2026年3月1日(日)、3D格闘ゲーム『バーチャファイター』シリーズ初の公式世界大会を締めくくる決勝ステージ“VIRTUA FIGHTER Open Championship GLOBAL FINALS 2025”が開催された。
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本大会の優勝者は、とんちゃん選手。大会の会場は地上260メートル、47階の高層から東京都内の夜景を見下ろす会場で、文字通り歴代最“高”の決戦の場を制し、『バーチャファイター』史上初の公式世界王者の名誉と優勝賞金100,000USドルを勝ち取った。
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決勝ステージの開始前には、Legacy VIRTUA FIGHTER Projectプロデューサーの青木盛治氏が登壇。より規模を拡大した次回世界大会の開催決定に加え、現行のシリーズ最新作『バーチャファイター5 R.E.V.O. World Stage』(以下、VF 5 R.E.V.O. WS)の大型アップデート“Ver.1.10”の3月26日(木)実装が発表された。
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以下、初の公式世界大会にふさわしい極まった熱戦が繰り広げられた決勝ステージの模様をお伝えしていく。
※記事内の一部画像は、公式配信アーカイブから切り出したものです。次回世界大会も開催決定、大型アップデートも間もなく
大会リポートに先立ち、青木プロデューサーから発表された最新情報を整理しておこう。ひとつめの大きな発表は、3月26日(木)に『VF 5 R.E.V.O. WS』のNintendo Switch2版が発売となること。合わせて各プラットフォームでの体験版の配信も開始される。
さらに同日には、Ver.1.10アップデートを実施。一部のバトルシステム、キャラクター間のバランスなどを調整し、プレイヤーに新たな体験を提供するという。詳細は後日、公式サイト等にて発表される。
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Legacy VIRTUA FIGHTER Projectプロデューサーの青木盛治氏。
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Nintendo Switch2版もクロスプラットフォームに対応。
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そして1年に渡り開催されてきたVIRTUA FIGHTER Open Championship GLOBAL FINALS 2025に続き、2026年度大会も開催決定。国境を超えて『バーチャファイター』という共通言語でプレイヤー同士がつながる交流の輪こそ本シリーズの本質と考え、2026年5月のEVO Japanを皮切りに、新たに南米地域とオセアニア地域も加え、世界中で大会を展開していくという。
大会の最後には、全世界のコミュニティリーダーが一堂に会して交流できるようなスペシャルイベントも予定しているとのこと。
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格ゲー史上でも最“高”かも知れない大会会場
世界大会の最終ステージにふさわしく、東京都内の地上260メートル、階数にして47階にあるTOKYO NODE HALLで開催。物販ブースや『VF 5 R.E.V.O. WS』の試遊コーナーも設置され、ミニトーナメントや乱入対戦といったイベントも実施された。
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会場入り口では、初代『バーチャファイター』画面を再現した撮影パネルがお出迎え。33年前に生まれたシリーズは、いまの時代にも歴史を刻み続けている。
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物販ブースでは公式グッズのほか、2025年12月に発売された最新ガジェット“バーチャファイター ゲーミングコントローラーPRO-4(PC用)”も販売。
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試遊コーナーの野良試合も盛り上がっていた。昔のゲームセンターで『バーチャ』シリーズをプレイしていた身としては懐かしいかぎりだ。
大会のMCはハメコ。氏が担当。実況解説は組長氏、わさこん氏、ヨドリバ氏が務めた。TOP4の最終ステージでは、さらにカマたく氏と青木プロデューサーも解説席に加わった。
今回の決勝ステージに勝ち進んだのは、1年に及ぶ世界各地の大会で切符を手にした強豪プレイヤーばかり。“NERO”選手、“GentlemanThief”選手といった海外の猛者も壇上に並ぶ。
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各地域のオンライン予選や『EVO』などの大会を制し、この舞台に立った世界最高峰のプレイヤー一同。
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[CAPTION][左]オンライン予選ヨーロッパリージョン代表、NERO選手。/[右]オンライン予選北アメリカリージョン2代表、GentlemanThief選手。
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最終ステージの実況解説陣。左からハメコ。氏、カマたく氏、組長氏、ヨドリバ氏、わさこん氏、青木プロデューサー。
TOP4を決定する試合は、ふたつのグループに分けて実施された。この段階ですでに、『バーチャ』ならではの“手に汗握る”という言葉がふさわしい試合が続く。
