iOS/Android用タイトル『あんさんぶるスターズ!!』(以下、『あんスタ!!』)。本作は2015年に育成ゲーム『あんさんぶるスターズ!』としてリリースされ、2020年3月より育成ゲーム&リズムゲーム『あんさんぶるスターズ!!(Basic、Music)』として大型アップデートされたタイトルだ。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く

 個性豊かな49人のアイドルをプロデューサーとして導く本作は、絶え間なくイベントやスカウト(ガチャ)が実施されており常にユーザーを楽しませるほか、外部施策にもかなり力を入れており、ゲームだけではとどまらないIPとしての魅力を存分に発揮している。
 
 そんな『あんスタ!!』の派生ミニアプリ『あんさんぶるトレーニング!!』(以下、『あんトレ!!』)が2023年9月19日に配信された。このアプリはふだんアイドル&OBとして活躍している51名が“イケメンインストラクター”として、ユーザーにトレーニングのコーチをしてくれるというもの。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く

 『あんトレ!!』は、2023年4月1日のエイプリルフールに、『あんスタ!!』のゲーム内キャンペーンとして「プロデューサーおよび運営チームの運動不足が危ぶまれる昨今の状況を深刻にとらえ、『あんスタ!!』がトレーニングアプリとしてリニューアルされる」といった期間限定の企画として発表されたのだが、実際にアプリとしてもリリースされることとなった。

 派生アプリではあるものの、ユーザーの想像をはるかに超えて作り込まれており、大きな話題を呼んでいた。そんな本作に関して企画&開発に携わったHappy Elementsの4名にインタビューを実施。開発秘話をお届けする。

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K.M

『あんスタ!!』チーム・リードイラストレーター。キャラクターデザイン、キービジュアル、ハイレアリティカードの線画や監修などを担当。

Y.M

デザイン戦略室・グラフィックデザイナー。タイトルを横断してウェブサイトや広告、CDやグッズのデザインなどを担当。

M.S

『あんスタ!!』チーム・コンテンツプランナー。スクリプト制作や、プロット・シナリオチェック、テキスト制作を担当。

N.T

『あんスタ!!』チーム・ゲームデザイナー。『あんさんぶるスターズ!!Music』の立ち上げに携わり、全体的な企画や季節ごとのキャンペーン企画などを担当。

『あんトレ!!』リリースまでの道のり

――『あんトレ!!』はふだんの業務とは別に、有志&『あんスタ!!』チームが合同で開発されたとのことですが、皆さんがふだん行っている業務をお教えください。

K.M『あんスタ!!』チームでリードイラストレーターを担当しております。キャラクターデザイン、キービジュアルやCDジャケットイラスト、ハイレアリティカードの線画や監修が主な業務です。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
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【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
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Y.Mデザイン戦略室という社内の横断部署でグラフィックデザイナーをしております。おもにウェブサイトや広告、CDやグッズのデザインなど、アプリの外側のことを担当しており、デザインなんでも屋さんの感じの部署です(笑)。ふだんはアプリの開発はノータッチですので、今回の開発では、アプリのUIデザインに携わる初めての経験となりました。

M.S『あんスタ!!』のコンテンツプランナーとして、シナリオをアプリ内に反映するためのスクリプト制作や、プロット・シナリオチェック、テキスト制作(今年度の誕生日ミニトークなど)といった、ストーリーに関わる業務を行っています。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く

N.T『あんスタ!!』チームでゲームデザイナーを担当しております。『あんさんぶるスターズ!!Music』自体の企画から携わっており、全体的な企画や年間スケジュールに合わせた季節ごとのキャンペーン企画などを担当しております。

――まずは、なぜトレーニングアプリを作ろうと考えたのか、本作開発のきっかけをお教えください。

K.Mきっかけは、自分とY.Mがランチの時間にしていた雑談でした。やはり我々の年代の女性が話すとなると、だいたい“健康”や“美容”の話になるんです……(笑)。その流れで、「『あんスタ!!』のダイエットアプリがあったらいいのに」、「推しに応援してもらったらがんばれる気がする」という話題になりました。

