レトロセルアニメ風のアドベンチャーゲーム『Vivarium』が12月7日、ファーストトレーラーとともに正式発表された。
本作はアメリカ・ニューヨーク在住のアニメーターであるMichael Fegreus氏が制作。アニメーションと背景はすべて手描きで、アートスタイルはアメリカと日本の70年代のカートゥーン(ここではアニメ作品全般を指すものと思われる)から影響を受けているという。
インスピレーション元には『パンダコパンダ』や『アルプスの少女ハイジ』、『ダークソウル』に『チュウリップ』(『moon』の木村祥朗氏がパンチラインで手掛けたプレイステーション2用アドベンチャー)など、日本のアニメ・ゲームの名前も挙げられている。
Oh yeah and as far as layout and paint, I referenced Mimiko’s house in Panda Go Panda, and Heidi’s Swiss cottage as well.
Not all of the anime refs will be Takahata, Otsuka, Kotabe, and the other Studio A Pro affiliated artists, its more like just t
— Vivarium Dev (@Vivarium_Game)
2023-01-22 09:42:26
公開されたファーストトレーラーを観ると、昨今のデジタル作画によるアニメーションではお目にかかれないタッチのムービーシーンから始まり、操作可能な場面になってもこの絵柄を踏襲した世界が広がっているのが分かる。
キャラクターデザインも日本のアニメ作品をリスペクトしたであろうノスタルジックなもの。操作画面の右上に表示された懐中時計を模したインターフェースや、アイテム選択などが行えるであろう手帳風のメニュー画面も世界観にマッチしていて、興味を惹かれる。
ゲームの舞台は忘れ去られた広大な“ビバリウム(動植物や、その生態系を観察するためにガラスの容器などの囲いの中で小規模に再現された自然環境のこと)”の中。主人公はこの中にある小さな街で暮らしており、ほかにもさまざまな住人たちが生活を営んでいるようだ。彼らとのコミュニケーションやちょっとした謎解きが楽しめるゲームになる模様。
Michael氏の公式サイトにあるスクリーンショットを確認すると、昼夜の概念があり、夜などの時間帯では周囲も薄暗くなるようだ。手描きアニメーションのグラフィックでこうした変化を付けるのはかなりの労力が掛かりそうな印象を受ける。
対応ハードも現時点では未発表ということで、発売はもうしばらく先のように思われるが、今後の動向が非常に気になる1本だ。
本作のトレーラーの公開は海外のインディーゲームコミュニティ、Wholesome Gamesが開催した“Wholesome Snack Showcase 2023”で行われた。Wholesome Gamesは心地のいい作品世界や、豊かな物語、美しいアートやサウンドなどによる、“希望に溢れた体験”が味わえるインディーゲームをキュレーションする活動を行っている。
『Vivarium』以外にも魅力的なゲームを多数紹介しているコミュニティなので、殺伐としたゲームとは一味違う作品群に興味がある人はチェックしてみてはいかがだろう。
※画像はゲームの公式トレーラー及びMichael Fegreus氏の公式サイトより引用