『バーチャ』の攻防の基本は33年前から三すくみを堅固に守り続けている。。すなわち打撃、投げ、防御(ガード、エスケープ)である。リングアウトこそあるが、華美な逆転用のシステムはない。相手に打撃か投げかの二択を迫りつつ、それをさばき切ったほうが勝つ。言葉にすれば簡単で、システム自体もわかりやすく遊びやすい。だが、いざ世界で戦うとなれば、その研鑽を極限まで研ぎ澄ませなければならない。選手たちはそれぞれの創意工夫を見せつけてくれた。
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投げを読んでしゃがみで回避。このような将棋や囲碁に近い果てしない思考が、格闘ゲームならではのハイスピードな対戦の中でくり広げられていく。
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攻撃ヒット後に有利になる場面でも、追撃を捨ててリングアウトを狙う位置取りをするなど、プレイヤーそれぞれの思考や戦略が大会内でも多く見られた。
TOP4による最終決戦は夜景とともに
激戦を勝ち抜いて最終ステージに立ったのは、塩辛選手、赤丹しわぽ選手、とんちゃん選手、“バルゴ”選手の4名。準決勝からは3本先取のラウンドを5ラウンド先取した側が勝利という長丁場となり、読み合いや長期的な戦術がより重要となった。
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スキルだけでなく精神面の比重も大きくなる。仲間の励ましにも熱が入る。
準決勝戦&3位決定戦ダイジェスト
準決勝の2試合は、長く静かに戦う試合とスピーディーな試合という、対照的な展開となった。
準決勝第1試合のバルゴ選手と塩辛選手の対戦は、バルゴ選手がジャンによる執拗な捌き狙いに対し、塩辛選手のアキラは丁寧に捌き対策を積み重ね、ほぼミスを出さないという一進一退の展開。
6ラウンド目を終えた時点で3-3という完全に五分五分の展開が続いた。こうした様子見が続く塩辛選手に対してバルゴ選手は投げを決めていき、この積み重ねで塩辛選手が攻めざるをえない状況を生み出していく。この状況が終盤に活き、捌きからの大ダメージ反撃が決まるようになったことでバルゴ選手が勝利した。
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捌きを決めるために何ラウンドも重ねた戦い方が見事に結実した。
準決勝第2試合の赤丹しわぽ選手ととんちゃん選手の対戦は、とんちゃん選手のジャッキーが1ラウンド目の開幕にいきなりダッシュ投げを決めるなど、怒涛の攻めを展開。防御面でもとっさの投げ抜けの連続成功率に解説陣が驚くほど。ハイリスクハイリターンな大技を豪胆にくり出してプレッシャーを与えていく。
対する赤丹しわぽ選手もパイで大技の可能性を恐れずに攻めた。両者ともキャラ変更はしない。リスクをものともしない強気な姿勢が戦いを支配した。
お互いが圧力をかけ続ける中、上回ったのはとんちゃん選手だった。ステージ端の壁コンボが得意なジャッキーを使いながらも壁がないステージを選んだり、アッパーでのカウンター成功率をとことん高めたりなど、すさまじいスピードの対戦を制し、5-1で勝利した。
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お互いに想定外の大技を二択にからめ、リスクを負いながらも相手の選択肢を圧迫しあう。攻めと攻めがぶつかり合う展開となった。
3位決定戦の赤丹しわぽ選手と塩辛選手の対戦は、5キャラが入り乱れるまさかの展開に。赤丹しわぽ選手が大会では出したことがないベネッサを開幕に選択し、塩辛選手のアキラからラウンドを先取するが、塩辛選手はキャラを鷹嵐に変更。赤丹しわぽ選手はこれに舜帝をぶつけ、つぎのラウンドではキャラをサラに変更。
最終的には赤丹しわぽ選手が様子見を許さないサラでの怒涛の攻勢で、一気にラウンドを奪取。塩辛選手はアキラにキャラを戻して対抗するも、勢い止まらず赤丹しわぽ選手が3位の座を獲得した。
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さまざまなキャラを使いこなす、観ている側も非常におもしろい試合。会場の観客も大いに沸いた。
決勝戦:とんちゃん選手vsバルゴ選手
決勝戦に進出したのは、同じMGG(Master Genesis Gaming)チーム所属のとんちゃん選手とバルゴ選手。この時点で『バーチャ』初の公式世界最強チームはMGGに確定した形だ。
最終試合の開始前、ステージ奥の幕が開いて眼前に都内の夜景が広がった。『バーチャ』史上初の公式グローバル王者決定戦にして、地上260メートルという史上最高度での決戦が幕を開ける。
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高層からの夜景を横目に格ゲー。未曽有の展開かもしれない。
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とんちゃん選手がジャッキー、バルゴ選手がジャンを選択して第1ラウンド開始。これまでスパーリングを数えきれないほど重ねてきた相手だからか、バルゴ選手のジャンでの開幕ダッシュに始まり、お互いの攻めは大胆だった。試合展開もすさまじいスピードだ。
その中でも、とんちゃん選手は投げ抜けの精度などで勝負強さを見せつけ、僅差で2ラウンドを先取。だが、暴れ回るとんちゃん選手の勢いを止めるかのように、3ラウンド目はノーダメージのエクセレント勝ちも含めてバルゴ選手が取り返した。
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お互いの大胆な大技と、瞬きを許さない速すぎる二択の連続がぶつかり合う。
4ラウンド目をとんちゃん選手が取って3-1となったところで、バルゴ選手はキャラをブラッドに変更。かつてとんちゃん選手に辛酸をなめさせたキャラだったが、対するとんちゃん選手は盤石な立ち回りで、ブラッドが機能する前に3タテで完封。5ラウンド目も勝利して4-1のリーチに持ち込む。
