数々のゲームに名曲を提供してきたコンポーザーの下村陽子氏が、GDCアワードで生涯功労賞を受賞することが発表された。

 下村氏は、カプコンで『ストリートファイターII』や『ファイナルファイト』、スクウェア(現スクウェア・エニックス)で『ライブ・ア・ライブ』、 『キングダム ハーツ』シリーズ、『スーパーマリオ RPG』などの楽曲を手掛け、現在もフリーランスとして幅広い活躍を続けているコンポーザー。今回の受賞は、国際的なゲーム開発者コミュニティによって開催されるGDCアワードがそのキャリアに対して贈るものとなる。

 過去のGDCアワードでは、日本のゲーム業界から同賞を受賞するのは、中裕司氏(2002年)、横井軍平氏(2003年)、宮本茂氏(2007年)、小島秀夫氏(2009年)、久夛良木健氏(2014年)、坂口博信氏(2015年)、堀井雄二氏(2022年)に続いて8人目で、さらにコンポーザーの受賞は全体でも初。また日本の女性ゲーム開発関係者がそのキャリアを対象とした賞を受賞するのは、2018年にパイオニア賞を受賞した小玉理恵子氏以来2人目となる。

 下村氏はX(旧Twitter)で、「本年のGDCのアワード(The Game Developers Choice Awards)にて、なんと生涯功労賞(Lifetime Achievement Award)というとても名誉な賞をいただきました。私自身、とてもビックリしています。大変光栄です。これも皆さまの支えがあってこそのことです。本当に本当にありがとうございます!!」とコメントしている。

 なお今年の生涯功労賞は受賞者2名となっており、ユービーアイソフトなどでの開発経験だけでなくアラブ語圏でのゲーム開発教育などに貢献したFawzi Mesmar氏との同時受賞の形になっている。授賞式はサンフランシスコで行われるGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)会期中の米時間3月20日(日本時間21日昼ごろ)に行われる予定だ。