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『LET IT DIE: INFERNO』はマジなのかフザけているのか……。最新作のウリは何なのか開発陣にインタビューしたら、いろいろ煙に巻かれたような感じになりましたの巻【TGS2025】

by齋藤モゲ

byコンタカオ

更新
『LET IT DIE: INFERNO』はマジなのかフザけているのか……。最新作のウリは何なのか開発陣にインタビューしたら、いろいろ煙に巻かれたような感じになりましたの巻【TGS2025】
 2025年9月25日に配信された“State of Play”(プレイステーション関連の最新情報が発表される配信番組)にて初めてその存在が明されたガンホー・オンライン・エンターテイメントの『LET IT DIE: INFERNO(レットイットダイ インフェルノ)』。2025年12月4日に発売されることが決定した同作は、『LET IT DIE』と『DEATHVERSE: LET IT DIE』の血統を受け継いだ作品となっている。
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 今回は、そんな『LET IT DIE: INFERNO』の開発コアメンバーであるエキセントリック・プロデューサーのアンクル・デス氏とディレクターの新英幸氏に、発表されたばかりの同作について気になるポイントを訊いた。

アンクル・デスアンクル・デス

本作のエキセントリック・プロデューサー(冷やかし担当) 『LET IT DIE』や『LET IT DIE: INFERNO』の作中に登場する、謎の死神。ゲーム開発にも深く関わっているようだが、自称「冷やかし担当」で、言いたいことを好き放題言っている。

新英幸シンヒデユキ

ディレクター(お祈り担当) 『KILLER IS DEAD』や『LET IT DIE』、『DEATHVERSE: LET IT DIE』を手掛けたゲームクリエイター。本人曰く「いいゲームができることをお祈りする係」。

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ゴア表現は裸芸みたいなもの。今回は裸じゃないところで笑いを取りにいく

――新作は『LET IT DIE』シリーズに関して、前作に当たる『DEATHVERSE: LET IT DIE』(以下、『DEATHVERSE』)からのフィードバック、あるいはエッセンスを引き継いだ部分はあるのですか?

アンクル
 『DEATHVERSE』を全部、なかったことにしました!

――えっ!?(笑)

アンクル
 歴史から抹消したいので。

 ある意味、皆さんの記憶から消すためのタイトルなんじゃないかっていう……。

――えぇーー!?

アンクル
 まあ、新さんには、思うところがあるんじゃないでしょうか。

 そもそも、「『DEATHVERSE』をいい感じに修正していこう」みたいなところが今回の始まりで。開発側で「こうしたらいいんじゃないか?」なんて話したり、ユーザーさんからの意見を聞いたり……。いろいろしているうちに、『DEATHVERSE』とはまったくの別の作品になりそうな気配がしてきたんです。それだったら、フルスクラッチで本当の意味でやり直したほうがいいんじゃないか? ということで、『LET IT DIE: INFERNO』になった、という感じです。

――なるほど。本作は最初の『LET IT DIE』的な部分が強いと感じました。そもそもタイトルにある“INFERNO”(地獄)は下に降りていくというコンセプトから付けられた名称なのですか? それとも先にタイトルがありきで?

 「どんどん下に降りていく」というコンセプトありきですね。

アンクル
 『LET IT DIE』では“バルブの塔”を登っていきましたが、本作はその逆で降りていくわけです。「もう、登るのは飽きたでしょう?」ってことで。それで、降りて行った先にあるのは……やっぱり地獄だよね、ということで“INFERNO”というワードをタイトルに入てみたという流れ。ただ、ちょっと気にしていたのは“INFERNO”というワードが持つイメージ。記者の方は、どんなイメージを持ちました?

――ふつうに“地獄”ですね。

アンクル
 よかったね! 新さん!

 よかったです!

――え、なんですか、そのリアクションは?

アンクル
 我々がタイトルを考えていたとき、“INFERNO”というワードは出たものの「映画『タワーリング・インフェルノ』のイメージに引っ張られて、火事っぽく感じられない?」という心配があって。とくに日本では。

 炎のイメージがあるんじゃないかな、と。

――あー。確かにそういう方もいらっしゃるかと思いますが、世代的に元の映画を知らない方もいますし。ホラー映画を観ている方などなら、概ね地獄のイメージだと思いますよ。

 よかった。それなら、タイトルを変更しなくて済みそうです。

――この段階なのに、まだタイトルを変えるかもしれなかったんですか?(笑)。

アンクル
 このインタビューで「炎のイメージです」と言われたら、たぶん変えていたかも。

――そんな……責任の一端が我々にある感じにされても困ります!

