『バーチャファイター5 R.E.V.O. World Stage』レビュー、ワールドステージ要素まとめ。ひとり用やり込みモードや解説が充実。初心者は「二択を高速で仕掛けるゲーム」と学ぼう

by西川くん

『バーチャファイター5 R.E.V.O. World Stage』レビュー、ワールドステージ要素まとめ。ひとり用やり込みモードや解説が充実。初心者は「二択を高速で仕掛けるゲーム」と学ぼう
 セガより2025年10月30日に発売される3D対戦格闘ゲーム『Virtua Fighter 5 R.E.V.O. World Stage』(バーチャファイター5 レヴォ ワールドステージ。以下、VF 5 R.E.V.O. WS)。3D格ゲーの金字塔『バーチャファイター』シリーズの最新作だ。対象ハードはプレイステーション5(PS5)、XBOX SERIES X|S、PC(Steam)。

 ポイントはひとり用の新モード“World Stage”が追加されたこと。強豪たちを相手に戦い抜くモードで、実在の有名プレイヤーもCPUとなって登場する。ほかにも数多く加えられた調整点などについて、先行試遊レビューをお届け。なお、ネット対戦は体験できなかったので、おもにオフライン部分の感想が中心となる。
広告
記事のサムネイル画像 関連記事

ゲーミングPCおすすめ15選。10万円台から~50万円超えハイエンドまで、デスクトップPCやノートPCをまとめて紹介【2025年9月版】

おすすめのゲーミングパソコンを紹介。マウスコンピューターやドスパラ、フロンティア、TSUKUMOのBTOゲーミングPCと、ASUS、MSIのデスクトップ、ゲーミングノートから、さまざまなゲームに活用できるモデルを予算10万円台から50万円超えまで幅広くセレクト。
[IMAGE]

度重なるバージョンアップの最新版

 まず、本作の立ち位置はそこそこややこしいので解説しておく。前身タイトルである『VF 5 R.E.V.O.』の基本的な中身は、『バーチャファイター eスポーツ』(VF es)そのもの。『VF es』は2021年にリリースされたタイトルで、2010年にアーケードで稼動した『バーチャファイター5 ファイナルショーダウン』(VF 5 FS)のリメイク、またはリマスターに近い作品だ。
[IMAGE][IMAGE]

 『VF 5 R.E.V.O.』となりグラフィックはより美麗になったほか、『
VF 5 FS』から数えると約13年ぶりにゲームバランス部分にアップデートが入り、細かな技追加・調整が加えられた。とはいえゲーム性がガラリと変わるようなド派手な変化というより、昔からのプレイヤーならば違いを感じるような内容になっている。
[IMAGE][IMAGE]

 そんな『VF 5 R.E.V.O.』が、さらにアップデートされたのが今回発売される『
VF 5 R.E.V.O. WS』。既存プレイヤーには大事なことなのでお伝えしておくと、『VF 5 R.E.V.O.』を所持しているプレイヤーは無償アップデートにより自動的に『VF 5 R.E.V.O. WS』へグレードアップされる。つまりPCユーザーは買い直さなくていいし、大型アップデートくらいの気持ちでいればオーケー。

 また、プレイステーション4(PS4)版『VF es』を所持している人は、PS5版を購入する際に通常版2500円[税込]→1100円[税込]の割引が適用される。お得!
[IMAGE][IMAGE]

家庭用ハードとのクロス対戦

 全体的に何が変わったのかと言うと、まず対応機種がPCだけでなく、家庭用ハードにも対応したところがいちばん大きい。昨今では主流となっているロールバックネットコードに対応しているのはもちろんのこと、ハードの垣根を超えたクロスプラットフォームにも対応している。

 ハード間のマッチングを気にせずに対戦可能。いままでは対戦環境を整えるにはそれなりに高価なPCが必要だったので、より対戦に臨みやすくなったのはうれしいところだ。

 ネット対戦の快適さについては体験できなかったが、おそらく前作で培ったノウハウが活かされ、発売日からすんなりスムーズな対戦ができるのではないだろうか(ネットワークテストも実施されていたし)。

 また、今回は体験していないがダウンロードコンテンツとしてボスキャラクターの“デュラル”がプレイアブルキャラクターとして新たに使用可能とのこと。公式大会などでは使用できないそうだが、新キャラクターには違いないので、新たな研究の余地が生まれそうだ。
[IMAGE][IMAGE]
項目はあったが、残念ながら発売と同時に配信される有料ダウンロードコンテンツなので触れられなかった。

初心者ガイドがより充実!