――まさにファンの中でも望んでいる方は多かったと思います。最初はダイエットアプリの構想だったのですね。

K.M初期はその方面の企画で、食事のメモや栄養管理ができたりするものを構想していました。

Y.Mそのころは“Knights”のメンバーで構成するのがよさそうという話をしていました。美容管理をしてくれる人がそろっていてちょうどよかったんですよね。“泉&嵐指導のもと、司といっしょにがんばるダイエットアプリ(指導側に弓弦、ダイエット側に桃李もアリ)”という企画当初の夢物語がありました(笑)。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
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【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
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【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く

K.M嵐がストレッチ担当で、とか(笑)。ただ、ダイエットアプリとして成立させるには、データが複合的になりすぎてしまったり、結果の保証が難しいため、「いっしょに続けよう」というコンセプトからズレてしまうという懸念点がありました。また、我々には栄養に関する専門知識がないので、きちんとダイエットに導けるものを作れるかと言われると、不安な点もあり……。「いちばん欲しいものはなんだろう」と考えた末に、“筋トレ”にたどり着きました。

――確かに、“泉&嵐指導のもと、司といっしょにがんばるダイエットアプリ”は非常に興味深いですが、お話を聞くと納得できました。そこからどのようにアプリとして形になったのでしょうか?

K.M当時、“サブプロジェクト制度”という、社内でアプリ制作の研鑽として運営タイトル以外のアプリ開発を応援する制度が、ちょうど始まったくらいのタイミングでして、それにY.Mとふたりで出そうという話になったんです。自分自身も日ごろからヨガやウォーキングなどに挑戦してみたのですが、続かずで……(苦笑)。趣味のように楽しく運動を習慣化出来たらいいのにな。という思いから、“『あんスタ!!』(趣味)×トレーニング(筋トレ)”という図を思いつきました。

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K.Mさんが企画当初に書かれた“熱意書“

――ちなみに、“サブプロジェクト制度”が始まったばかりだったとのことですが、世に出るものとしては今回の試みが初になるのでしょうか?

Y.Mそうですね。そもそもこの企画はサブプロジェクト制度より前から動いていたのですが、ちょうどいいタイミングだったのでサブプロジェクト制度を適応する形に調整しました。ちなみに、『あんトレ!!』以外にも、サブプロジェクト制度としての試みはいくつか動いています

――本作の成功により、サブプロジェクト制度への期待は高まりますね。今後の展開も楽しみです。実際の開発メンバーはどのようにして集まったのでしょうか?

K.M自分が企画書を作り、いまインタビューを受けているメンバーなどに「これ、どう思う?」と相談していました(笑)。最初に賛同してくださったのはM.Sでした。

M.Sそうだったんですね(笑)。おもしろそうで、『あんスタ!!』というIPの新たな発展の形として「これはいけるのではないか」と思ったので、ぜひやりたいと思いました。

N.Tそうですね。私も企画書……というか熱意書だったんですが(笑)、見ておもしろかったので、ゲームデザイナーとして自分も入りゲームという形にしようと思いました。

K.Mふだんの業務的に、絵を描くということがメインなので、企画書の書きかたもわからない状況でして……。さまざまな職種のかたに相談して形にしていただきました。

――さまざまな職種の方とのことですが、全体的な開発メンバーはどのような構成だったのでしょうか?

N.T開発メンバーとしては、Y.M、M.S、N.Tの3人がメインです。K.Mは『あんスタ!!』の絵をたくさん描かないといけないので……(笑)。UIデザインまわりをY.Mが、テキストやマスターデータの作成などはM.Sが、全体の企画をN.Tが担当しています。ほかには機能開発のエンジニアが2名、3D側のエンジニアが2名メインで入っていただいており、最終的に開発が大詰めになってきた際には、もう少し手伝っていただいています。さらに称号などを増やすための担当者として2名。コアメンバーとしては9~10名ほどです。

――想像したよりもはるかに少数メンバーで驚きました。

N.Tほかにも、『あんスタ!!』のUIデザイン担当者にデザインの監修やブラッシュアップ作業をお願いしたり、3Dに関してはふだんからモーションキャプチャー関連の業務を行っているメンバーや、いつも3Dモデルなどでお世話になっているフライトユニットさんにもお手伝いいただいております。あとは、社内有志の筋トレ好きな方に筋トレ内容を提案してもらいました(笑)。

――有志の筋トレ好き! アプリのクオリティが非常に高かったので、いつ作成されていたのかが気になったのですが、通常の業務の時間内で作成されたのでしょうか?