アンクル
 (無視して)あー、よかった、よかった。

――質問を続けたいのですが、CEROがZ(18歳以上のみ対象)だった『LET IT DIE』と違い、本作はD(17歳以上対象)相当に変わりました。これはどういった理由なのでしょうか?

アンクル
 それはもう、海よりも深い意味が込められていて。

 涙なしには語れないというか。

――そんなに……!?

アンクル
 『LET IT DIE』は900万ダウンロードくらいされているんですが、そのうち日本でのダウンロード数は2%くらいかな。

 2%は言い過ぎかもしれないですが、まあ少ないですね。

アンクル
 『LET IT DIE』ユーザーのほとんどがアメリカの方なんです。というのも、『LET IT DIE』のリリースがまもなくという段階になって「日本でZ区分のゲームをリリースするなら、年齢確認のためのクレジットカード認証が必要だ」ということがわかって。アメリカやヨーロッパでは必要なかったけれど、日本だけ要るんだ、と。

――あれまあ……。

アンクル
 日本でクレジットカードを持っているユーザーの方となると、ある程度は限られていて。そんなあれこれがあって、結果的に90%近くのユーザーがアメリカの方になってしまった。“おま国”問題勃発ですよ。

――(最後だけスルーして)はいはい、なるほど。

アンクル
 Z区分の『LET IT DIE』ではそんな経緯があったので、『LET IT DIE: INFERNO』では……できるだけ全年齢対象のA区分に近づけよう、と。

――えっ? A!?

 目一杯がんばりましたよね!

アンクル
 目標をA区分に目指してがんばったけど……結果的にはD相当になっちゃった。まあ、A区分を目指したからこそ、なんとかD相当にできた、ところもあるので。

 そもそも『LET IT DIE』の時点で「Z区分のゲームを作ろう」というのがスタートにあったわけじゃなく、思いっきりやったらZ区分だっただけなんです。『LET IT DIE: INFERNO』も、我々の表現したいものを残しつつ、がんばってA区分を目指したら、結果D相当になったというだけなんです。

アンクル
 我々の思う、ノリのよさやテンションは『LET IT DIE』のまま。ただ、やり過ぎた欠損表現などはなしにしましょう、と。なので、ゴアフィニッシュ的なものはなくしたけれど、観た人が思わず笑っちゃうような表現は残していて。

――なるほど。そこは大事に。

アンクル
 そうですね。トガることも大事だけど、何より笑ってもらう……笑われてナンボということが、これまでお笑いの世界でやってきた我々芸人がいちばん大事にしているものなので。笑いの基本に戻ろう、と。

――(芸人がどうとかはいったん置いておいて)あ、はい。

アンクル
 ゴア表現って、裸芸みたいなものなので。今回は裸芸に逃げるのはやめて、最低限、股間に葉っぱは1枚つけておこうよ、と。それでも笑いは取れるよね? みたいな。ね? 新さん。

 その通りです! おもしろい表現はしますし、笑いも取りに行くけれど、それが裸じゃなくても! という。

アンクル
 なので今回は、安心してください! 履いてますよ! という感じ。

――あー(わかったような、わからないような)。ちなみに、本作は価格の異なるエディション違いのゲーム本編+ゲーム内課金制のゲームになりましたが、このあたりは『LET IT DIE』とどう違うのでしょう?

アンクル
 『LET IT DIE』は無課金でも遊べるゲーム性です。ただ、お高いエディションを買ってもらったり、ゲーム中で課金をしたりするほうが効率的に遊べます。たとえば、荷物をより多く持って帰れるようになるとかね。
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死ねば死ぬほど(敵も自分も)強くなるゲーム

――インタビューをさせていただくにあたり、ひと足お先に開発版のゲームに触れさせてもらいましたが、UIや背景、空気感といったゲーム全体から醸す雰囲気というのは、確かに『LET IT DIE』から連なる系譜というか。そこは新さんの作家性みたいな部分なのでしょうか?

 いやいや! 僕は基本的に「いいゲームができますように」と祈っているだけなので、作家性とかはないです(笑)。

アンクル
 言っておきますが、新さんは本当にお祈りしているだけなので!