 トレーニング周りに手が加わり、より初心者がゲームを学びやすくなったのもポイント。ゲームの基本を学ぶ“チュートリアル”や、キャラクターごとの技をひと通り実践できる“コマンドトレーニング”などはこれまで通り完備。

 なお、コマンドトレーニングでも現行の『VF 5 R.E.V.O.』にはなかった要素がある。構えなどの“〇〇中”のコマンド表示時、その前提となる構えのコマンドも表示されるようになったのだ。コマンドをひと通り出したいときに初心者が戸惑う部分だったので、この改善はとてもいい。
[IMAGE]
たとえばアキラの“提籠換歩(ていろうかんぽ)”という構え技中のコマンド。以前は提籠換歩をどうやって出せばいいのか表示されず、わかりにくかった(画像は『VF 5 R.E.V.O.』のもの)。
[IMAGE]
『VF 5 R.E.V.O. WS』では提籠換歩自体のコマンドも併せて表示。

バトルのコツの解説

 新たに“バトルのコツ”といった項目が登場し、本作におけるバトルの立ち回りについて、基本的なことを教えてくれるようになった。たとえば、移動はダッシュが基本であることや、2択(中段攻撃、または投げ)を高速で仕掛けていくゲームであること。相手に攻撃をガードされたら、基本は隙があるので相手ターンになることなど、『バーチャファイター』シリーズの攻防を教えてくれるような内容だ。
[IMAGE]

 チュートリアルで操作やアクションを学んでも「けっきょくのところ、どうやって立ち回ればいいの?」となりがちだが、少しではあるがフォローしているのが“バトルのコツ”になるだろう。基本中の基本を教えてくれるので、少しだけではあるが初心者向けのサポートが手厚くなった印象だ。
[IMAGE][IMAGE]

 ただし、個人的にはもう少しフォローしてあげてもいいでのは、と思うところもあった。たとえば、“基本は立ちガードしておくゲームである”といった解説はとてもいい。ただ、ガードボタンを押したらその後にパンチボタン(P)を同時に押しておこう(投げ抜けになる)みたいな解説もあると、より手厚いのかなと感じた。

キャラクターの特徴を解説

 もうひとつ追加されたのが“キャラクター解説”の項目。キャラクターごとの簡易的な特徴紹介を読めるようになった。また、オススメの技と初心者向けのコンボもレクチャーしてくれる。
[IMAGE]

 キャラクターごとの強み・オススメ技の解説は行き届いているかというと、おそらくそのキャラクターを使い込みたい初心者にとっては足りないと思うが、キャラクター選びに悩む入り口としては使いやすい項目といった印象。浮かせ技→空中コンボの部分だけ見ておくだけでも、それなりにキャラクターの魅力がわかるはずだ。
[IMAGE]

 ただ、オススメ主要技に下段攻撃があるのはいいものの、オススメ中段攻撃はどのキャラクターも、いわゆる“肘”と呼ばれる、速度があって隙の少ない技にまとまっているため、どうしても地味な印象を受ける(ゲーム的に仕方ないのは理解できるが)。実戦でとても活用できる技なので間違ってはいないものの、あとひとつくらいは教えてあげてもいいんじゃないかなと思う。
[IMAGE]