N.T人によりますが、通常の業務に追加する形だったと思います。

Y.M自分はほかの方に仕事を肩代わりいただいて、業務の半分を割けた月もあったりなかったり……。

M.S自分も、手持ちの業務をほかのかたにも振り分けていこうという時期と被ったので、最初は手が空いた1〜2週間でインストラクター全員分のうち半分以上テキストを作れたらいいなと思っていた、のですが、無理でした……!(笑) ほかの業務を行いつつ1週間で9人分のテキストを作り続け、後から追加することになった内容の加筆も含め、3か月ほどで全員分書き上げました。キャラクター観が間違っていないかなどは、ほかの方にも監修していただいています。

――51人分の台本だと思うと、とてつもない作業量ですね……。とくに共通ボイスだけでなく、トレーニングの開始前には個別に固有ボイスもありますよね。

N.T未知の箇所をいい形にしていくのには試行錯誤が必要で、期間的にもたいへんなので、いままでの『あんスタ!!』の延長で作ることができれば絶対によろこんでもらえると分かっているような箇所は、力業でどうにか解決しよう、という感じでしたよね(笑)。

M.Sそうですね、いつもやっている作業ではあるので、自分ができることであればやり切るつもりでいました。

N.Tただ、その後の収録はたいへんでした。ゲームもまだ完全にはできていない時期で、トレーニングの名前を言っても声優さんもイメージができないと思い、社内の筋トレ有志に動画を撮ってもらって説明したりしましたね。声優の皆さんも、とつぜん筋トレジムのトレーナーをやらされて驚いたと思うのですが、快く受けてくださり、それぞれのインストラクターらしいとてもいいボイスをたくさんいただけてありがたかったです。

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同じインストラクターでもセリフ差分がたくさん用意されている。

――本作は最初『あんスタ!!』恒例のエイプリルフールネタとして発表されましたが、開発期間としてはどの程度だったのでしょうか?

N.TK.MとY.Mが企画を立ち上げたのが2020年10月ころ、実際にプロジェクトとして動き出したのは2022年3月です。じつは、最初は2022年9月に開催されたアプリ内イベント“SHUFFLE×烈火の舞闘祭”に合わせてリリースしたいと話していたのですが、開発状況的に難しく断念しました。最初はサブプロジェクト制度を使っての立案だったのですが、このアプリを成立させるには、『あんスタ!!』チームの協力が不可欠という判断になり、『あんスタ!!』のプロモーション施策やエイプリルフールと連動して行うことで、チーム内で制作していくような形になりました。

――エイプリルフールネタとして作ることが決まっていたわけではなかったんですね。

Y.Mそうですね。『あんトレ!!』で長く筋トレを続けてもらうことが目標であったため、あくまで運動に対する姿勢は真面目に保っておきたく、アプリの体裁は真面目ですが、話題性が出るようにとエイプリルフールでの初出が決まりました。

N.T“筋トレ”アプリにすることで、いままで『あんスタ!!』を触ってこなかった方にも興味をもっていただけるし、あとは何よりプロデューサーの皆さんも健康になっていただける。“スタライ”(※)とかでもちょっとしんどそうだったので……(笑)。

※バーチャルライブ「あんさんぶるスターズ!!DREAM LIVE」

――ちなみに、シャッフルイベントのタイミングのリリースだったら、“舞闘会”のメンバーが専属トレーナーだったのでしょうか?

N.Tかもしれないですね(笑)。

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――それはそれで見てみたかったです。正式な動き出しが2022年3月ころということは、実際の開発期間としては1年ほどだったということでしょうか?

N.Tそうなりますね、短い……。当初はエイプリルフールにあわせてリリースしたかったのですが、この時期は周年関連のキャンペーンなどもあり、プロモーションが多かったこともあって、いいタイミングを考えた結果、夏以降のリリースとなりました。

――聞発時の想い出話やエピソードなど、印象深いことはありますか?

