『ヴァンピール』インタビュー。妖艶で危険なヴァンパイア世界は全年齢向けファンタジーではない。「MMORPGとはこういうものだ」の固定観念をぶっ壊すプロジェクト

『ヴァンピール』インタビュー。妖艶で危険なヴァンパイア世界は全年齢向けファンタジーではない。「MMORPGとはこういうものだ」の固定観念をぶっ壊すプロジェクト
 2026年7月22日(水)12時から日本サービス予定の新作MMORPG『ヴァンピール』。Netmarbleが提供し、対応プラットフォームはPCとスマートフォンだ。
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『ヴァンピール』インタビュー。妖艶で危険なヴァンパイア世界は全年齢向けファンタジーではない。「MMORPGとはこういうものだ」の固定観念をぶっ壊すプロジェクト
この記事はNetmarble『ヴァンピール』の提供でお送りします。
 本作の主人公とその仲間となる主要人物は、すべてヴァンパイア(吸血鬼)。人間と敵対し、血族の復興を目指すダークファンタジーの世界観が印象的なタイトルである。

 Netmarbleは本作と同ジャンルのタイトル『
リネージュ2 レボリューション』を長年運営しており、こちらは2026年8月に9周年を迎える。長期運営のノウハウを持つメーカーの最新作という点でも、MMORPGプレイヤーにとっては気になるところが多い。
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プレイヤーは人を守る英雄ではなく、人を狩る超越者になる。
 そこで、リリースに先立って開発コアメンバーにインタビューを実施。ヴァンパイアというテーマを選んだ理由、日本での運営方針など、さまざまな質問にご回答いただいた。
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インタビューに応じていただいた皆さん。左から順に、ハン・ギヒョン氏、チョン・スンファン氏、チェ・ナムホ氏。

ハン・ギヒョン

『ヴァンピール』プロデューサーとして、開発全般および長期的なサービス戦略を統括。『リネージュ2 レボリューション』ではゲーム企画を起点に、成長関連施策を主導した後、ゲーム企画責任者としてコンテンツ方針や運営戦略を牽引してきた。文中ではハン。

チェ・ナムホ

『ヴァンピール』を含め、複数タイトルに携わるエグゼクティブアートディレクター。『A3』からスタートし、『リネージュ2 レボリューション』や『二ノ国:Cross Worlds』などで豊富な経験を培っている。文中ではチェ。

チョン・スンファン

『ブレイドアンドソウル レボリューション』など、多数タイトルでプロジェクトマネジメントを経てきたビジネスチームマネージャー。『ヴァンピール』のほか、『アスダル年代記:三つの勢力』、『RAVEN2』などのローンチと市場投入戦略をリードしている。文中ではチョン。

※記事内の画面写真は開発段階のものです。正式リリース版とは仕様が異なる可能性があります。

MMORPGの固定概念を壊して魅力を再発見

――まずは『ヴァンピール』の開発をスタートしたきっかけを教えていただけますか。

ハン
 長年にわたってMMORPGを開発し、またひとりのプレイヤーとして楽しんできた立場から、このジャンルが持つ魅力、そして同時に限界についても間近で見てきました。MMORPGには、多くの人とともに成長し、競い合う楽しさがあります。一方で、時間が経つにつれ、一部のシステムがプレイヤーに疲労感を与えるのも事実です。

 やがて、いちユーザーとして「楽しむために始めたゲームが、なぜいつの間にかストレスになってしまうのか」という疑問を抱くようになっていました。異なるプレイスタイルを持つユーザーをひとつの競争構造に押し込めることや、過度な成長負担、反復的な課金構造、勝者中心のコンテンツ設計などは、ジャンルが長く抱えてきた課題だと考えています。

――MMORPGとはそういうものだと考えてしまいがちな部分ですね。

ハン
 『ヴァンピール』プロジェクトを始めるにあたり、自分自身にひとつの問いを投げかけました。「自分が本当に遊びたいMMORPGとは、どのようなものなのか」と。単に新しい世界観や新しいコンテンツを作るのではなく、MMORPGが当然のものとして受け入れてきた慣習や構造を、改めて見つめ直すところから始めました。
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ハン
 とくに、従来のMMORPGがおもに中世ファンタジーの世界観にとどまっていたのに対し、『ヴァンピール』ではヴァンパイアという題材を通じて、より強烈で大人向けのダークファンタジー世界を表現したいと考えました。これにより、アートやキャラクター表現、戦闘演出などにおいても、既存タイトルとは異なる体験を提供できると考えています。

