2023年9月13日に配信開始となる『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(『ポケモン S・V』)の有料DLC『ゼロの秘宝』の“前編・碧の仮面”。そのメディア向け先行体験会に参加してきたので、さっそく本記事で内容を詳しくお伝えする。
のどかな田園風景にヤンヤンマやヘイガニの生息は解釈一致すぎる
体験を始めて真っ先に飛び込んできたのは、あまりにも解像度の高い“和風の田舎風景”だ。棚田の上をヤンヤンマが飛んでいるのを見た瞬間、お盆休みに帰省している気になってしまった。なお現実はバリバリ都会の六本木ヒルズで仕事中である。
ポケモン関連の作品を遊んでいると、『ポケットモンスター』の世界に入り込んだかのような体験をすることが多い。しかし今回は、現実世界にポケモンが飛び出してきたような感覚を味わった。
主人公はブルーベリー学園と合同で行われる林間学校のメンバーに選ばれ、キタカミの里を訪れることに。ブルーベリー学園の生徒と交流しながらさまざまな場所をめぐり、里に伝わる昔話を中心にキタカミの歴史に関する知見を深めていく。
ブルーベリー学園から参加するのは、勝気な姉ゼイユと引っ込み思案な弟スグリ。ふたりはキタカミの里出身らしく、実家で寝泊まりするようだ。
ゼイユは主人公を「よそ者」と言ってつっけんどんな態度を取るが、一方でスグリを心配したり陰では主人公にも気遣ってくれたりとやさしいところもある様子。
またゼイユはそうでもないのだが、スグリは「わや」や「けっぱれ」など方言らしき言葉をよく使っていた。そしてスグリに関してもっとも印象的だったのは、首にあるほくろ!!
ゼイユの泣きぼくろもそうだが、スグリのほくろの位置にはデザイナーさんの強いこだわりを感じずにはいられなかった。普段は気にならないのに、バトルのときなんかにスグリがアップになるとついつい目が行ってしまう。
主人公はそんなスグリとペアになってオリエンテーリングツアーに出発。村人たちに“ともっこさま”と親しまれるイイネイヌ、マシマシラ、キチキギスが人々を驚かせていた鬼から村を守ったという話を聞く。
村の東にあるキタカミセンターに着くと、キタカミの里で長く受け継がれる“オモテ祭り”に参加できる。主人公たちもじんべえを着てお祭りに参加。屋台もたくさん出店されていて、ここでも現実のお祭りらしさが再現されつつポケモンが自然と溶け込んでいる。思わずひとつひとつの屋台をじっくりと見て回ってしまった。
そして、なんとこの会場付近で“前編・碧の仮面”のシンボルでもある伝説のポケモン・オーガポンと遭遇。追いかけていくとムービーシーンが始まり、オーガポンの仮面が……!?
というところでストーリー部分の体験は終了となった。めちゃくちゃ気になるであろうオーガポンの素顔は、実際にプレイしてからのお楽しみということで……。
いまさらだが、キタカミの里の雰囲気はパルデア地方とはかなり異なる。何かと“和”を感じる要素が多いし、キタカミ出身だというスグリの訛りのような言葉遣いも気になるところ。
そして何より筆者が気になったのは、お祭りが開催されるキタカミセンターの近くにガーディ(ヒスイのすがた)の像があったことだ。キタカミの里はヒスイ地方およびシンオウ地方に縁があるのかも……? 配信が開始されたら、そのあたりも気に留めながらプレイしてみたいと思う。
鬼退治フェスで“まっさらもち”などポケモンの育成に便利な道具をまとめてゲット!