 そうやってチームに祈っていると、チームのみんなががんばって作り上げてくれる。そうしてできているのが『LET IT DIE』や『LET IT DIE: INFERNO』みたいな雰囲気なんです。

――では、チームの皆さんの思うおもしろさが凝縮されているような感じですかね?

アンクル
 凝縮しているかどうかすら、新さんは見ているか怪しい。

 ねえ? 開発チームのメンバーは『LET IT DIE』を作っていた面々ですから、「続編をやるならこうしたい」みたいなものはそれぞれにあって。それが本作に活かされていると思っていただければ。

――新さん的に、『LET IT DIE: INFERNO』はどういう風に遊んでほしいと思って作って(祈って)いるのですか?

 昨今のゲームって、だいたいよく出来ているんです。それと同じようなゲームを作っても僕らの意義みたいなのはない。だったら、「笑わせてナンボでしょ」みたいなところで勝負していきたいし、そこを楽しんでほしい。それは、このタイトルに関わっている全員が思っていることだと思いますし、それを潰さないように進めています。

――いちおう、本作は“ローグライト”ということになっていますが、『LET IT DIE』を知っている者からすると、「本当ですか?」という感じなのですが。

アンクル
 そもそもジャンル分けって難しいですよね。どこからライクでどこからライトで、どこからレイクなのかみたいな話もあるし。

 レイクは消費者金融ですね!

アンクル
 既存のジャンルに当てはめないでいいなら、我々的には、“死ぬほど強くなるゲーム”じゃないかな、と。

――強さがインフレしていくという感じですか?

アンクル
 ピンと来なかったか……。“死ねば死ぬほど強くなる”的なニュアンスも含めて言ってみたのですが。

――ああ! そう言う意味合いも!

アンクル
 じつは、事前に「記者さんで試そう」と話していて。もちろん敵も強くなるんだけど、死んだだけ強くなるというダブルミーニングの意味合いもあるので、どう伝わるかなって。ただ、すぐにピンと来る感じではなさそうなので……検討かな。

 ほかのキャッチーな言葉を考えましょうか。

――いや、なんか……スミマセン。でも、敵も自分も強さがインフレしていくとはいえ、無限ではないですよね? あと、フロアも深さの下限があると思いますし。

アンクル
 最初はどちらにも限界があるけれど、アップデートすることで、どんどん強く、深くなっていくという。

 もちろん、死んだら終わりなので、リスクを背負ってどこまでいけるかの勝負ですね。

――死んだら、地上に戻されて、集めたアイテムもなくなる、と。

 そうですね。完全にロストです。

アンクル
 ただ、『LET IT DIE』にあった“装備品が壊れる”という概念はなくなっていて。その代わりに失うという感じ。

 いちおうの保険はあるんです。バックパックにはいろいろなものを集めて、地上に持ち帰ることができるのですが、そのバックパックの一部には死んでもロストしない枠があって。そこに入れておいたものは、死んでも持ち帰れるんです。

――なるほど、それは親切になっているかも!

アンクル
 いいエディションを買っていただくと、ロストしない枠がちょっと広くなりますよ、みたいなことがあります。

――ああ、なるほど。ほかにそういったエディションの違いによる差が出てくる要素としてはどんな部分がありますか?

 ダンジョン内で手に入れたポイントで強化できるボディの違いもありますね。ボディは基本的な能力アップに直結するのですが、価格の高いエディションを買っていただければ、それだけ選べるボディの選択肢も増えるという仕組みなんです。

――プレイヤーキャラクターの強さの指針になる要素として、ボディランクとレイダーランクがあるようですが、その違いについても教えてもらえますか?

 ボディランクは、ダンジョンから生還する度に上がっていって、一足飛びにキャラクターを強化してくれます。ただし、死んでしまうとそのボディが失われるので、ランクも1に戻ってしまいます。対して、レイダーランクというのは、死のうが生きようが探索をすると溜まっていくポイントです。本作はとにかく何度も死ぬゲームなので、その人がどれくらい遊んでいるかがわかる指針がレイダーランクになります。

――なかなかシビアですね。

 まあ、それをシビアと捉えるかどうかですね。『LET IT DIE: INFERNO』も『LET IT DIE』と同様に死が軽いゲームなので、とにかく死んで当たり前。イチイチ凹んでいたらやってられないので「ハイつぎ!」みたいな感じで遊んでもらうのがいいと思います。

――そうやってくり返しているうちに、操作もうまくなって、死ににくくなって、さらに奥深くへいけるようになる……的なサイクルになっていくわけですね。

アンクル
 『LET IT DIE』よりは『LET IT DIE: INFERNO』のほうが、死んでも蓄積があるというか。ぜんぶゼロにはならないよ、という感じです。

――なるほど。あと、本作はPvEvPということで、ほかのプレイヤーに殺されてしまうこともあるとか?