 つまり『ヴァンピール』は、「MMORPGとはこういうものだ」という固定観念に挑戦するプロジェクトです。成長、競争、経済システム、そして世界観や表現方法にいたるまで、慣れ親しんだ枠組みを大胆に変え、ユーザーがもう一度楽しさを感じられるMMORPGを作りたいという思いが、開発の大きなきっかけとなりました。
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――MMORPGというジャンルの中で、なぜヴァンパイアをテーマに選んだのでしょうか。

チェ
 既存のMMORPG市場を見ると、中世ファンタジーや神話をベースにしたコンセプトが主流です。完成度の高い作品が多い一方で、設定や構造がある程度定型化されている印象もありました。私たちはその枠組みをそのまま踏襲するのではなく、より強烈で差別化された世界観に挑戦したいと考えました。その中で選んだテーマが“ヴァンパイア”です。

 ヴァンパイアは単なる種族設定ではなく、生と死の境界、欲望と禁忌、魅惑と恐怖が共存する象徴的な存在です。こうした感情の濃度をMMORPGの構造に落とし込むことで、より強い没入感を提供できると判断しました。そこから、私たちならではのヴァンパイア世界観が生まれました。

――ストーリー面でもヴァンパイアという題材を意識されたのでしょうか。

チェ
 ストーリーにおいても、典型的な英雄譚からの脱却を目指しました。『ヴァンピール』の主人公は“選ばれし英雄”ではなく、死から物語が始まる人物です。人間勢力である“教団”は、ヴァンパイアを排除するために、同じ人間に対してさえ非人道的な実験を行います。主人公もその実験体となります。かろうじて脱出するものの、最終的には教団によって命を奪われ、その死の果てにヴァンパイアとして生まれ変わります。
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チェ
 その後の物語は、世界を救う英雄譚ではなく、自分を破壊した世界へ復讐する旅として展開していきます。このように、挫折、怒り、復讐といった、より極端で現実的な感情を物語の出発点に置くことで、既存MMORPGでよく見られる英雄の物語のような典型的な構造を、意図的にひねっています。

――演出面では流血表現など、残酷な描写も序盤から多く見受けられますね。

チェ
 開発過程では「表現の限界を広げてみよう」という目標を掲げました。全年齢を意識した安全なファンタジーではなく、大人のユーザーに向けた、より大胆で明確な方向性です。中途半端に表現の度合いを調整して曖昧な印象を残すよりも、最初から明確なターゲットとアイデンティティを設定する方が、ゲームの魅力をよりはっきりと伝えられると判断しています。

 そのため、ゲーム内の演出についてもためらいませんでした。戦闘における血の表現や打撃感、吸血演出などは、感情を視覚的(直感的)に表現するための装置です。刺激のための刺激ではなく、世界観や情緒に合った“洗練された強烈さ”を目指しました。物語、感情、表現方法の全体において、既存MMORPGの定石を超えようとした試みの一環です。
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――ゴシックホラーとMMORPGを組み合わせる際に、とくに意識したポイントを教えてください。

チェ
 もっとも悩んだのは、“雰囲気”と“プレイヤー体験”のバランスです。ゴシックホラーという世界観は魅力的ですが、暗く重い雰囲気が強すぎると、プレイヤーが長時間ゲームにとどまりにくくなります。一方で、世界観を薄めすぎると、『ヴァンピール』ならではのアイデンティティが失われてしまいます。

 そこで私たちが重視したのは、世界観を無理に押しつけるのではなく、自然にゲーム体験の中へ溶け込ませることでした。たとえば、ヴァンパイアの弱点である日光を単なるペナルティにせず、“血の関門”という設定で表現したこと。また、吸血を不快な要素ではなく、ヒーラーなしですべてのクラスがアタッカーとして戦い、アドレナリン効果を通じて戦闘のインパクトを生み出す重要な要素として活用したことが、その代表例です。世界観がゲームプレイを妨げるのではなく、ゲームプレイそのものが世界観をより深く感じさせる構造を作りたいと考えました。

――プレイを通じて、自然と世界観に没入できると。

チェ
 もうひとつ意識したのは、ゴシックホラーの雰囲気がプレイヤーに疲労感を与えないようにすることです。初めてログインしたときの暗く冷たい印象は強く残しつつ、地域ごとに表現や描写を変え、明るく多彩な背景も体験できるように構成しました。