“前編・碧の仮面”で遊べるお楽しみ要素のうち、今回は“鬼退治フェス”を体験できた。専用マップのいたるところに設置された4色のバルーンを割ってきのみを集め、指定された数をきのみ台まで運べばクリアーとなる。
鬼退治フェスは最大4人でのマルチプレイで同時に遊ぶことが可能。ということで、ほかのメディアさんと協力して挑戦することに。
難易度は初級、中級、上級と分かれていて、今回は中級に挑戦。直前に練習のためひとりで初級をプレイしたときは余裕だったのだが、マルチプレイだからなのか中級だからなのか集めるきのみの数がかなり増えていてけっこう苦戦した。
一度に持てるきのみの数には限りがあり、中級ともなると一度の往復ではクリアーできない。何度かきのみを取りに行く必要があるのだが、ここで厄介になるのが集めたきのみを食べてしまうゴンベやヨクバリスなどのくいしんぼうなポケモンたちだ。
これらのポケモンがきのみ台に到着すると、せっかく集めたきのみが食べられてしまうのでRボタンを押して追い払う必要がある。四方八方から続々とやってくるので、すべて追い払うのはけっこう大変。
今回はふたりでの挑戦だったので役割分担もそこそこにゴリ押してしまったが、高難度に挑戦するときはきのみを集める役とポケモンを追い払う役に分かれた方がいいかもしれない。
鬼退治フェスをクリアーすると、報酬としてテラピースやきそポイントを高める“ハネ“、きそポイントを下げるきのみなどポケモンの育成に使える道具がもらえる。またこれまでにはなかった“たいりょくのもち”や“きんりょくのもち”といったきそポイントを高められる“もち”も手に入る。
筆者が数個使って確認しただけなので100%確実な情報ではなくて恐縮なのだが、おそらくこれらのもちは“マックスアップ”や“タウリン”などの栄養ドリンクと同等の効果だと思われる。
さて、もち系でもっとも注目すべきは“まっさらもち”だろう。使うとポケモンのきそポイントがすべてなくなってしまうという一見デメリットに見える効果だが、ポケモンの育てかたを変えたいときに重宝する。
なおこれらの通常報酬以外にも、鬼退治フェスをクリアーすると特別な報酬がもらえることもあるようだ。体験では、持っているだけでポケモンがバトルで得られる経験値が増える“けいけんおまもり”や新たな道具が確認できた。
“前編・碧の仮面”の新要素6選
ここまでで書ききれなかった新要素がまだまだあるので、最後にまとめて紹介する。
●ロトりぼう
スイリョクタウンに着くと、公民館の管理人さんからロトりぼうをもらえる。自撮りモードでより広い画角の写真を撮れるようになる。
また、フィールドで連れ歩いているポケモンに対して合図を出すとポケモンがその場で待っていてくれるようになったり、ユニオンサークル中に撮影した写真をサークルメンバーとシェアできるようになったりと写真撮影に関する新機能が多数追加されている。
※“ポケモンに合図”と“写真のシェア機能”は、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット ゼロの秘宝』“前編・碧の仮面”が配信された時点での最新の更新データをダウンロードすることで、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも遊ぶことができるようになる。
●チャデス
新しく発見されたくさ・ゴーストタイプのポケモン。特性“おもてなし”は登場したときに味方をもてなしてHPをすこしだけ回復してあげるというもの。ダブルバトルで有用そうな印象だ。
どこかヤバチャに似ている見た目などから、進化しそうな気はするものの実際のところはわからない。なお体験時は完全に初見だったのだが、後に情報が発表されているので詳しくは下記の記事をチェックしてほしい。
●カミッチュ
アップリューやタルップルとも異なる、カジッチュの新たに発見された進化。新たな技“みずあめボム”を覚えたり、新たな特性“かんろなミツ”を持っているという。進化方法が気になるところ。
●わざマシンマシンのラインナップ追加
わざマシンマシンで作れるわざマシンの種類が増えていた。グラススライダーやしっとのほのお、うっぷんばらしにポルターガイストなど『ポケットモンスター ソード・シールド エキスパンションパス』の“鎧の孤島”で登場した教えわざが多数見られた。
ほかに“どくどく”のわざマシンも確認できた。既存のわざについても、わざマシンが追加されたことで新たに覚えられるようになったポケモンもいそうだ。
また、わざマシンマシンに“おぼえるフィルター”なる機能が追加。手持ちのポケモンが覚えられる技だけを表示できるようになる。
●新たな服装&髪型が追加
“おしゃれカードみどり”を受け取ることで、ブティックで購入できるアイテムの数やヘアサロンで選択できる髪型の数が増える。
●新しいピクニック用品
ピクニックではテーブルクロスやコップ、水筒といったピクニック用品の模様替えができるが、新たにイスの模様替えもできるようになる。
キタカミセンターの近くにいるおじさんに話しかけると、持っているテーブルクロスに合わせた柄のイスをくれる。ピクニックがまたすこし楽しくなるかも。