アンクル
 メインはPvEで、最後のvPはちょこっとですよね、ダンジョンの探索中にほかのプレイヤーが介入してくることがあるかもしれない、という感じ。ただ、レーダーでほかのプレイヤーがいることは察知できるので、戦いを仕掛けにいくこともできるし、逃げることもできる。

――『LET IT DIE』にあった“東京デスメトロ”のように、襲われたら戦わないと死ぬ……という感じではないわけですね。

アンクル
 そうですね。あとは……ヘイター(※ほかのプレイヤーのレベルや装備を反映して、ダンジョン内でプレイヤーに襲いかかってくるNPC)的な存在は本作にもいますが、それとも感覚が違うというか。相手側も感情があるので、互いに怖いと思えば、どちらも逃げるという選択をするかもしれない。もちろん、その逆もしかりで。

――ということは、ほかのプレイヤーの介入はあれど、チーム戦的なことはない?

 メインのダンジョン探索にはチーム戦みたいなものはないので、ひとりでガッツリ……という手触りになります。

――わかりました。あと伺いたいのは、武器の話です。今回も、かなり特徴的な武器が登場するのでしょうか?

 そこは『LET IT DIE』や『DEATHVERSE』の流れを受け継いで、「なんじゃこれ? 武器なのか?」みたいなものを用意しています。安心してください、入ってますよ!(笑)

――(ツッコむべきか一瞬ためらって)武器強化についてはどのようになっているのでしょう?

 武器の強化は、手に入れた武器自体を加工して強くしていく……という形ではありません。『LET IT DIE』からの流れを汲んでいるのですが、いい設計図的なものを手に入れれば、いい武器が作れるようになります。当然、ダンジョン深くまで探索すれば、もっといい設計図が手に入る。それをどうにかして拠点に持ち帰れば、いつでもその武器が作れるようになるので、強くなる……といった感じです。

――わかりました。深い階層に進んでいくために必要なものであり、自身の強化にも使うスピリチウムですが、この入手量はダンジョンの難易度にリンクしている?

 そうですね。スピリチウムは先にお話したレイダーランクを上げるためにも必要になりますし、一定量を獲得すれば、エスケープポッドで拠点に戻れます。

アンクル
 生きて拠点に戻ったら、生還した階層から再スタートできます。もちろん死んだわけではないので、育成した状態で続きができます。

――ゲームとしての難度なのですが、『LET IT DIE』はかなり高めの印象でした。本作はどの程度をイメージされているのでしょう? 比較的カジュアルになっていたりしますか?

 カジュアルという言葉が合っているのかどうか……。けっきょくのところ、僕たちは『LET IT DIE』の人間なんで(笑)。

――ああ(笑)。死のうぜ、と言っているわけですから……。

 そこはもう、それなりの難度で。とはいえ、より多くの方に遊んでいただけるようにしていきたい、という考えはあります。

アンクル
 そう! なにしろ今回は、『LET IT DIE』リリース時にはなかったソート機能も最初からありますから!

 多くの方に言われて、あとから追加しましたからね。アップデートの目玉として(笑)。

アンクル
 みんなよろこんでくれたもんね。「やったー! ありがとうー!」って。……そんなん最初から入れておけよ、っていう話なんだけど(笑)。

――それはそう!(笑)。
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真面目にフザけていないと、こういうゲームは作れない

――話を戻しますが、いろいろとお話を伺って、なんとなく概要は掴めてきました。

アンクル
 いちおう“ローグライト”とは言っていますが、その型に当てはめられるかというとちょっと違うし、そもそも『ローグ』を引き合いにするのはどうなんだろう、みたいには思っていて。……いちばん近いのは韓流ドラマかもしれない。

――韓流!? すみません、逆に混乱しています。

アンクル
 ゲーム自体はハードなアクションだし、男女の恋愛みたいな要素も若干あるし、コメディーの要素も入っているし、復讐だとかそういうドロドロしたものもあるし……。そう考えると、いろいろな要素をとにかく盛り込んでいる韓流ドラマみたいなことなんじゃないかな、と。だから、ジャンルを決めることが本当に適切なのか、的な疑問があって。

――なるほど、そう言われると何だか納得します。急に恋愛ドラマに戦争が入ってきたりとか、『LET IT DIE』作品はわけのわからない展開とかありますもんね。

アンクル
 だから、『LET IT DIE: INFERNO』のテーマ曲もK-POP感にフィーチャーしているんです。

――えっ!?

