
本作の舞台は、NATOが混乱状態にある2027年の架空の現代。混乱に乗じて勢力を拡大している民間軍事企業“Pax Armata(パックスアルマータ)”の野望を阻止するため、プレイヤーは海兵隊の精鋭部隊“Dagger13(ダガー・ワン・スリー)”のメンバーとなり、任務に挑むことになる。
発売に先駆け、シングルプレイヤーキャンペーンに焦点を置いたインタビューを行った。シングルプレイ復活に至った経緯や開発に込められた意図などを、キーパーソンのファサハト・サリム氏、エミリー・バック氏、ダニー・アイザック氏に伺った。
ファサハト・サリム(ファサハト・サリム)
デザインディレクターとして、Criterionにおけるシングルプレイヤーミッションデザインチームを率い、コンテンツのクリエイティブな実装を担当。Battlefield Studiosの一員として、DICEやMotiveを含むシングルプレイヤーキャンペーンチームと緊密に連携し、Criterionが手掛けるミッションがフランチャイズの品質基準を満たすよう取り組んでいる。
エミリー・バック(エミリー・バック)
Battlefield Studiosの一員としてEA DICEでナラティブディレクターを務める。『バトルフィールド6』のシングルプレイヤーキャンペーンを指揮している。
ダニー・アイザック(ダニー・アイザック)
Battlefield StudiosのCRITERIONに所属するシニアプロデューサー。
『BF5』以来となるシングルプレイヤーキャンペーンを復活させた意味
――今作ではまったく新しいストーリーと新しいキャラクターが登場します。なぜ過去作とはリンクさせず、すべて一新する形で作られたのでしょうか。
また、じつは今作は過去作品とのちょっとした繋がりがあります。そのため、過去作をプレイしている方であれば、「これはあのタイトルとの繋がりなんだな」と感じられるような楽しみもあります。そのため、過去作をプレイしたのであれば、より今作を楽しめると思いますよ。
だからと言って、今作をプレイするために過去作をプレイしなければならないという状況は避けたかったため、新しくこの世界に入ってくる人も楽しめるようにデザインしています。
――今回のシングルプレイの構想はどのように考えられたのでしょうか。インスパイアを受けた映画、ゲーム作品などはありますか?
ゲームであれば過去の『バトルフィールド』、とくに『バトルフィールド3』(BF3)と『バトルフィールド4』(BF4)から大きなインスピレーションを得ています。『バトルフィールド』ファンであれば、みなさん同意すると思いますが、この2作品は盛り上がりのピークであり、最高のものだったと感じています。
当時のゲームのリアルさ、現代感、そしてすばらしいゲームプレイ。マップなんかも、いまでもファンが語り継いでいるくらいですしね。私たちが本作で実現したかったことは、みなさんが愛した『BF3』と『BF4』を感じながら、その感覚やリアルさを現代の文脈でどのように表現するのか、そこに問題意識を持ち、開発に取り組みました。
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シングルプレイヤーで重要なのは、ひとりひとりのプレイヤーに各兵科の意味や役割、何をすべきなのか、何をすべきではないのか、そして分隊(スクアッド)の一員として、目的達成のために何が出来るのかということを中心に考えてほしい、といった想いでデザインをしています。
マルチプレイヤーにも、さまざまな兵科があります。大きな紛争の中で、ひとりひとりが役割を持っていて、ひとりで全部出来るわけではないではないですよね。チームで立ち向かっていかなければいけません。
英語でよく「Boots on the Ground」と言いますが、本当に戦場に立っているような体験。もし、あなたがそういった場面に置かれたら、あなたは何ができて、何をすべきなのか、どのような貢献ができるか、自分に与えられた役割をどう果たすべきか。そういったことを実際に体験してもらいたかったんです。
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プレイヤーのコマンドホイールを開いた時に、使えないロールがあり、プレイヤーが異なると使えるガジェットやツール、ロールも異なるので、自分が出来るベストな行動とは何かを自分で探さなければいけないんです。そういった意味では、今作は問題解決のゲームなんですよね。
とくにミッション8では、さまざまな解決方法や、目的達成の方法があります。実際に、ユーザーテストでもいろいろなプレイをされた方がいましたし、さまざまなプレイスタイルを持った方がいました。そういったデータを集めて、どのようなところがスイートスポットなのかを私たちも考えた結果、いまの形になっています。
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先程も少し触れましたが今作は『BF3』と『BF4』をとくに参考にしているため、よいと思われる要素を学び、組み込んでいます。もちろん、ほかの『BF』タイトルを参考にしなかったわけではありません。
当然『BF』のタイトルには、“バトルフィールドらしさ”を感じさせる柱といった、絶対に欠かせないものがあるわけです。そういった過去作のいいところをひとつひとつ取っていき、いまだからこそできるレベルで演出してひとつにする取り組みをやっています。
たとえば、破壊表現や異なる兵科、動き、射撃などをはじめたとた要素には、いまだからこそできる演出や表現も組み入れています。くり返しになりますが、実際にプレイヤーが戦争に行き行動することはありえないことですが、そういった際にその場にいたらどうなるのかといったファンタジーを実現しているわけです。
そして、シングルプレイでは、プレイヤーにある程度の柔軟性を持たせつつ自分で考えて問題解決をしてほしい想いがあり、簡単な1本道にはしていません。多少直線的なものもありますふぁ、かなり自由度の高いものからドローンなどの要素もあるので、さまざまな個性があると思っています。
クレイジーなアクションや破壊的なシーケンスもあると思いますが、『BF』をプレイしていく過程で“自分で考えてやる”を感じてもらうことを大事にしています。
――各チャプターでは、市街地でビークルを守ったり、暗闇の中で暗視ゴーグルを活用したり、ひらけた土地でのスナイパーライフルを活用した戦闘などまったく変わったロケーションでの戦闘が楽しめました。さまざまなロケーションでの戦闘を実現するために、特定の地域に絞るのではなく、全世界を舞台に選んだのでしょうか?
また、さまざまなロケーションで、いろいろなプレイスタイルを楽しんでほしいという気持ちもあります。たとえば、ゲーム内ではRPGやグレネードランチャーなどのさまざまな装備やガジェットを手に入れることができます。どのタイミングで何を取得し、どのように使うかでゲーム展開も変わってきます。そういった細かな要素を楽しんでほしいです。
そして、私たちはシングルプレイをグローバルなキャンペーンにしたいといった考えもあります。ひとつの場所で戦うのではなく、その場にいるような臨場感を楽しんでほしいので、特定の地域に絞らないようなデザイン設計になっています。
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一部文章に誤りがあったため、該当の文章を修正いたしました。読者並びに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。