを超えて「人間とは?」と考えてしまいそうです。
花守
人間は、わからないというところが魅力的ですよね。出会った人に「こういう人なのかな」と印象を抱いても、それが100%合っているとは思えません。
私はきっと、人への理解について、人生の中でずっと悩み続けると思います。でも、そのわからないものに対してわかろうとすることこそが、愛なんじゃないかなって思っています。私、人間大好きなんです。
花守さんの山中作品への挑戦
――そういえば、花守さんと山中さんの作品つながりですと、過去に『Caligula -カリギュラ-』(※)で出演されていましたよね。2016年の作品なので、ちょうど10年前。収録時期はさらに前かもしれませんが。
※『Caligula -カリギュラ-』…山中拓也氏が手がけた偶像殺し×現代病理がテーマの学園ジュブナイルRPG。フリューより発売。『Caligula -カリギュラ-』(アクリア開発)、『Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-』(ヒストリア開発)にて、花守ゆみりさんは少年ドールというキャラを演じている。花守
『カリギュラ』に出演させていただいたのは、新人に毛が生えたくらいのときでしたね。山中さんは、そのころからやっぱり「人間が大好きなんだな」と感じる脚本を書かれていたと感じます。
――個人的な意見ですが、それはもう本当に。すごく感じますね。
花守
人間の綺麗なところも、醜いところも大好きなのかなって。
――なにを見ているんでしょう? 何かを疑っているような印象も受けます。
花守
疑うって言っても、別に悪を疑っているわけじゃなくて、まだ隠れているその人の本心を永遠に探り続けているような、それが山中さんのテーマなのかなって。山中さんが描くキャラクターたちを知っていくたびに「ああ、この人は本当に人間なんだな」と思わされますし。すべての人に見せている顔が違うんじゃないか、というような描きかたをされるのが、私はすごく好きです。
だからたくさんのキャラクターを演じさせていただいたいまなら、昔感じていたときよりも「もっと山中さんの脚本に対して返せるものがあるんじゃないか」と思って『UN:Me』に臨んだ部分もありますね。
私の中では、勝手に山中さんとの10周年記念というか。なんて言えばいいんでしょう。「山中さん、私、どのくらいいい役者になれましたかね?」と挑戦状を送ったような気持ちです。
――お話を聞いていると、『UN:Me』の正解(演技プラン)は花守さんを含めたスタッフ全員で見つけていきましょう、という空気で進んでいったのかなと感じました。
花守
その通りだと思います。実際、収録の途中に、山中さんの中でも「あ、こういう子だったかも」、「こういう見えかたもあった」という発見があったみたいです。
河合
シナリオの人物像に花守さんの声が入ることで、形作られるものがぜんぜん違ってきて。やっぱりそっちのほうがすごく魅力的だったんですよね。花守さんといっしょにキャラクターというか、もう“人間そのもの”を作っていく作業でした。
花守
そう、人間を作っていたんですよ。「人間を作るぞ!」みたいな熱量と緻密さを持った現場だったので、出来上がるゲームもぶっ飛んでいると思います。
対話もひとつのテーマなので、プレイヤーさんには「もしかしたら、この子は自分の隣にいるかもしれない」という感覚を肌で味わってほしいんですよね。そのために距離感もひたすら詰めていったので、収録が終わったあとはみんなドッと疲れてました(笑)。
河合
作られていく人間が本当にリアルなんですよ。章を重ねるごとにそれがどんどん増していくから、誰かしらにすごく感情移入しちゃうんです。
花守
みんな苦しんでいたけど達成感は半端なかったです。
――その収録を振り返ってみて、ご自身に刺さった、印象に残っているセリフなどはありますか?
花守
え~、待ってください! う~~ん。ネタバレに触れちゃいそうなので……(笑)。言えるものであれば、形はみんな違うんですけど、「あなたになら話せる」みたいなセリフを、みんなそれぞれの言葉で話しているのですが、その言葉が印象に残っていますね。
でもこれって、残す魂を決める(=選ばれなかった魂が消える)場面では、ボタンを押す指が重くなるセリフでもあるじゃないですか。「もう後戻りできないくらい、この人たちの深い部分を聞いてしまった」と退路を断たれる感覚がある言葉です。
――これまでのお話を聞いていると、きつい選択になりそうな気が……。
花守
「あなたになら話せる」という言葉は、心を開いてくれるというより、預けられていく感覚に近いと思います。だから、そこから誰かを選び、ある意味で自分の手で魂の死を決めていかなければならないとき……その責任や重圧、罪悪感がすごく強いです。自分の中では、罪悪感がいちばん強いかもしれないですね。

――プレイヤーはクリアーしたときにどんな感情になると思いますか?
花守
そうですね……ゲーム内で“花”がすごく印象的なものになっていくのですが、その花の壁をすべて自分の手で剥がしたあとの感情は、本当に人によってぜんぜん違うはずです。ただ、このゲームを通して、最終的に皆さんは自分自身の人生のことを考えるんじゃないでしょうか。
心理的な相談って、相手と向き合っているようで、実際には自分自身とも向き合っていくものだと思うんです。相手の言葉から、「この人はこういう人だ」と印象を抱いていくことで、自然と自分との対話につながっていくというか。
だからクリアーしたときに、自分の人生をどう捉えて、どんな感情を抱くかはプレイヤーさん次第です。前向きになる人もいれば、逆に肩の荷が重くなる人もいると思います。でも、そうやってさまざまな感情を抱いていただけることが、私たちがやりたかったことなのかなと。
私自身はどう思うかと聞かれたら……「長生きしてやる!」というタイプなので、これからもいろいろなものを得て、失って生きていくんだろうなと考えました。皆さんが「これからどうやって生きていこう」と考えてくださるような、そんな作品だと思います。
ただ、うしろ向きにはならないでほしい。これからの人生、大変なこともたくさんあるだろうけど、いままで出会ってきた人たちとの縁があるからこそ、ちゃんと自分は生きていけるんだろうなと、どこか背中を押してくれるような感覚を味わっていただけたらすごくうれしいです。