架空のゲーセンで高みを目指す新モード“World Stage”登場

 ひとり用の新モード“World Stage”。対戦を除く部分では、ここがいちばん大きな追加要素だ。かつてプレイステーション2で発売された『バーチャファイター4 エヴォリューション』には“クエスト”というモードが搭載されていた。ちょっと形態は異なるが、それを復刻したようなモードだ。
[IMAGE]
 初期段位の10級からスタートし、プレイヤーを模したCPUと戦って段位を上げていく。ブースというエリアに分かれていて条件を満たすとボスが登場し、段位の上限とつぎのブースが解放される。架空のゲーセンが何店舗も並んでいる様子をイメージすると理解しやすい。
[IMAGE][IMAGE]
基本的にはCPUとの対戦をくり返すだけのモードだ。
[IMAGE][IMAGE]
条件を満たすとボスプレイヤーが出現。挑戦できるようになる。
[IMAGE]
勝利すると段位上限に加えてつぎのブースが解放される。
 対戦を続けていると“サイドトーナメント”が開催されることも。優勝するとオンライン対戦でも使用できる称号が手に入る。“Iron Man”(鉄人)、“Korean Step”(韓国ステップ)など、知る人はニヤリとできるマニアックな称号が並んでいた。挑む大会は“格闘新世紀”(実際に『バーチャファイター』で開催され大会名)などなので、このあたりにもファン向け要素が散りばめられている。
[IMAGE][IMAGE]
段位を上げていくと、シリーズファンにはなじみ深い公式系の大会名が現れていく。
 チャレンジ要素もあり、条件を満たすと見た目変更用のカスタマイズアイテムが手に入る。おまけ的な部分ではあるが、ダウンロードコンテンツを買わずともキャラクターをカスタムできるのはちょっとうれしい。チャレンジを全達成するやり込み要素とも言える。
[IMAGE]
 なお、登場するプレイヤーネームは公式が事前に募集したもので、有名プレイヤーの名前も見ることができた。知らない人には単なる名前でしかないと思うが、筆者の知人などもいたので、既存プレイヤーたちにはちょっとうれしい要素かも(ちなみにプレイヤーたちの該当段位については、一部有名プレイヤーを除くとけっこうランダムに割り振られている印象)。
[IMAGE][IMAGE]
公式イベントなどにも参加している、ゴールデンボンバー・歌広場 淳氏の名前もあった。
 すでに『VF 5』シリーズを遊んでいる人にとっては、要するにふつうのCPU戦でしかないので、正直そんなに楽しめるものではないのかなという印象だった。黙々とやり続けて50連勝なんて、当たり前にできるはず。なお、一応歯応えを求める人用に難度をハードに上げることもできる。ふだん使わないキャラクターを試してみたり、自分で工夫すればもう少し楽しくなるはずだ。

 とはいえ、本作を“ひとり用モードを充実させた入門編”と考えると、すごく腑に落ちるモードである。まだ対人戦に挑みたくない初心者にとっては、楽しみながらバトルのイロハを実践できるはず。CPU戦ゆえに、実戦とはやや異なるプレイフィールではあるが、キャラクターの動きを手に馴染ませながらコンボを練習したりなど、役立つ場面も多いだろう。
[IMAGE]
筆者がチャレンジしたときは、50連勝時で段位は八段。全ブース攻略するにはそれなりに時間が掛かる。

新作バーチャへ向けて

 まとめると、本作の特徴は2点。家庭用ハードでの発売を経て、クロスプラットフォームでのネットワーク対戦に対応したこと。そして、トレーニング関連とひとり用モードが充実したこと(ちなみにリプレイ機能も、前作のアップデートで充実している)。

 『VF 5 R.E.V.O.』はとにかく対戦に特化した内容だったが、本作はそれにプラスして、初心者に少し寄り添ったタイトルになった。公式サイトなどでフォローしている節はあったが、ゲーム内でも初心者への間口を広げ始めた。

 あくまで+αくらいの要素なので、これで初心者もバッチリ対戦に臨めるかというとそうはならないと思うが、トレーニングモードとアーケードモード以外に練習する場があるだけでも、そこそこ遊びやすくなったのではないだろうか。

 少なくとも、すでに発表されている新作『
New VIRTUA FIGHTER』につながるタイトルとして、『VF 5 R.E.V.O.』よりは確実に初心者にすすめやすくなった。これまでのファンはもちろんのこと、復帰プレイヤーや、興味はあるけど遊んだことがない人も、ワールドステージに立ってみてはいかがだろうか。
[IMAGE]

オンラインゲームにおすすめの光回線(PR)

1
オンラインゲーム・配信者向け回線
専用帯域でラグがない!
1Gbps対応で通信の遅延が回避
月額料金が1ヶ月間無料
2
業界トップクラスの高速回線
最大2Gbpsの最安クラス回線
ソフトバンクのスマホセット割引で
お得に高速通信環境が整う
3
安定・高速の光回線
安定した接続で全国各地で一定の品質
最大¥79,000キャッシュバック
この記事を共有

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

週刊ファミ通最新刊
週刊ファミ通表紙
購入する
ebtenamazon
電子版を購入
bookWalker

集計期間: 2025年10月30日03時〜2025年10月30日04時

特設・企画