K.Mそもそもサブプロジェクト制度とは、新規事業の創出のため、小規模な取り組みでアプリ・コンテンツ開発を行うプロジェクトとなります。最初はY.Mとふたりでやるつもりでしたので、こんなに大きなプロジェクトになって、いまでも驚いています。

M.Sお話を聞いたときに「楽しい、おもしろい!」と思い、ぜひやりたいとは思ったのですが、通常業務が忙しめのメンバーも多く……(笑)。気を抜いたら会議もできず、塩漬けになったこともありました。定例会議が開かれるようになるところまで進めるのがけっこうたいへんだったかもしれないですね。

――この企画が塩漬けになっていたらと思うともったいなさすぎるので、無事に形になってよかったです。

N.T企画段階でもさまざまな迷走はしていて、一度乙女ゲームみたいな方向にもなりました。“アンサンブルスクエア”が作ったゲームとして、ゲーム内ゲームのようにするか、とか……。

――『愛★スタ』(※)みたいな?

N.Tそうです! そのような感じで、アイドルたちがアイドルとしてではなく、トレーナーとして出会う世界観で、しっかりとトレーニングをこなすと、最後は恋愛っぽいエンドに、といった案もあったのですが、どんどんわけがわからない方向へ……(笑)。

※2022年2月14日開始の“スカウト!ロマンチック?デイト”のストーリー内で登場した恋愛ゲーム。正式名称は『たくさんのイケメンアイドルたちに愛されすぎて困っちゃう★恋愛バトルスタジアム』。

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――その方面も気になりますが、気を取られすぎてトレーニングに集中できないかもしれないですね(笑)。

N.T最終的に、アイドルといっしょにトレーニングをするという、シンプルでわかりやすく、キャッチーなものになりました。なるべく本人たちも本人らしくしてもらって、“あんさんぶるトレーニングジム”とは、“イケメンインストラクター”とは何なのか、ということは深く追求しないようにしています。

――今回は『あんスタ!!』チームとの合同開発となっていますが、もし合同開発でなければ、どのようなゲームにする想定だったのでしょうか?

K.M最初期はゲームではなく、記録アプリにしようとしていたんです。運動をして毎日スタンプで記録するようなものを考えていました。そういった相談をしていると、「それをアプリにする必要はあるか」と言われて、「確かに」と。個人的には3Dでいっしょに筋トレをする動画があればうれしかったので、それであればYouTubeで1本動画を撮りきって、それを流す形でもいいのではないかとも言われていました。

――トレーニング系のYouTuberさんが筋トレ動画を出している感じですね。

K.Mそうですね。自分としてはそれでもよくて、会社やユーザーさん的にいちばんいい形で案を料理してもらえればと。そんな感じでお任せしたら、最高のものができあがってきました(笑)。

Y.M続けるとなると、やはりアプリになっていないとなかなか続かないと思うので、いまの形になってよかったかなと思います。

――まさしく、アプリになったおかげで午前4時(日付切り替わり時間)までには絶対にプレイして、80枚筋肉コインを取るぞ、と毎日意気込んでいます。

N.T午前4時切り換わりは、我々も夜更かし派が多いので、「0時切り換わりだときびしいけど4時まであれば続けられる!」という意見がすっと出て、決定しましたね。

M.S我々の生活習慣が反映されています。

N.Tユーザーの皆さんからは朝イチでいい汗をかいているという声もいただいていますよ。

Y.M高坂さん(紫之創役の声優・高坂知也さん)も早起きしてくださっていましたね。

――本作の驚きポイントのひとつは、完全無料アプリだということだと思います。なぜ課金式ではなく、無料アプリとしたのかお教えください。

N.Tもともとの企画のキャッチコピーが“あんスタ健康にいい”なのですが、より多くのかたに遊んでいただきたい、健康になっていただきたいとなると、当然無料アプリのほうが広まっていく可能性が高くなります。また今回は『あんスタ!!』のプロモーションとして成立させようという企画でしたので、現在の形でリリースすることが叶いました。あと、ゲーム性としてもお金で解決するよりは筋肉で解決したい

――しかしやはり、開発への感謝として課金をしたい気持ちもあるのですが、課金要素を追加する予定はないのでしょうか?

N.Tないです!

