テーマソングである『IVORY TOWER』は、あの澤野弘之氏が作曲を担当。各種BGMもたいへんテンションがブチ上がるものに仕上がっており、さらに能登麻美子さん、小倉唯さん、石川界人さんなど豪華声優陣による演技がシナリオを盛り上げる。
そもそも起動画面でロゴの直後に表示されるのが「イヤホンの着用をオススメします」なのだから、相当音楽には気合を入れているタイトルであることはもはや明らかだ。

※本記事はArchosaur Gamesの提供でお送りします。
そんな『ドラガク』を、2026年6月5日のリリース前にプレイ。セミオートで動くバトル、デイリーミッション自動消化、キャラクターの個別強化が必要なく楽ちんな育成……そんなカジュアルな手触りから放たれる、シナリオの“ガチ”さ。
軽い手触りと重厚な物語体験を両立した、「こういうのをやりたかった!」と叫びたくなるようなタイトルだった。
原初の“龍”と、竜族の力を得た人間“混血種”の争い。長い歴史をたどるような骨太の物語体験
物語の主軸は、タイトルにドラゴンや学園と入っているところからもおわかりかとは思うが“現代ファンタジー×学園モノ”。かつて世界を支配していた“黒の龍王・ニーズホッグ”が暗殺されたことから始まる、龍と人、それらの混血種たちによる長い戦いの輪廻が描かれる。
ちなみに舞台となるカッセル学院は、表向きは古代爬虫類の研究に特化した大学でありながら、実情は“龍の血を宿した者を集めて育成し、龍王の討伐を目的とした機関”という設定である。これだけ聞いてもなんだかワクワクしてこないだろうか。

学院があるのはシカゴ。政府公認で専用の列車まで持っている、めちゃくちゃにデカい組織なのだ。
“龍の血を宿した者”は、タイトルにもある“ドラゴンブラッド”と呼ばれる混血種たち。かつてニーズホッグは、自身の精神を分裂させ白の龍王・イザナギという存在を生み出し、ともに統治を行っていた。その時代に、“龍の眷属(けんぞく)である竜族”の持つ力を欲する人間たちによってイザナギと交配した人間がいたのだ。
そして特別な力を手に入れた混血種は、ニーズホッグが没して人類の時代になってからも、竜族との確執を引きずりながら人間社会に溶け込み生き続けた。人類の歴史における大きな転換点や数々の動乱は、彼ら混血種と竜族の暗躍によって引き起こされたものなのだという。

現代をベースにしつつも、過去に龍とその眷属である竜族による支配があったという世界観。こんな骨が、どこかの大地に眠っている。
いわゆる“神代”にあたるものが黒の龍王が統治していた時代で、「そのときの力を受け継いだ人間がいまになってもすげー力を持って生きてますよ。龍王の暗殺だとかのごたごたで竜族とはめっちゃ喧嘩してますよ」という世界観になる。
超ざっくりだが、細かく説明していると専門用語ばかりになってしまうのでこの辺りはぜひ本編で。専門用語が羅列されると中二心がうずく方にはたまらない流れになっている。

序盤は「言霊? 真空の蛇? よくわかんねえけどかっこいいぞ!」ぐらいのテンションで読むのが楽しい。
上記のような設定の盛り込みかたからも、なんとなく伝わるかもしれないが『ドラガク』はかなりシナリオを重視したゲームに感じた。とにかく物語が濃い。文章も比喩表現がとてつもなく多く、内容もそうだが読んだ際の情景でもぶん殴ってくるような勢いを感じた。

最序盤でぶつけられる文章がこんな感じ。これでもまだまだ薄いほう。
すごく膨大な設定を頭に叩き込みながら読むメインストーリー1章から3章までは、物語の唐突さに少々混乱するところはあるものの、4章の“過去、何が起こったのか”という話に突入してからのアクセルの吹かしかたはとんでもない。ロシアに隠された龍の遺骸と、それに関わったかの怪僧。そして混血種の子どもをかくまい、恐ろしい脳手術によって力の覚醒を促す組織など、思わず引き込まれるような要素がものすごい勢いで飛んでくる。

「今ここに、我は神のしもべとしてこの地を封印する」から続く最後の文章から感じる覚悟。全体的に文章が重くて濃い。

「地下室は春のように暖かく──」から続く情景の描写がオシャレで好き。

かっこよすぎる。“男の血を燃やす最高の酒”とか、人生で1回は言ってみたい。
少なくとも4章から12章まではこのロシアでの過去話が続くので「学園モノは?」みたいな考えもなくはないのだが、筆者的には「話がおもしろいしなんでもいっかー!」ぐらいのテンションになれた。比喩を多用しているので好みは出ると思うが、ハマる人は大いにハマるはず。とりあえず筆者はハマった。
ストーリーはマルチ分岐するため、プレイヤーの選択によってキャラクターの運命を切り拓くこともできる。シナリオ部分には、非常に力が入っていると言えるだろう。