 最終的に私たちが目指したのは、プレイヤーが『ヴァンピール』の世界に接続した瞬間、これまで遊んできたMMORPGとは明らかに違う何かを感じながらも、自然とその世界に長くとどまりたいと思える体験です。

――プレイヤーにはどのような魅力を体験してほしいと考えていますか。

ハン
 ひと言で申し上げるなら、MMORPG本来の楽しさをもう一度感じていただきたいです。ともに成長し、協力し、競い合うこと。その過程で生まれる仲間との絆、強敵を倒したときの達成感、クランが一つになって勝利をつかんだときの感動。これこそが、多くのユーザーがMMORPGを長く愛してきた理由と考えています。
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ハン
 しかし、いつしかその本質が薄れていったように感じています。課金が成長のすべてになり、プレイヤーの実力に取って代わり、ゲームを楽しむことよりも課金のプレッシャーに耐えることのほうが当前の体験になってしまいました。その結果、多くのユーザーが「MMORPGとは本来こういうゲームだったのか」と疑問を抱くようになったのも事実です。

 『ヴァンピール』は、その本質へ立ち返ることを目指しました。ダイヤ(課金通貨)ファーミングによって、プレイした時間が実質的な成長につながります。GvGコンテンツでは課金額ではなく、クランの戦略とチームワークが勝敗を分けるように設計。ひとりで成長し、クランメンバーと協力し、ほかのサーバーと競い合う。そのすべての過程を、課金の負担なく純粋に楽しめるようにしたいと考えました。『ヴァンピール』をプレイしながら、「ああ、これが自分がMMORPGに求めていた楽しさだったんだ」と感じていただける瞬間があることを願っています。

長年の運営ノウハウと最新のニーズの融合

――現在のMMORPG市場は競争が激しいですが、本作ならではの強みを教えていただけますか。

チョン
 『ヴァンピール』は、既存MMORPGのユーザーが長年感じてき3つのおもな不満を正面から解決することから出発しました。

 ひとつ目は、戦闘設計の革新です。“すべてのプレイヤーが主役になれる戦闘”を目指しました。既存MMORPGの慢性的な課題であったヒーラー不足や役割の強制を解消するため、タンク・アタッカー・ヒーラーという従来の役割構造から、ヒーラーを大胆に取り除きました。すべてのクラスを攻撃中心に設計しつつ、ヴァンパイアの本質である“吸血”が戦闘における重要な生存メカニズムとして機能します。

 敵をより激しく攻撃するほど体力が回復する構造となっており、攻撃こそが最善の生存手段になります。どのクラスを選んでも、戦闘の中心に立つことができます。
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チョン
 ふたつ目は、合理的な成長システムです。“プレイした時間がそのまま資産になる”構造を目指しました。韓国MMORPGに対する大きな不満のひとつである課金構造を、根本から変えようと考えました。

 本作では一定レベル以上になると、フィールド狩りやダンジョンプレイだけでダイヤを獲得できます。また、ガチャシステムには“ケアポイント”構造を導入し、低レアリティーの排出が続くほどポイントが加速度的に蓄積され、欲しい報酬により早く到達できるようにしました。課金が絶対的な優位を決めるのではなく、継続的にプレイするユーザーが正当に強くなれるエコシステムを作っています。
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チョン
 3つ目は、成長と競争の場の分離、そして日本ユーザーのニーズを中心に置いたGvG設計です。成長を妨げられたくないユーザーは、PKが厳しく制限された成長エリアでプレイし、戦闘を楽しみたいユーザーは戦闘特化型インターサーバーコンテンツ“ゲヘナ” で大規模PvPを楽しめるよう、空間を明確に分けました。

――日本のMMORPG市場に対して、とくに意識した部分はありますか。

チョン
 日本のMMORPGユーザーとの事前コミュニケーションを通じてもっとも強く確認できたのは、GvGへの深い期待です。『ヴァンピール』開発陣は『リネージュ2 レボリューション』のサービス経験を通じて、日本市場においてクラン間の協力と競争が長期プレイの重要な原動力であることをよく理解しています。そのため、GvGコンテンツを後から追加するのではなく、最初からロードマップの中心に据えて設計しました。