――では、『あんさんぶるスターズ!!』の方で今後も応援させてください。リリース初日には、Appのヘルス&フィットネス部門の1位にも輝きました。ユーザーの皆さんからの反響を受けたお気持ちをお聞かせください。

K.Mとてもびっくりして、皆さんが想像以上に継続してくださっているのがなによりうれしいです。これは開発してくださったメンバーのおかげなのですが、アイドルを全員出せたことと、曲数も多いので、きちんとプロモーションにつなげることができたのではと思います。SNSでもふだん『あんスタ!!』に触れていないであろう、筋肉を鍛えていらっしゃる男性の方が遊んでくださっていたのを拝見して、感動しました。

Y.Mおそらくこの中でいちばん運動をしないのが私なのですが、自分のようなふだん運動をしない人は、たとえ推しが応援してくれても続かないと思っていたんです。でも世の中を見渡すと皆さんしっかり続けてくださっていて、推しに支えられることって本当に大切なことなんだなと実感でき、糧になりました。「ここまで応援されて運動しなかったら、もうどんな方法でも運動できない」と仰っているユーザーさんがいらっしゃって、「本当にそれ」と思って、自分もがんばって続けております。

M.Sまず「よかった、リリースできたな」という気持ちと、自分はテキストを作成しているので、ふだん見ているアイドルとしての彼らとは様子が違う、イケメンインストラクターたちを受け入れてもらえるのかなという不安があったのですが、受け入れていただけてよかったです。

とにかく褒めて! アイドルではなく“イケメンインストラクター”としてのキャラクター

――本作はトレーニングアプリとして、かなり作り込まれているのではないかと思います。トレーニングに関して監修などは行われているのでしょうか?

N.T資格を持っていらっしゃるパーソナルジムのインストラクターさんに監修をしていただいています。こういった変わった企画でも快く受けていただきました。筋トレメニュー案は社内にいた筋トレ有志たちが出してくれました。ただ、筋トレ有志たちはすでにムキムキなので、我々にできるかどうかは全部一度こちらでテストをしました。

K.M筋トレ有志にも本当に感謝ですね。

N.Tイケメンインストラクターたちがしゃべってくれるような「ここは平行にしよう」などのようなポイントは監修者の方に出していただいており、負荷の具合なども見ていただいています。モーションキャプチャーの立ち合いにも来ていただき、その場でフォームチェックもしていただきました。

――ほかにも、負荷の調整や、立ったまますべてのトレーニングが行える“狭い部屋モード”など、細かいこだわりが見られますよね。

Y.M“狭い部屋モード”を提案したのは、コロナ禍のリモート期間中のことでした。メニューの検証中に「これ、家じゃできない」ということがけっこうあったので、“狭い部屋モード”を激推ししていました。“運動しない・できない”人間代表として「これだけお膳立てされればできる」の確認要員も私が兼任していたかなと思うのですが、可能な限りハードルを下げて、“毎日続けてもらう”ことにこだわった結果でもあるのかなと思います。

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――“狭い部屋モード”のおかげで、どこでもトレーニングができるのもありがたいです。

Y.M“狭い部屋モード”という名前ではあるのですが、実際は寝ころばないメニューが選ばれています。自分はふだんスカートをはいているので、そういう人間でも外でトレーニングができるのもいいところかなと思います。

N.T負荷調整に関しては、最初はそこまで細かくなく、回数だけで変動する予定でした。しかし実際にトレーニングをやってみると、メニューによって負荷の違いを大きく感じたり、難しいトレーニングが最初に来ると心が折れたりしてしまったので、諸々の調整を入れることにしました。とくに有酸素と筋トレのバランスを決める項目は、リリースの本当に直前にエンジニアさんから提案をいただき、入れていただきました。

Y.M驚くくらい直前でしたよね。

N.Tみんな出すからにはこだわりたいというメンバーが集まっていたので、けっこうギリギリのギリギリまで奮闘していました。

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――ほかにこだわった部分はありますか?