「太陽はぬるくなったゆで卵のように」わかるようでわからないような、そんな比喩に心をくすぐられる。

この文章だけだとあまりわからないが、この少年はとてつもないセクハラまがいの発言をしている。すごいよ『ドラガク』。

イベントスチルも美麗だし、前述したように音楽もすばらしい。まさに極上の物語体験と言える。
しばらくメインストーリーに学園は登場しないものの、それ以外の部分……例えばシステムのフレーバーテキストなどでは、“主人公は学園の生徒である”という設定が徹底されている。メールボックスに投げられる運営からのプレゼントには“奨学金”と書かれていたり、各種周回要素を課題と呼んだり、テキストひとつひとつへのこだわりの強さが各所に見られる。

ログインボーナス的に投げられる奨学金支援。言葉のチョイスが好き。
おもしろかったのが、学内の掲示板があること。ストーリーの進行に応じて学内の生徒がいろいろとトピックを立て、そこに生徒が書き込んでいたりする。こちらも完全にフレーバー的な要素なのだが、こういうのを眺めるのが好きなので、わざわざ実装してくれたのがとてもうれしい。

フレーバーとは書いたが、一応“いいね”的なグッドボタンを押すとジュエル(いわゆる基本無料プレイ系タイトルにおける“石”)がもらえる。

書き込みもできる。ストーリーが進むとちょこちょこ確認したくなるね。
戦闘はカジュアル、育成も軽め。遊びやすさに特化したゲーム部分
『ドラガク』のシナリオは、骨子となる世界観から表現にいたるまでとても重厚なのはおわかりいただけたと思う。ではゲームとしての手触りはどうなのかと言えば、こちらはシナリオと打って変わってとてもカジュアル。戦闘はセミオートで進むため、プレイヤーが介入するのは編成と、戦闘中の支援行動ぐらい。

こちらは戦闘中の画面。左のアイコン順に、敵味方が自動で動く。プレイヤーは下のカードのようなものを操作して、戦闘を支援していく。
編成には前衛、中衛、後衛の概念があり、それぞれにキャラクターを配置していく。キャラごとにも防御系、攻撃系、支援系の3タイプあり、それらをバランスよく編成したり、ステージの内容にあわせて偏らせたり……といった具合だ。かなりシンプルなので、少なくとも筆者が触った範疇では大きく頭を悩ませるようなことはなかった。とはいえ高難度系コンテンツが解放されていけば、もっと戦略的な動きが必要になるだろう。

パーティーは5人編成。特定のキャラクターと組み合わせることで、スキルが強化される人物もいる。

前衛、中衛、後衛は自分で好きに入れ替えが可能だ。

装備品である“魂器”や、“七原罪”と呼ばれる強化要素も。
支援行動というのは、敵味方の行動に割り込んで攻撃や回復を行う“錬金武器”と呼ばれるもの。戦闘でターンが始まったとき、編成時にセットしたいくつかの錬金武器から候補がランダムで提示され、それらを選択して使用する。
内容は単体への大ダメージや全体回復、全体へのダメージ+行動不能効果など、さまざまな種類はあるがどれも強力。割り込みで使用できることも相まって、使うタイミングにプレイヤーのセンスが求められる。

右下に表示されるカードから、1枚を選んで引き、手元にキープすることができる。キープした状態で同じ種類のカードをもう一度引くとさらに強化される。



ここで使った“錬金弾”は単体を対象として大ダメージを与える。相手の体力はまだ3割ほど残っているが、すべてをこの一撃で削り切った。
ただ、基本的には“放置で進むお手軽ゲーム”という認識で問題はないように思う。なんなら戦闘が始まった瞬間にスキップもできてしまう。ある程度鍛えたキャラであれば、メインストーリー中の戦闘は文字通り一瞬。まばたきのあいだに終わるだろう。
一度クリアーしてしまえば、“掃討”という形で素材目的のスキップ周回も可能。チケットを消費するタイプでもないため、スタミナのある限り育成用の素材などを一気に入手できる。

戦闘スキップは、ストーリーを少し進めると解放される。

戦闘も周回も全部スキップできるので、戦闘に関するわずらわしさはゼロ。
育成もお手軽。まず、複数のキャラを育成する必要がない。というかシステム的に、キャラクターを個別に育成するようなものになっていないのだ。
キャラクターの強化具合は、パーティー内の位置に依存する。具体的に言えば、パーティーの1番目に編成したキャラが長年の相棒だろうがさっきガチャで引いた新キャラだろうが同じレベルになるというもの。「このパーティーのこの位置にいるキャラはこのレベルになります」という形式だ。

つまりは、“好みのキャラを引いたらすぐに実戦投入できる”ということ。とてもお手軽なゲームとなっている。
なので、“キャラクターの誰にリソースを集めるべきか”という問題とは無縁。強化するときに一瞬でも「でもつぎに引いたガチャでもっと強いキャラが来るかも……」とよぎってしまうような人にとってはありがたい仕様だろう。
……とはいえ、将来的に貴重なリソースを使う強化要素が来る可能性もあるが。少なくとも、筆者がプレイした範囲ではそういった悩みとは無縁であった。