 本作ではローンチ直後の“聖物防衛戦”を皮切りに、“クラン占領戦”、“争奪戦” 、そして2026年10月開催予定の“ヴァンピール クランチャンピオンシップ” まで、クラン単位の協力と競争がゲーム全体を貫く重要な軸となっています。勝者にはサーバー内で実質的な権限が与えられ、敗者にも貢献度に応じた報酬が付与されるため、より多くのユーザーが最後まで戦場に残って戦う理由を持てるようにしました。

――『リネージュ2 レボリューション』や『二ノ国:Cross Worlds』の開発経験は、本作にどのように活かされていますか。

ハン
 Netmarbleと開発チームは『リネージュ2 レボリューション』を通じて、大規模MMORPGの開発とグローバルライブサービスの双方を経験しました。とくに大規模同時接続環境における安定的なサーバー運営、勢力間戦闘とコンテンツ設計、そして長期サービスの中で蓄積してきたユーザーデータ分析の経験は、『ヴァンピール』開発全般において重要な資産となりました。

 まず、大規模戦闘や競争コンテンツの設計面に、そのノウハウを積極的に反映させました。単にコンテンツを追加するのではなく、ユーザー間の対立と協力が自然に発生する構造を設計することに重点を置いています。サーバー運営の安定性やパフォーマンス最適化についても、これまでのプロジェクトで蓄積した技術的経験をもとに、より精緻に磨き上げました。

――長らくライブサービスを展開してきたノウハウなども活かされているようですね。

ハン
 ライブサービス運営の中で実感したユーザーの疲労要素、課金構造への反応、経済バランスの課題などを綿密に分析し、『ヴァンピール』の成長構造やベンチマーク設計に反映しています。確率型商品の失敗体験を緩和する累積報酬型構造、ダイヤファーミング、成長と競争空間の分離、シャッフリングによる競争構造の固定化防止など、『ヴァンピール』の主要システムも、こうした問題意識から生まれたものです。

 何より重要な資産は、長期間にわたるライブサービス運営を通じて、さまざまな課題を直接経験し、対応してきたことです。コンテンツアップデート周期の管理、コミュニティとのコミュニケーション方法、バランス調整のスピードや方向性の設定など、ライブ運営全般に関する実践的な経験が蓄積されています。これらの経験と技術的基盤があるからこそ、より安定的で持続可能なサービスを続けていけると考えています。
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――韓国でのサービス開始後、ユーザーからとくに好評だった要素を教えてください。

チョン
 ユーザーの皆さんがもっとも前向きに評価してくださったのは、『ヴァンピール』が既存MMORPGの慣れ親しんだ公式や、ジャンルが長く抱えてきた課題を大胆に変えようとした点だと思います。

 結果的に、ユーザーの皆さまは『ヴァンピール』を単なる新作MMORPGではなく、慣れ親しんだMMORPGの文法を新しく解釈したゲームとして受け止め、その点に大きな魅力を感じてくださったのだと思います。

――韓国での運営を通じて、改善した部分や課題はありましたか。

チョン
 サービス開始後に強く感じたのは、ユーザーの皆さまのコンテンツ消費速度が、私たちの予想をはるかに上回っていたという点です。とくにMMORPGを長く遊んできたユーザーの皆さまのプレイスタイルや情報共有の速さは、私たちの想定を超える部分がありました。

 この経験は私たちにとって、非常に貴重な資産となりました。韓国サービスを通じて蓄積したデータをもとに、コンテンツ供給の周期や成長導線、運営計画をより精緻に整えることができたからです。日本サービスでは、こうした経験を積極的に反映し、初期段階からより安定したコンテンツ運営計画を準備しています。ユーザーの皆さまが長期的に楽しめるよう、アップデートロードマップとコンテンツ準備体制を一層強化し、サービス初期から継続的な遊びを提供することに注力する予定です。
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公式動画『[VAMPIR] インフルエンサー大集結!| 先行体験会』から抜粋。日本でも先行体験会などを通じて、すでに多くの意見を募っている。

日本独自の展開や気になる点を訊く

――日本版独自の要素を追加する予定はありますか。

チョン
 コンテンツやシステムそのものを日本版だけのために別途作るというよりも、日本のユーザーの皆さんの声を反映し、サービスの進め方を細かく調整することに注力しています。

