※本記事は、2022年12月17日にアップした記事を再編集したものです。
熟練度という成長システムを採用
1988年(昭和63年)12月17日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『ファイナルファンタジーII』が発売された日。本日で35周年の節目を迎えました。
1作目の発売から1年後となる1988年に発売された『II』。いまでこそ違和感はありませんが、「ファイナルなのに『II』なの?」とナンバリングだったことに驚いたのは筆者だけではないのでは?
「ファイナルファンタジーのファイナルは究極っていう意味だから」と反論する人もいれば、「でも、もともとは最後っていう意味で付けられた」とさらに反論する濃いファンもいました。なお、タイトルにの由来については、“国際日本ゲーム研究カンファレンス”で詳しく明かされています。Fから始まる単語であれば何でもよかったんですね(苦笑)。
『II』に関しては前衛的なシステムが特徴。経験値やレベルではなく、熟練度という成長システムが採用されていました。物理攻撃をすれば力が上がり、ダメージを受ければ最大HPが上がるというように、戦闘の行動によって直接ステータスが上昇するものでした。ただ、力が上がると知性が下がるなど、相反する能力は両立できないので、よく考える必要がありました。
なお、移植版ではステータスが減少しないため、遊びやすくなっています。オリジナル版をプレイした人とゲームボーイアドバンス版以降で本作をプレイした人では難度のイメージが異なるかも?
本作のゲームデザイン部分は、のちに『サガ』シリーズのプロデューサーとなる河津秋敏氏が手掛けています。そのため、尖ったシステムになった理由もわかりますね。
また、バトル以外だと特定のキーワードを記憶・使用することで物語を進行させるワードメモリーシステムも採用されました。最初に覚えるのが反乱軍の合言葉である“のばら”なので、『ファイナルファンタジーII』と言えば“のばら”を真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
ストーリーはパラメキア帝国の侵略で故郷を失ったフリオニールが反乱軍に参加し、皇帝に戦いを挑むというもの。冒頭でいきなり敵にやられて全滅するという演出が斬新でしたし、物語が進むにつれて、つぎつぎと犠牲になる仲間たちにも心を痛めました。
ただ、個人的にいちばん印象に残っているのは仲間の死よりもフリオニールが偽者のヒルダ女王に誘惑されるシーン。「はやくきて じらさないで…」、「……ゴクッ……」というやり取りは、白鳥の湖でおなじみの“情景”が原曲のBGM“王女の誘惑”や、全体がピンク色になる画面の演出などによって、ちょっとギャグっぽく笑えるものになっています。『ファイナルファンタジーII』の極めて印象的なシーンです。
ちなみに、シリーズ初期の作品を蘇らせる“ピクセルリマスター ファイナルファンタジー”シリーズの1本として、ピクセルリマスター『ファイナルファンタジーII』がNintendo Switch、プレイステーション4(PS4)、iOS、Android、PC(Steam)でリリースされています。気になる方はプレイしてみてはいかが?
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