アンクル
 すんごいK-POP感ですよ。

 これはネタじゃなくてマジです。聴いてみます? 『LET IT DIE: INFERNO』のトレーラーで流れる曲なんですけれど。

――はぁ? マジなんですか!? (曲を聴いて)うわ、マジだ……。

 ゲームに韓国の要素はひとつも入っていないんですけどね。

――ということは、「このゲームは韓流ドラマみたいななんでもアリ感じゃん!」みたいなことから、こういったテーマソングに?

アンクル
 いえ! 韓国ドラマっていうのは、話の流れで適当に言っただけなので。

――適当だったんですか!(笑) やばい、ペースを乱されている……。

 最初に「『LET IT DIE: INFERNO』のテーマ曲を作ろう」みたいな話があって。このK-POPっぽい曲を作ったのは山岡晃(『サイレントヒル』シリーズなどの楽曲を手掛けたコンポーザー。現在はスーパートリック・ゲームズに所属)なんですけど。

――すごっ! こんな曲も作れるんですね。

アンクル
 テーマ曲を考えていくなかで、「あえて『LET IT DIE』的なイメージを裏切るなら女性ボーカルのほうがいいんじゃない?」という話になって。「じゃあ、K-POPっぽい曲だったらどうだろう?」ということで話を詰めていったら……こうなったという。

――なるほど。この曲だけパッと聴いたら、韓流アイドルのヒット曲かな? と思いますね。『LET IT DIE』シリーズだけど、裏切るところは裏切っていくぞ、と。お馴染みだったキノコ的な要素も、脱出ポッドの形だけのようですし。

 そうですね。食べて体力を回復するという要素は同じなんですが、『LET IT DIE: INFERNO』ではヤミーズという動物を食べることになりましたし。

――英語で“美味しい”の意味がある“yummy”から?

アンクル
 いや、新さんがお笑い芸人のやす子さんにハマって、「ハイー!」みたいな感じで「ヤミー!」と言っていて。そこからだよね?

 まさしく!

――(これはたぶん適当に言っているな……)なるほど。いや、ちょっと他社にはない雰囲気でゲームを作られていますね。

 この体制じゃないと、作れないゲームだと思いますね。

アンクル
 真面目にやっていたら、こうはならないよね。

 真面目だったら、たぶんオーケーにならないようなものが、いっぱい入ってますから。オーケーと言われるかわからないものを提案する勇気と、それをオーケーと言う勇気(笑)。

アンクル
 笑ってもらえるかどうかを追究して、真面目にふざけていますからね。我々は芸人なので。

――(そこ、回収してくるのか……)新さんがこのゲームをやって、「これはイケるぞ」と思った点を教えていただけますか。

アンクル
 新さんも、3~4回くらいは『LET IT DIE: INFERNO』を遊んだからわかるよね?

 2~3回プレイしたからわかります! 1回目のプレイで「こんなの先に進めないじゃん!」と思ったんですけれど、3回目くらいのプレイで先に進めたんです。ゲームを続けていくと、そういう喜び……ダメだったものを乗り越える気持ちよさを何度も味わえるとわかったとき、「これはイケそうだな」と思いました。

――ハードルを越えるためには何度も死んだりはするけれど?

 ええ。積み重ねがあって1本道をただ進んでいくゲームではなく、何度もトライアンドエラーをすることになるのですが、気持ちよさはちゃんとあるので。

――それを味わえる日を楽しみにしています! そういえば、東京ゲームショウ2025にも本作の試遊台が出展されるとか?

アンクル
 東京ゲームショウ2025に出展するのは、かなりの接待バージョンですけども。まずはそれでどんなゲームなのかを把握してもらえればいいかな、と。それで、製品版を遊んで絶望してもらえれば(笑)。あと、東京ゲームショウ2025の会場では、別の意味で絶望するようなことも体験できると思うので、それもお楽しみに!
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