N.Tスタンプの種類はたくさん出したくて、手書き文字は入れたいとこだわっていました。あとは、初期に企画を立てているとき、メンバー全員のスタンプカードを渡してもらうところへの執着がすごかったので、そのモーションはものすごくこだわりましたね 。

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――専属インストラクターごとにモーションが違うのも驚きました。

N.Tそもそも、『あんスタ!!』のストーリー画面ではLive2Dのモデルを使用しているので、3Dモデルのアイドルがホームに立ってしゃべるなどの演出をやったことがなく、初めての試みだったのですが、こだわりぬいたすえの出来になったと思います。

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――最初にトレーニングが始まる前に、専属インストラクターが歩いて移動するところも、キャラクターの“実在感”を感じて非常によかったです。

一同 よかったー!!

N.Tじつはこれ、没にするか悩んでいたんです。モーションを撮ってはいたのですが、作業順として埋もれていて、残りの開発期間でこれを入れる余力があるのか……となっていたのですが、エンジニアさんが「やりますよ」と言ってくれたので無事公開することができました。

Y.M受付画面と運動する場所を違うエリアにしたかったのですが、どうしても同じ空間内を移動することしかできなかったので、できるだけ遠いところに移動してもらいたい、というのが発端だったかと思います。

M.S気付きにくいとは思うのですが、あの移動モーションもインストラクターごとに違うんです。また、彼らはけっこうしゃべってくれるのですが、モーションのつなぎがなめらかな動きになるように、エンジニアさんが調整してくださりました。セリフの分岐などもあるのですが、モーションが前のセリフと同じにならないように、細かく指定しています。

――そこまで細かく……改めてよく見てみます!

M.Sまた、急遽決まったのが、イケメンインストラクターたちがトレーニングの前に「インストラクターの姫宮桃李だよ、よろしくね」などと挨拶をしてくれる部分で、本来あそこは全員分のモーションが入る予定はなかったんです。

N.T企画書の時点では、あの画面ではちびキャラがぴょんぴょんしてボイスだけを流す予定だったのですが、専属インストラクター4人用に作ったモーションがすごく綺麗にできていたことと、ボイスもいい感じにかみ合ったので、「これは全員出た方がうれしいよね……」と全員分実装されました。

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――全員のキャラクターらしさが見えて、とてもうれしいです。ただ、ふだん“プロデューサー”としてアイドルたちが接してくれている対応とは、少し違いがあるのではないかと感じ、初期メンバーではとくに瀬名泉さんがわかりやすかった気がしました。そのあたりも意識して書かれたのでしょうか?

M.Sそうですね、“借りてきた泉状態”に驚かれた既存ユーザーの方もいらっしゃると思います。今回は“イケメンインストラクター”として世に出ているので、基本的には外向けの顔をしてもらっています。なので、泉もいつものきびしさを見せるのではなく、若干やさしくなっています。茨もふだんの腹黒さは見せず、営業用スタイルです。口調は“スタライ”などを参考にしているので、なずなも敬語になっています。なずなはインタビューのときなどでは、大人として基本は敬語で対応しているので。

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――なるほど、“スタライ”などに準拠しているのですね。

M.S専属インストラクターの4人以外は、トレーニング前と後しかしゃべるところがないので、その子がしゃべってくれたときにユーザーさんがいちばんうれしい言葉はなんだろう、どんなことを言ってくれたらモチベーションが上がるだろう、と考えて、なるべくその子らしい言葉になるようにしました。弓弦の場合にはボソッと「負荷を上げたい」とか、薫は「ファイト」って言ってくれたりとか。

――羽風薫さんはいつにもましてやさしかった印象でした。

M.S画面の向こうにトレーニーの子がいたら、彼は何と言ってくれるかなと思いながら書きました。あと、奏汰はすべてひらがなでゆっくりと話すキャラクターであることから、説明中にトレーニングが終わってしまわないように特殊な台本にしています。

N.T要点を絞って文字数や秒数制限を設けていますね。必要なセンテンスだけを抜き出して作成しています。

――共通モーションはキャラクターのイメージを壊さないためにも、恐らく調整されていると思いますが、いまの形に落ち着くまでの経緯や工夫があればお教えください。

N.T『あんスタ!!』のストーリー中でしゃべっているときのモーションは、Live2Dの全員共通モーションなので、それを踏襲しています。今回は全員がインストラクターという建付けなので、ふだんはしないようなガッツポーズのようなモーションも、特別に入れたりしています。あとは、モデリングの話になるのですが、地面に設置することが多いので、渉だけはポニーテールにしてうまく見えるようにエンジニアさんの方で検証を重ねていただきました。