 その代表例がサーバー構成です。事前のコミュニケーションのなかで共通して強く要望をいただいたのが、日本ユーザー同士だけでプレイできる専用サーバーでした。私たちはその意見を積極的に反映し、日本専用サーバーを別途用意しました。もちろん、韓国や台湾のユーザーと競争したいユーザーのためのサーバーもあわせて準備しています。
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チョン
 統合取引所についても同様です。日本のユーザーの皆さんの意見を反映し、ローンチ時点からすべてのワールドを統合して運営することを決定しました。韓国サービス初期にはなかった要素を、日本ローンチでは最初から適用する形です。

 つまり『ヴァンピール』日本版は、韓国で検証されたゲームをそのまま持ってくるのではなく、日本のユーザーの皆さんとのコミュニケーションを通じて、ともに作り上げてきた結果です。今後も日本サービスならではの運営方法やアップデートの流れを、ユーザーの皆さまとともに作っていく予定です。

――日本のMMORPGユーザーの中で、どのような層をターゲットとして想定していますか。

ハン
 特定の年齢層やプレイスタイルにターゲットを狭く限定するのではなく、MMORPGの本質的な楽しさに共感してくださるすべての日本のユーザーを対象にしています。

 MMORPGは、結局のところ人々の物語です。ひとりでは味わえない成長の高揚感、クランメンバーとともに強敵に立ち向かう協力の感動、そして激しい競争の末に得る勝利の達成感。この3つが、このジャンルを長く愛されるものにしてきた核心だと考えています。

 日本のユーザーの皆さまは、この本質的な楽しさに誰よりも真剣に反応してくださると感じています。『ヴァンピール』は、まさにそうしたユーザーの皆さまのためのゲームです。成長するときは妨げられず十分に強くなれて、競争の舞台ではクランメンバーとの協力が実質的な結果につながり、その結果がさらに高みを目指す動機になる好循環の構造。これこそが、日本のユーザーの皆さまが求めるMMORPGの姿だと私たちは考えています。
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チョン
 ユーザーの皆さんに向けてとくに集中している点は、『ヴァンピール』にログインしたとき、心から楽しかったと感じていただけるようにすることです。成長する楽しさ、クランメンバーとともに戦う協力の感動、競争から得られる達成感。これらの体験が十分に満足できるものであれば、私たちがあえてポジショニングを考えなくても、自然と多くの方が遊びに来てくださると信じています。いいゲームは、最終的には口コミが証明してくれるものだと考えているからです。

 日本のMMORPG市場は、ユーザーの目線が高く、ゲームを見る視点も非常に深い市場です。そのため、表面的な数値や順位よりも、長くいっしょに遊びたいゲームかどうかが冷静に判断されると考えています。私たちの目標は、その判断において合格点をいただくことです。初めてログインしたユーザーが翌日も、1ヵ月後もログインしたいと思えるゲーム。クランメンバーに「このゲームをいっしょにやろう」と自信を持って勧められるゲーム。それこそが、『ヴァンピール』が日本市場で本当に実現したい姿です。
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――課金設計において、重視している点を教えてください。

チョン
 最初に考えたのは、“課金したユーザーが後悔しないゲーム”を作ることでした。多くのMMORPGで課金ユーザーが大きな挫折を感じるのは、お金を使ったにもかかわらず結果が伴わない状況、あるいは課金してもすぐにつぎの課金を求められる構造です。私たちは、このふたつをどちらも解消したいと考えました。

 まず、課金の結果が確実に感じられるべきだと考えました。“ケアポイントシステム”が、その代表例です。結果がよくなかったとしても、その過程がつぎの報酬に向けた確かな足がかりとして蓄積されます。課金した努力が無駄に消えてしまわない構造です。
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――いわゆるPay to Winの構造については、本作ではどのようにお考えですか。

チョン
 無課金または微課金のユーザーが、課金ユーザーの前で無力感を覚えないようにすることも重要視しました。ダイヤファーミングシステムにより、継続的にプレイするユーザーであれば、課金せずとも成長の流れを維持できます。

 また、GvGコンテンツでは、単純な課金額よりも、クランの戦略とチームワークが勝敗を分ける重要な要素になります。財布の大きさではなく、プレイの深さで競える環境を作りたいと考えました。課金したときに確かに残るものがあり、課金しなくても取り残されたと感じないこと。このバランスを保ってこそ、長く愛されるゲームになると信じています。

