任天堂から2023年1月20日に発売予定のNintendo Switch向けシミュレーションRPG『ファイアーエムブレム エンゲージ』。リリースに先駆けて、本編を遊ぶ機会が得られたので、約35時間たっぷり遊んでの感想をお届け。ちなみに、プレイを終えた段階での物語は最初の転換期といった風情で、クリアーはまだまだ遠そう。
※『ファイアーエムブレム エンゲージ』の概要や登場キャラ情報のまとめはこちら
『ファイアーエムブレム エンゲージ』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp)週刊ファミ通2023年2月2日号(No.1781/2023年1月19日発売)では、『ファイアーエムブレム エンゲージ』の発売記念特集を36ページにわたって大特集! 本作の基本システムや拠点情報はもちろん、30名以上のキャラクター紹介や12名の紋章士それぞれの特徴やスキルの一覧を掲載。どのキャラクターにどの紋章士を組み合わせるか、さらにはどのスキルを継承させるかなど、育成計画にご活用ください。表紙の描き下ろしイラストにも注目!
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Kindle安心感すら覚える『ファイアーエムブレム』体験
自分が『ファイアーエムブレム』シリーズをしっかりと遊んだのは、前作『ファイアーエムブレム 風花雪月』が初めて。個性豊かなキャラクターとの交流が楽しく、ストーリーも奥が深くてすべてのルートを遊び尽くした。そこですっかり『ファイアーエムブレム』のファンになった自分は、当然最新作の登場を待ちわびていたわけだ。
本作はそんな自分の『ファイアーエムブレム』欲をしっかりと満たしてくれる出来栄えで、同じような感覚をお持ちの方はここで記事を読むのをやめても構わない。安心して発売日を迎えてほしい。さて、ここからは改めて実際に遊んでみての感想や本作の特徴を詳しく紹介させていただく。
過去作の主要人物が紋章士として登場
本作のキーアイテムは、12個の指輪。これらには、紋章士と呼ばれる英雄が宿っていて、主人公や仲間たちに強大な力をもたらしてくれる。この指輪に宿る紋章士は、過去の『ファイアーエムブレム』シリーズで活躍してきた主要人物。
12の指輪に宿る紋章士と初登場の作品
- マルス………『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』
- セリカ………『ファイアーエムブレム 外伝』
- シグルド……『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』
- リーフ………『ファイアーエムブレム トラキア776』
- ロイ…………『ファイアーエムブレム 封印の剣』
- リン…………『ファイアーエムブレム 烈火の剣』
- エイリーク…『ファイアーエムブレム 聖魔の光石』
- アイク………『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』
- ミカヤ………『ファイアーエムブレム 暁の女神』
- ルキナ………『ファイアーエムブレム 覚醒』
- カムイ………『ファイアーエムブレムif』
- ベレト………『ファイアーエムブレム 風花雪月』
シリーズ経験者なら、ふたたび彼らに会える、そして活躍が見られるという点もうれしい。さきほど、自分は『ファイアーエムブレム 風花雪月』が初めてと言ったが、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』や『ファイアーエムブレム ヒーローズ』などでほとんどの紋章士のことを知ってはいたので、登場するだけで大興奮。遊んでいない過去作への興味も湧いた。
紋章士の持つすさまじい力
持っている紋章士の指輪は、仲間なら誰にでも装備させられる。指輪を装備したキャラクターは、紋章士と“シンクロ”した状態になり、基本能力がアップし、さまざまなシンクロスキルが発動。さらに、戦闘中になると“エンゲージ”が可能になり、一定のターン数さらなるパワーアップを遂げられる。
その強さを細かく説明しだすとかなり長くなってしまいそうなので、このへんにしておくが、とりあえず指輪を装備したキャラクターは、とても強くなる。お気に入りのキャラクターに装備させてもいいし、育成が遅れているキャラクターに持たせるのもいい。
ストーリーにも深く関わる紋章士の指輪
神竜である主人公の最初の目的は、紋章士の指輪をすべて集めること。指輪は、その強大な力ゆえ、邪竜復活を目論む敵対勢力からも執拗に狙われる。しかも、敵が指輪を装備して現れることもあるのだ。