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M.Sモーションはそこまで数は作ることができないと事前に言われていたのですが、茨の敬礼など特別なものも依頼したら全部入れてくださって、最終的に22種類あります。

N.Tエンジニアさんには本当にいろいろとがんばっていただき、トレーニング部分では、「サビの盛り上がりにあわせてこのトレーニングしたいよね」という要望を満たすためにゲームデザイナー側でそれを入力していけるようなツールの開発や、ボイスが出るタイミングなどはエンジニアさんのほうで直接細かく調整していただいています。曲のテンポは速すぎると運動の速度感と噛み合わないので、全曲実装というわけにはいかなかったのは、そういった理由もありました。

――ということは、シャッフルユニットの楽曲が全曲あったのは、うまくかみ合ったんですね……!

N.Tそうなんです! 一個でも入らなかったら、全部入れられない……! とドキドキしながら確認しました。

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――ちなみに、STAR TRAINER(乙狩アドニス、七種茨、天満光、瀬名泉、姫宮桃李)のメンバーはどのように選出されたのでしょうか?

N.Tまずはトレーニングアプリという面で選出されてもおかしくないメンバー、その中でもキャラクター性がバラけているという点を重視しています。やさしい子、元気な子など。あとはエイプリルフール企画でしたので、過去のエイプリルフールの参加キャラクターのバランスなどを見て検討しています。また、最初の企画書時点では“Knights”のトレーニングアプリだったことの名残で泉がはいっています。そのころから泉に「~なんだけどぉ?」って言われたいよね、トレーニングを見張られたいよね、という話でたびたび盛り上がっていました。

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――キャラクター面でこだわった部分がございましたら、お教えください。

Y.M毎日運動をがんばるうえでいちばん欲しいのは、ひたすら褒められること。ただでさえ仕事をしているだけで褒められたいのに、運動なんてしたらもっとたくさん褒められたいですよね。これが最終的にどんな機能を入れるか、入れないか、という点でも取捨選択のひとつの指針になっていたかと感じます。泉の口調に関しても話題に上がりましたが、ふだんであれば「その程度なのぉ?」などと言いそうですが、今回のイケメンインストラクターのお仕事の間は、プロとして「がんばったねぇ」と言ってくれるようなところが、キャラクター面として異なると感じるところなのかなと感じています。

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N.T最初の企画段階から「褒めてほしい」、「スタンプがほしい」、「狭い部屋でもやりたい」という3点はぶれずにあったので、作る中でもここはずっと守られていました。

M.S叱咤激励をするよりも、「よかったね、がんばったね、もっとがんばろうね」とひたすら励ましてもらえるように意識していますね。ですので、トレーニング中に「がんばれ」と言ってくれる掛け声も、相当パターンを作ってあります。

K.M実際やってみて、すごく絶え間なく声をかけてくれるので、想像以上にモチベーションがあがるし、セリフがいっぱいあることで、ふだんのストーリーでは見られなかったアイドルたちの適正などを知ることができて、「あ、この子こういう仕事も合うんだな」といったことも分かったのでよかったなと思います。

N.T企画するにあたって、さまざまなトレーニングをやってみる会を行い、当然とくに励ましがない状態でみんなでトレーニングしたのですが、何も言ってくれないと30秒やるだけでもけっこうきつかったり飽きてしまうこともありました。そんなとき、トレーニングに疲れて脱落した誰かがカウントしてくれたり、声をかけてくれるだけでぜんぜん違って。実際あんトレ!!を遊んでいても、いいタイミングで声をかけてくれてがんばれるってことがあったので、ここはこだわってよかった部分だったと思いますね。

――ほかに、本作においてこだわった点がございましたら、お教えください。

Y.Mふだん『あんスタ!!』を遊んでくださっている方が違和感なく触っていただけるように、触り心地やデザインはかなり『あんスタ!!』に寄せてUIを作っています。自分はアプリのUIデザインは初めてだったので、『あんスタ!!』のUI担当のデザイナーにフォローしていただき、『あんスタ!!』の世界観が壊れないようにこだわりました。途中迷走していた時期もあったのですが、『あんスタ!!』らしいところに着地出来てよかったです。

N.Tとにかくカジュアルに遊んでもらいたいということから、ゲームバランスとして1日1回にしたり、アプリを起動したらすぐにトレーニングができるようにしようという点にはけっこうこだわりました。また、SNSのシェア機能は絶対に入れようと決めていましたね。仲間とともに切磋琢磨してほしいなと思います。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く

今後の可能性&夢物語

――今後アップデートのご予定などはあるのでしょうか?