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対策として投入されたブラッドに対しても隙を見せない。
バルゴ選手はキャラをジャンに戻し、6ラウンド目に臨む。ここまで追い込まれても悪手なく理想的な組み立てで試合を進めるが、とんちゃん選手の読みが冴えわたった。アッパーのカウンター成功率がさらに上がり、バルゴ選手は暴れなどの強気な選択肢が選べなくなっていく。この状況は覆らず、6ラウンド目も勝利したとんちゃん選手が5-1で世界王者の座を勝ち取った。
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世界トップクラスの中でも、ここまで投げ抜けやカウンターを決められる人はほぼいない。解説陣からも「ただただ強い、強すぎる」と感嘆の言葉が漏れた。
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史上初、史上最“高”の公式ワールドチャンピオンとして、とんちゃん選手の名が『バーチャ』史に刻まれた。
世界に向けて、『バーチャ』はさらにリブート
大会終了後には、優勝したとんちゃん選手と青木プロデューサーの両名がインタビュー取材に応じてくれた。以下、その内容をお伝えしていく。
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――まずは本日の感想を伺えますか。
青木
最高の高い場所で最高のバトルが見られたという感想もいただけまして、とてもうれしかったです。1年間かけて運営してきた甲斐があったと思っております。
――今回の世界大会を通じて、海外勢プレイヤーとの地域性の違いは感じられたでしょうか。
とんちゃん
海外ではまだその地域を引っ張る人、知識やプレイングを教えていく先駆者がいない状況だと思います。そこが変わっていくと、もっと日本との差は縮まっていくと思います。
『鉄拳』などほかのタイトルのように海外との差が縮まってくると、『バーチャ』の大会はもっと盛り上がると思います。あとはセガさんに賞金をがんばってもらって!
青木
世界中の大会を拝見してきて、『バーチャ』が好きで今後に期待してくださっているという点は、文化などの違いはあれど同じと感じました。まだ行っていないエリアがたくさんありますので、そういったところでコミュニティーを作ったり、見つけたりしていくのが大事だと考えています。
とんちゃん選手が先ほど触れたコミュニティーリーダーの存在については、それを生み出すのもまたセガの仕事だと考えていますので、僕自身が出向いてでもやっていきたいと考えています。
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――試合内容についてですが、壁なしのステージをあえて選んだシーンがあったと思います。その理由を教えていただけますか。
とんちゃん
ジャッキーだと壁のない平地ステージでも強いのと、ジャンやパイが相手だと壁があると後ろに投げるという点について、ケアすべきところが増えるんですよ。できれば何もないステージの真ん中で殴り合ったほうが、ダメージレースで勝てると考えました。
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――つぎの世界大会も開催決定したということで、今後のアップデート方針を教えていただきたいのですが。
青木
まだ詳細はお伝えできていませんが、Ver.1.10では遊びかたがけっこう変わると思います。これまでプレイしていただいている皆さんには新たな気持ちで遊んでいただくとともに、Switch2版も出ますので新規の方にもぜひこの機会にプレイしていただきたいと考えています。
今後のアップデート方針について、僕らがとくに参考にしているのは公式DiscordやSNSでして、こちらで要望が高まってくるとアップデートのきっかけになっています。僕らがこうすべきと考えているプランと合致しているものから、アップデートを実施してきたわけです。今後も声が多いものが出てくれば、十分にアップデートを続けていく可能性はあります。各時代で求められるベストも変わりますので、時代に合わせて変更していくのが大事と考えています。
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――そうして本作が盛り上がっていくとなると、今後も世界王者に挑む強豪が増えていくと思いますが。
とんちゃん
がんばってください! 自分は年齢とともに反応とかは落ちてきていますが、それでも勝てるのが『バーチャファイター』というじゃんけんのゲームですので、しっかりじゃんけんをいくつになっても続けて行けるのが大事なんだと思っています。ひとつひとつの精度や読みをしっかりとして、なんとなくで動く概念を捨てて一点読みするくらいのレベルでやっていくのが大事なんじゃないかと。
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――では最後に、おふたりから『バーチャ』ファンにメッセージをいただけますか。
とんちゃん
いろいろなゲームがある中で、『バーチャファイター』は30年くらい続いて成長し続けているタイトルです。難しいゲームなんですが、しっかりやればどんな人にもチャンスがあるゲームだと思います。ぜひみんなで盛り上げていきましょう。
青木
なぜいま『バーチャファイター』が長い休眠を経て復活、リブートしていくかといえば、もちろん『New VIRTUA FIGHTER』プロジェクトのだめでもありますが、休眠期間でも熱いラブコールをいただけたのがなによりの原動力になっています。
このIPを今後もアップデートしていこう、続けていこう、そして『New VIRTUA FIGHTER』に向けてリブートしていこうとプランニングしておりますので、それを支えてくださっているプレイヤーやコミュニティーの皆さんと一緒に盛り上げていきたいと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。