海外ゲームメーカーのAtariが、カリフォルニア州のゲームスタジオDigital Eclipseの買収について合意したことを発表した。

 Digital Eclipseは、1992年に設立されたサンフランシスコ近郊エメリービルにあるゲームスタジオ。レトロゲームの移植やリマスター版開発などを得意とし、国内メーカーの作品では『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション』、『ロックマン クラシックス コレクション』 、『T.M.N.T.カワバンガコレクション』、『SNK 40th ANNIVERSARY COLLECTION』などを手掛けている。

 直近では、まさにそのAtari作品をまとめた『Atari 50: The Anniversary Celebration』のほか、往年のアクションゲーム『カラテカ』の資料やプロトタイプを集積した『メイキング・オブ・カラテカ』など、開発の裏側などの背景情報も含めたインタラクティブドキュメンタリー的な性質を持つ作品を手掛け、高い評価を受けた。また往年のRPGのリメイク版『Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord』をリリースし話題を呼んだのも記憶に新しいところだ。

 Atariは今年5月に同じくリマスター版の開発を専門とするNightdive Studiosを傘下に収めており、ここにDigital Eclipseを加えることでレトロゲーム関連の展開を強化していく方向だ。

 一方、Digital Eclipse側が公式サイトで公開しているFAQによると、今回の買収によって今後扱えるのがAtari製品に限定されるわけではなく、『メイキング・オブ・カラテカ』に続く“ゴールドマスターシリーズ”を継続していく予定であるほか、現状でアーリーアクセス版である『Wizardry: Proving Grounds of the Mad Overlord』の開発も継続して行っていくとのこと。