サイゲームスのアニメRPG『プリンセスコネクト!Re:Dive』(以下、『プリコネR』)のボーカルCD『プリンセスコネクト! Re:Dive PRICONNE CHARACTER SONG 36』が2023年11月29日に日本コロムビアから発売された。
『プリコネR』は、2018年2月15日から配信されているRPGで、ストーリーにアニメパートを使用しているのが特徴。
そんな『プリコネR』では、1ヵ月に1回、複数のキャラクターにスポットを当てたゲーム内イベントを実施。イベントでは、毎回スポットを当てられたキャラクターが歌唱する楽曲付きのエンディングが用意されており、楽曲の歌詞はイベントのストーリーとリンクしている。
ボーカルCDでは、そんな楽曲たちのフルバージョンを楽しめ、本商品にはランファ(声:原田彩楓さん)とキャル(声:立花理香さん)の楽曲が収録されている。
「プリンセスコネクト!Re:Dive PRICONNE CHARACTER SONG 36」ダイジェスト試聴
『プリンセスコネクト! Re:Dive PRICONNE CHARACTER SONG 36』
- 価格:1430円[税込]
- 収録内容
- Tr.01:アイノキズナ
- 作詞・作曲・編曲:松坂康司(SUPA LOVE)
- 歌:ランファ(声:原田彩楓)
- Tr.02:その春、日記の続きから
- 作詞・作曲・編曲:瀬名航(SOVA)
- 歌:キャル(声:立花理香)
- Tr.03:名も無き花のrequiem
- 作詞:Cygames
- 作曲:長門千晴(Cygames)
- 編曲:伊禮完(Cygames)
- 歌:ランファ(声:原田彩楓)
- Tr.04:アイノキズナ オリジナルカラオケ
- Tr.05:その春、日記の続きから オリジナルカラオケ
- Tr.06:名も無き花のrequiem オリジナルカラオケ
- Tr.01:アイノキズナ
『アイノキズナ』はイベントの雰囲気とランファの性格がうまく歌詞に融合
『アイノキズナ』は、ランファによるイベント“戦慄幽奇海岸 ~サマーリゾートスリラーズ~”のエンディングテーマ。イベントでは、ランファたちが霊が出ると噂されているビーチリゾート施設を救うためのストーリーが展開された。
ビーチリゾートが舞台ということで、歌詞には“海”や“溺れて”といった水に関するワードが取り入れられている。ほかにも“闇”、“深淵”、“黄泉の世界”という歌詞が暗いところに出るイメージがある霊との関係も感じさせる。
楽曲全体としても少し暗い雰囲気が漂っており、さらに歌っているランファは内向的な性格でちょっと暗い雰囲気があるキャラクターなので、イベントとキャラクターのどちらにもマッチしている。ランファは歌がうまいキャラクターなので、落ち着いた楽曲だと歌唱力がより引き立つのも注目のポイント。
またイベントでは、違う世界を連想させるような描写がたびたび登場するが、楽曲でもそれをイメージさせるような言葉が歌詞の中に散りばめられている。登場する霊が人を仮死状態にしたり、海の中に引き込もうとしたり、さまざまな描写がされているように楽曲でも同じ言葉ではなく違った言葉で別の世界が表現されているので、「この歌詞はあのシーンのことを表現しているのか?」と想像するのも楽しい。
なお、『アイノキズナ』という楽曲名や歌詞は霊ではなく、ランファの主人公への感情を表現しているのではないだろうか。ほの暗い歌詞でイベントや霊、内向的な性格を表現しながら、主人公の世話を焼きたいという気持ちも融合された楽曲になっていると筆者は感じた。
ランファ(Ranpha) - アイノキズナ [Official Audio]
『その春、日記の続きから』を聴けばイベントでは語られないキャルの本心がわかる
“ウィザーディング・アオハル・デイズ 魔法学園と奇跡の鐘”のエンディングテーマ『その春、日記の続きから』。本イベントは、とあることをきっかけに学校に通うことになったキャルの姿が描かれた。
さまざまな事情から学校に通っていなかったキャルは、学生が放課後に“青春”を楽しんでいる姿にあまりいい感情を持っていなかった。しかし、それは感情の裏返し。いわゆるツンデレなキャルの本心ではなかった。そんなキャルが思っていても言葉には出さない本心が楽曲になっている。
制服の話になったときに興味なさそうにしながらもちらっと制服を見てしまい、実際に制服を着たときには少しうれしそうな表情を見せるシーンがある。そのシーンだけでは、「じつはうれしかったのかな?」くらいにしか思わないかもしれないが、キャルがツンデレということを知ったうえで楽曲の歌詞を見れば、そのときにどんなことを思っていたのかを知ることができる。
もちろん、学校生活がすべてうまくいくわけではなく、ときには失敗することも。歌詞を見れば、全部含めて青春を楽しんでいるキャルの本心を知れるので、イベントだけで楽しむときとは違った視点で見ることができ、楽曲がイベントを補完する関係性になっていることがわかるはず。
また、本作の序盤において、キャルはスパイとして主人公たちに近づいたという過去を持っている。成功も失敗もすべてが“青春”であるように、いまとなってはそのことを後悔しているという気持ちも含めて自分だと思えるようになったキャルの成長も感じられる楽曲だ。
キャル(Karyl) - その春、日記の続きから [Official Audio]
『名も無き花のrequiem』フルバージョンがついに収録
『名も無き花のrequiem』はランファのキャラクターソングで、メインストーリー第2部の挿入歌として使用された。2022年発売の『PRINCESS CONNECT!Re:Dive ORIGINAL SOUNDTRACK VOL.4』にショートバージョンが収録された楽曲のフルバージョンだ。
『アイノキズナ』のようにイベントに関連する楽曲ではなく、メインストーリー2部で敵ギルドの一員として登場した当時のランファをイメージした歌詞になっている。3部時点での、「仲間となって一歩踏み出したランファ」と比べてみるのもおもしろいかもしれない。
ランファ(Ranpha) - 名も無き花のrequiem[Official Audio]
というように、本商品を含めてボーカルCDシリーズ『プリンセスコネクト! Re:Dive PRICONNE CHARACTER SONG』は、イベントやキャラクターのことをより深く知ることができる内容になっているので、まだ聴いたことがないという人は、ぜひチェックしてみてほしい。
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