プレイヤーは、序盤から紋章士の指輪の強さを身をもって知ることになる。それゆえに、指輪を装備している敵の強さも想像に難くない。指輪を巡るストーリーもそうだが、戦闘でも台風の目となる存在だ。
原作がモチーフのマップも登場
本作は、物語を進めていると、“外伝”と呼ばれるマップが出現することがある。これはいつ挑戦してもいいマップで、挑戦すると新たな仲間が加わることも。中には紋章士にちなんだマップも用意されていて、そこでの戦闘は原作を彷彿とさせる内容となっている。
DLCで増えていく紋章士
エキスパンション・パス(ダウンロードコンテンツ)で新たな紋章士が登場することもすでにアナウンスされている。発売日より配信が開始される第一弾では『FE 風花雪月』より紋章士エーデルガルト/ディミトリ/クロード、『FE 暗黒竜と光の剣』より紋章士チキが登場。
今後も合計4回のアップデートで、本作の遊びの幅は広がっていく。今回のプレイではエキスパンション・パス第一弾の内容は触れていないので、自分も発売と同時に新たな紋章士や追加アイテムの恩恵にあずかろうと思う。
個性豊かな仲間たちとの旅
主人公と運命をともにする仲間たちは、現在公開されているだけでも30名を超える。身分や性格、出自、年齢、得意とする戦いかたなどが大きく異なる仲間との共闘や交流をじっくりと楽しめるのも本作の魅力。個人的に『FE』シリーズでいちばん好きなのが、この仲間と交流できるという部分だ。
拠点ソラネルでの憩いのひととき
空に浮かぶ島・ソラネルは、主人公が1000年ものあいだ眠っていた場所であり、冒険が始まってからは仲間が集う拠点として使われることになる。ソラネルには、アクティビティ(ミニゲーム)が楽しめる場所や仲間と食事ができる場所、各種のお店など、たくさんのスポットが完備。マップを攻略→ソラネルで準備→つぎのマップへ、というのが本作の基本的な遊びかたとなる。
きっとあなたの琴線に触れるキャラクターが!
前述の通り、本作には30名以上の仲間が登場。正統派のイケメン王子や麗しの美女はもちろん、ひと癖もふた癖もあるキャラクターが旅を盛り上げてくれる。どんな人物が好みかはひとそれぞれだとは思うので、ここは自分のお気に入りのキャラクター・メリンをご紹介。公開済みのキャラクターまとめは、関連記事のほうを要チェック。
個人差が生まれそうな奥深い育成要素
キャラクターは、戦闘などで経験値を獲得してレベルアップした際にランダムで基本能力が上昇し、成長。レベルが上がり、条件が整うと異なる兵種や上級兵種へとクラスチェンジが可能となる。
兵種はとてもたくさん用意されていて、中にはキャラクター専用のものもあったりと、頭を悩ませる作りになっている。また、紋章士からスキルの継承をできたりもして、同じキャラクターでもプレイヤーによってまったく違った姿になりそう。
戦闘は幅広い層が遊びやすい仕上がり
自分は『ファイアーエムブレム』シリーズに対して、骨太で難しいイメージがあったのだが、『FE 風花雪月』を遊んだ際に難易度やモード選択の幅が広くとても遊びやすく、周回プレイもしやすかった。
本作でもそこは同じで、難易度はノーマル、ハード、ルナティックの3つから、モードはカジュアル(倒れた仲間がつぎの章で復活)、クラシック(倒れた仲間は戻らない)のふたつから選択可能。自分のスタイルに合わせた楽しみかたができる。
前作に引き続いて時を戻す機能を搭載
少し物語を進めると“竜の時水晶”というシステムが解放。出撃してからの行動を巻き戻せるという便利な機能。敵から必殺の一撃を受けて仲間が倒れたときはもちろん、移動するマスを間違えたときなどのミスの挽回にも使える。ちなみに、同じ行動をすると結果も同じになる。
武器は耐久値がなく好きなだけ使える
前作とは違って武器に耐久値は設けられておらず、修理せずに何度でも使用できる。一方、杖だけは消費アイテム扱いで、耐久値が設定されているので、回復で際限なく経験値を稼ぐ、といったことはできない。
前作もそうだったし、自分の中では『ファイアーエムブレム』シリーズは武器に耐久値があるという先入観があったので、気兼ねなく武器が使えるのはうれしいポイントだった。
剣・斧・槍は3すくみ! 戦闘では相性が大事
戦闘は、こちらから攻撃を仕掛けた場合、こちらの攻撃、敵の反撃の順に行われる。剣・斧・槍は3すくみの関係にあり、たとえば剣で斧を持った敵に攻撃を当てると、“ブレイク”が発生。相手は武器を落とし、つぎの戦闘まで反撃が行えなくなる。積極的にブレイクを狙う一方で、敵からブレイクをされないようにすると有利に戦えた。
ほかにも、重装ユニットは魔法に弱い、飛行ユニットは弓に弱い、といった『ファイアーエムブレム』ではおなじみの相性は本作でも健在。マップごとに地形も大きく異なり、戦略性の高い戦闘がたっぷりと満喫できる。
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