N.T基本的に今後の機能追加の予定はありません。しかし、引き継ぎ機能は実装予定です。

――すべてのイケメンインストラクター、楽曲を交換した後、筋肉コインの使い道はありそうでしょうか?

N.Tとくにはないので、いつかカンストしたコインを眺めてください!

――機能追加がほしすぎて「いくら課金したら追加されますか?」という声もありそうですが……。

N.Tそれで言うと、課金よりたくさんの方に遊んでいただければ、プロモーションとしてうまくいったということになるので、ぜひまわりの方にも広めていただいて、世界を健康にしていただければと思います。それをもって会社にアピールします(笑)。

――課金の代わりに筋肉を増やそうと。ユーザー的には目標が見えてありがたいです。

Y.M企画当初の目標は、1ヵ月で15万ダウンロードだったのですが、リリース初日で15万人ほどが遊んでくださり、現在は27万ダウンロードを突破しています。

N.T「運動嫌いだったけど楽しい」とか、「もう1回やりたいと思えるのって初めて」などのお声をいただけたときには「本当に作ってよかった!」と感じました。

――今後もぜひ我々プロデューサー兼トレーニーの健康の管理をしていただきたいのですが……。

N.T願望だけはたくさんあるんですけどね、先ほども話題に出た健康管理や、食べ物の管理、睡眠管理とか……。

――睡眠管理、ご褒美におやすみボイスとか夢が膨らみますね。

N.T子守唄とか……でも、推しの子守唄、眠れないかもしれない。

Y.M最初は『あんトレ!!』でも、通知で「姿勢はちゃんとしているか」みたいなことを抜き打ちで言ってほしいという案などもありましたね。

K.Mあんさんぶるウォーキング!!』とか、歩数カウントもほしいと言っていました。

N.T曲に合わせて歩くだけでも楽しそうですよね。

K.Mこれは戯言なのですが、リアルタイムでみんなに筋トレ通知が入って、一斉に筋トレをするイベントとかがあってもおもしろいなと。“みんなでスクワットイベント”みたいな。

N.T“Ra*bits”とかけて、うさぎ跳びで“月までジャンプイベント”をやろうみたいなことも言っていたような(笑)。

【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く
【あんスタ】『あんさんぶるトレーニング!!』開発陣インタビュー。完全無料アプリとした理由とは? 開発秘話に、こだわり、初期案から今後の夢物語までたっぷりと訊く

――実現は難しいこともあるかと思うのですが、我々としてはぜひとも実現いただきたい夢ばかりなので、今後とも応援しております! 最後にユーザー(プロデューサー兼トレーニー)の皆さんへメッセージをお願いします。

K.M初期の熱意書を書いているときがお正月休みで、暇すぎて家族と筋トレをしていたんです。辛すぎて、ヒーヒー言いながら運動していたのですが、だれかといっしょにヒーヒーするのが楽しいなという気持ちが出てきて。先ほどもお話にあったのですが、運動が嫌いだったけど『あんトレ!!』を通じてちょっとだけでも楽しいなと思ってくださる人がいると思うと、ものすごく感動しました。今後も『あんトレ!!』が少しでも運動を楽しめる手助けになるとうれしいです。

週刊ファミ通2023年11月16日号(11月2日発売)で『あんスタ!!』特集を掲載!

 週刊ファミ通2023年11月16日号(No.1822/11月2日発売)では、今回実施した『あんトレ』のインタビュー記事とともに、『あんスタ!!』&『あんトレ!!』の紹介記事を掲載!

※インタビュー内容は本記事の再編集版となりますので、内容は同様のものです。

 保存版としてぜひ購入ご検討ください。  

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