ローンチ後の展開にも要注目

――MMORPGでは継続的な運営が重要です。どのようなアップデート方針を考えていますか。

ハン
 私たちは、アップデートを単にコンテンツを追加する作業だとは考えていません。『ヴァンピール』が目指す方向性に合わせて、ユーザーの皆さんのプレイ体験を継続的に発展させていく過程だと考えています。

 まず、クラン間の協力と競争の楽しさをさらに広げられるコンテンツを、継続的にお届けする予定です。MMORPGの最大の魅力は、最終的には人々とともに作っていく体験にあると考えているため、ユーザーの皆さんがより密接に協力し、競い合える環境を作っていきたいと考えています。

 また、新地域、ダンジョン、成長コンテンツなど、MMORPGユーザーの皆さまが期待するコンテンツを安定的に提供していく計画です。韓国サービスを通じて確認したデータをもとに、コンテンツ消費速度や利用パターンをより綿密に分析しており、より体系的なアップデートロードマップを準備しています。

チョン
 私たちは韓国・台湾のアップデート日程をそのまま踏襲する方式は取りません。日本のユーザーの皆さまの成長速度やサーバー生態系の流れに合わせて、新しいコンテンツを公開していくことが基本方針です。ユーザーの準備が十分でない状態でコンテンツが先に開放されることも、反対に成長したユーザーが遊ぶものを失ってしまう状況も、どちらも避けたいと考えています。

ハン
 何より重要なのは、ユーザーの皆さまの声だと考えています。実際に韓国サービスにおいても、多くの意見を反映しながらゲームを改善してきました。今後もユーザーの皆さまと積極的にコミュニケーションを取りながら、ともにゲームを作っていく予定です。

――日本サービス開始後のロードマップについて、現時点で共有できる内容はありますか。

チョン
 公式番組でも事前にご案内しましたが、現時点で公開できる範囲で、10月までの主要コンテンツスケジュールをお伝えします。

 7月22日のローンチ時点では、クラン協力コンテンツである“聖物防衛戦”、戦闘特化エリアであるインターサーバー“ゲヘナ”、そしてすべてのワールドがつながる“ワールド統合取引所”が同時にオープンします。

 8月には、クランの実力を1対1のトーナメント形式で競う“クラン占領戦”と、サーバー最強クランを決める“争奪戦”が始まります。9月には初のサーバー移転とともに5対5パーティ戦場が公開され、10月にはいよいよ“ヴァンピール クランチャンピオンシップ”が開催されます。
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『VAMPIR』公式生放送:ヴァンパイアたちの夜会【第2回】から抜粋。
チョン
 7月のローンチから10月のチャンピオンシップまで、クランメンバーとともに成長し、競い合い、最強の座を目指して進んでいく旅。その全体が、ひとつの大きなストーリーになるはずです。今後公開される追加コンテンツにも、ぜひご期待ください。

――日本サービス開始を楽しみにしているユーザーへ、メッセージをお願いします。

ハン
 まず、『ヴァンピール』に関心をお寄せいただき、楽しみにお待ちくださっているすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。私たち開発陣は、『リネージュ2 レボリューション』を通じて日本市場を経験する中で、日本のMMORPGユーザーの皆さまがどれほど深くゲームを愛しているのかを直接感じてきました。その経験があったからこそ、『ヴァンピール』を日本にお届けするこの瞬間は、私たちにとっても特別な意味を持っています。

 『ヴァンピール』は、単に韓国で成功したゲームを日本に持ってくるものではありません。日本のユーザーの皆さんの声を直接聞き、そのニーズを設計に反映してきました。日本専用サーバー、ローンチ時点から運営される統合取引所、そしてGvGを中心に据えたコンテンツロードマップ。これらはすべて、日本のユーザーの皆さまとのコミュニケーションから生まれた結果です。

 いいゲームは、開発陣だけで作るものではありません。プレイヤーの皆さんとともに作っていくものだと、私たちは信じています。皆さまの声に常に耳を傾け、ご期待に応えられるサービスを作るために最善を尽くします。2026年7月22日(水)12時を、ぜひ楽しみにお待ちください。

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担当者プロフィール

  • カイゼルちくわ

    カイゼルちくわ

    フリーライター。MMORPGとブラウザゲームを黎明期から遊び続け、ゲームセンターに『ストII』の数年前から通いつつPCゲームで夜を明かしていたおじさん。アーケードゲーム雑誌のライター業を経て以来、ほぼ全ジャンルのゲーム記事を受け持っている。

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