“勇気”のトライフォースを求めてハイラルを巡る、高難度のアクションRPG

 いまから36年前の1987年(昭和62年)1月14日は、ファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフト『リンクの冒険』が発売された日。

 『リンクの冒険』は、任天堂から発売された横スクロールのアクションRPG。前年の1986年2月21日に発売された初代『ゼルダの伝説』のれっきとした続編に当たるタイトルだが、ほかの後続作品と大きく異なるゲームシステムが採用されていたこともあって、いまとなっては同シリーズの中でかなり異色の作品となっている。

『リンクの冒険』が発売された日。『ゼルダの伝説』シリーズの中でも異色な高難度の横スクロールアクション作品。ロトのお墓が登場するイースターエッグも有名【今日は何の日?】

 2Dの『ゼルダの伝説』シリーズと言えば、『神々のトライフォース』や『夢を見る島』などのようにトップビュー(見下ろし視点)のゲーム画面が定番のスタイルというイメージが強いが、本作が採用していたのはサイドビュー(横からの視点)画面。フィールドマップの移動時のみトップビューになるものの、戦闘シーンや神殿などのダンジョンの探索、町中までも横スクロールのアクションで展開していく。

 フィールドマップ上には敵シンボルが出現し、触れるとバトルに突入するのも『ゼルダの伝説』としてはユニークだった。レベルアップ的な成長要素もあり、経験値を稼ぐとATTACK、MAGIC、LIFEのいずれかのステータスを上げられる。

 しかし、ゲームオーバーになるとすべての能力がステータスの中でいちばん低いレベルに下げられるという鬼仕様(ATTACK-4、MAGIC-5、LIFE-1の場合すべて1に戻る)。当時としてもかなりの難度を誇っていたので、けっこう苦しめられた思い出がある人も多いんじゃないだろうか。

『リンクの冒険』が発売された日。『ゼルダの伝説』シリーズの中でも異色な高難度の横スクロールアクション作品。ロトのお墓が登場するイースターエッグも有名【今日は何の日?】
『リンクの冒険』が発売された日。『ゼルダの伝説』シリーズの中でも異色な高難度の横スクロールアクション作品。ロトのお墓が登場するイースターエッグも有名【今日は何の日?】

 何と言っても攻撃が上段攻撃と下段攻撃に分かれていた点が高難度に拍車をかけていた。当然ながら防御も上下に分かれているため、筆者はどっちで防御すべきか瞬時に判断できず、つねにあたふたしていた覚えがある。とくにダンジョンなどで出会うオレンジ色の鎧の騎士“アイアンナック”はこちらの攻撃をことごとくガードしやがるので、出会うたびに絶望していたイヤな思い出がある……。

 そう言えば、イースターエッグのひとつとして“ロトの墓”が登場するのも有名な話。とある墓石を調べると「ユウシャ ロト ココニネムル」とメッセージが表示されるのだ。まあ、ロトが誰のことなのかは言及されていないが、ゲームファンとしては『ドラゴンクエスト』の勇者ロトを想起して熱くなったものだった。

 それから、『リンクの冒険』に出てきたサリアの町、ルトの町、ラウルの町といった町の名前が『ゼルダの伝説 時のオカリナ』ではコキリ族のサリア、ルト姫、賢者ラウルといったキャラクターとして登場していたのもおもしろい。

『リンクの冒険』が発売された日。『ゼルダの伝説』シリーズの中でも異色な高難度の横スクロールアクション作品。ロトのお墓が登場するイースターエッグも有名【今日は何の日?】
『リンクの冒険』が発売された日。『ゼルダの伝説』シリーズの中でも異色な高難度の横スクロールアクション作品。ロトのお墓が登場するイースターエッグも有名【今日は何の日?】
『リンクの冒険』が発売された日。『ゼルダの伝説』シリーズの中でも異色な高難度の横スクロールアクション作品。ロトのお墓が登場するイースターエッグも有名【今日は何の日?】

 いま本作に興味に持ったのなら、Nintendo Switch Onlineの特典でプレイするのが手っ取り早くておすすめ。また、2021年11月に発売された『ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説』でもプレイ可能となっている。当時はまだ幼くて歯応えあるアクションに苦しめられた人も、いまではきっと違った感覚でプレイできるはずだ。

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これまでの今日は何の日?

※本記事は、2022年1月14日にアップした記事を再編集したものです。