ガチャでSSRを当てても胃を痛める必要なし! 「たくさん当たったはいいけど育成素材がないよ~!」 なんて悩みとはおさらば。
そして育成というか、基本プレイ無料系タイトルであれば無縁ではいられない“デイリー任務の消化”も『ドラガク』は超楽ちん。なんとカッセル学院の助手・ノルマが、ボタンひとつで勝手にオールクリアしてくれる。
本作はかなりデイリー任務が多く、だいたい20個ぐらい実装されている。これらをひとつひとつこなすとなればかなりの重労働になるため、それらをすべて自動でやってくれるというのはたいへんありがたい。

彼女がノルマ。主人公(とプレイヤー)に対して学院のことをたくさん教えてくれる頼もしい相棒。

デイリーには“釣りをする”とか、ちょっと手間がかかる行動もちらほら。彼女が仕事をしてくれるからこそ、これだけの任務を実装したとも言えそう。
ほかにも、育成や強化のためのリソースが自動で溜まるような仕様になっているため、実際に『ドラガク』をプレイする時間は非常に少ないと言えるだろう。恐らく大半の時間はシナリオを読むのに使えるはずだ。なにかと忙しい現代人にとって、たいへんありがたいゲームである。

自動で溜まっていくリソースが多いので、ある程度プレイして、詰まったらしばらく寝かせて……と、長く付き合っていくのがよさそうだ。
ただ、個人的にすべてのメインストーリーに戦闘が入るのは少々気になった。明らかに戦う雰囲気でなくとも、話の区切りのような場面では絶対にバトルが挟まるのである。
戦闘はすべてスキップで飛ばせるので時間的なロスはないものの、それなら「なぜ無理やり戦闘を挟むんだ……?」という疑問が湧いてくる。恐らく“育成リソースを回収できる場所を作ること”と“シナリオと育成の進行度を合わせること”を優先した結果だと思うが、シンプルにテンポが悪く感じられるので、「せっかくのいいシナリオなのにもったいないな」と感じてしまった。

ストーリーが読みたいだけなのに何度この画面を見せられたことか。素材の入手箇所を作るにしても、別の場所で展開するべきだと感じた。
野球もできるぜ! 豊富なコンテンツと重いシナリオでどこまでも楽しめそう
超骨太なシナリオを主軸に据えつつ、そのほかの要素は極力軽めに。『ドラガク』から感じたのはとにかく「文章を読め! 世界観に浸れ!」というメッセージ。これで物語がおもしろくないなら問題だが、非常におもしろいのでなにも言うことはない。最高です。

記事の内容はメインシナリオや育成などに注力してしまったが、サブ要素もいろいろと幅広い。なにしろ“学院”なのでネタは豊富だ。筆者がプレイしたときには、某パワフルな野球をするゲームを彷彿とさせるような野球ミニゲームが期間限定イベントとして実装されていた。

真ん中にいるチアのようなコスチュームを着ているのは“ノノ”というキャラ。かわいい……。


ノノが投げるボールを打って、とにかくホームランを狙う。なにやら黄色い熊の幻覚も見えてきたような気がする。
ほかに“ガーデン”と呼ばれる箱庭要素も。キャラクターを呼んで交流して、好感度を上げたり特殊な会話を楽しんだりすることができる。
ガーデン以外にも個別のミニシナリオも用意されているので、キャラの魅力も存分に味わえる。個人的には“王将”という怪しさ満点の仮面キャラがすごく気になっているので、ぜひとも正式サービス時にもお迎えしたいところだ。

ガーデンには、自分の好きなキャラクターを連れてくることができる。

こちらが王将。ちょっとデザインがよすぎやしないか。声も怪しくて本当にかっこいい。

ほかにも釣りとか。

ペットを飼ったりできる。けっこうなんでもアリな空間。
リリース時には、大量の無料ガチャが引ける豪華なキャンペーンも予定されている。それ以外にもログインボーナスによりSSRキャラを解放できたりと、キャラクター収集はやりやすいように設定されているようだ。魅力的なキャラクターをたくさんお迎えしても、育成のハードルは前述の通り低いのもありがたい。

こちらは配布で手に入ったSSRの零(ゼロ)。なんと声が能登麻美子さんである。冷たい演技の能登さん、いいよね……。
6月19日からは、なんと『七つの大罪』とのコラボも予定されている。
ゲーム性はとてもカジュアルなので、まずは軽い気持ちで触れてみるのをおすすめしたい。極上のシナリオとオーディオ体験に溺れて、帰ってこられなくなるかもしれないが。
※以下、プレスリリースを引用。『ドラゴンブラッド:スレイヤーズ学院』×『七つの大罪』コラボ開催決定!
2026年6月19日(金)より、期間限定で大人気アニメ『七つの大罪』とのコラボレーションイベントをスタートいたします。
コラボ期間中は、ゲーム内にて限定キャラクター「SSRパートナー エリザベス」 および 「SSRパートナー メリオダス」 が登場。特別なガチャにて入手可能!
豪華絢爛な原作の世界観と、本作『ドラガク』の魅力が融合したこのコラボレーションを、どうぞお見逃しなく!今後の続報にもご期待ください。
