2022月9月15日~18日に開催された東京ゲームショウ2022。『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』ブースでは、同名タイトルの試遊が実施された。
『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』はiOS、AndroidとPC向けにリリースを予定している、小説『ハリーポッター』シリーズを原作としたゲーム。ワーナー・ブラザーズとNetEase Games(ネットイース ゲームズ)の共同開発タイトルとなっている(一部アジア圏では2021年9月9日より配信中)。
本記事では、『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』を実際に試遊してみた感想をお届けしよう
最高の魔法使いを目指す、あなたの物語
マグル(非魔法使い)の両親に育てられた主人公は、ある日、その才能を見出されてホグワーツ魔法魔術学校への入学通知書を受け取る。若き魔法使いとして入学することになった主人公が、同級生たちや仲間とともに、さまざまな冒険にチャレンジしていくのが本作のおもなストーリー。
舞台となるのは、原作の主人公であるハリー・ポッターが、ヴォルデモート卿を倒した10年後の世界。ハリーはレジェンド魔法使いのような立ち位置で登場していた。感覚的には原作の正式な歴史というわけではないようで、1年生たちが“許されざる呪文”を普通に使ったりとゲームライクなところもあるので、正史とは言えなさそうだ。
ゲームの基本は、メインストーリーが描かれるクエストをこなしていくこと。そのほかにも対人戦やサブクエスト的な要素もあるようで、ボリュームは満点といった様子だった。
プレイヤーキャラクターはクリエイト制で、髪色や顔などのパーツを組み合わせて制作する。デフォルメされながらも独特の世界観を持つキャラクターを作ることができた。
ジャンルはカードバトルRPGで、戦闘ではデッキを組んでバトルに挑む。攻撃などを放つ魔法カードと、何かを召喚する召喚魔法カードを使い分けて戦っていくのが基本。ユニークなのは、ターン制バトルではなくリアルタイムだという点。
時間経過などで魔力が溜まるので、カードに書かれたコストを消費して魔法を詠唱する。各魔法には異なる攻撃範囲や特殊な効果を持つものもあり、それらをリアルタイムで組み合わせて戦っていく。プレイヤーキャラクターは移動することが可能で、攻撃を回避したり距離を詰めるなどの戦術も取れる。カードゲームではあるが、操作感はなかなかに忙しいシミュレーションバトルといった感じだった。
1対1だけでなく1対多という場合もあり、うまく複数の敵を攻撃範囲に入れる必要があるなど、多彩な戦略が攻略の鍵を握りそう。また、対人戦では1対1、または2対2のルールで戦うこともでき、ランクなどが存在する模様。ひとりで遊ぶのもいいし、ホグワーツのトップを目指して競うのもいいだろう。
カードはおもにガチャで手に入れることができ、アニメーション付きの多彩なイラストを楽しむこともできた。また、原作でその魔法が活躍したシーンがカードになっている場合も。試遊なのでじっくりと効果を読む暇はなかったが、うまくカードを組み合わせれば強力なデッキも組めそうだ。
学校生活が楽しそうなオンライン要素!
ホグワーツ魔法魔術学校などのマップは歩くことができるほか、ホウキにまたがって空を飛ぶことも可能。試遊では体験できなかったが、ほかのプレイヤーが街中を動いている様子も見られるそうで、雰囲気はさながらMMORPGといった感じだった(実際にはMMOとは謳っていないが)。
マップは複数用意されており実際に歩いてエリア移動も可能だが、クエストや目的地を選択すればすぐその場へワープするので、実際のゲーム進行では移動するシーンはほとんどないように思う。
オンライン要素も豊富で、たとえばホグワーツ魔法魔術学校の寮の部屋が、自分の部屋になる。原作通り、ほかの生徒との相部屋となるのだが、いっしょになるのはNPCではなく、ほかのプレイヤーと相部屋になる模様。思わぬコミュニケーションが生まれそうな要素だ。
また、プレイヤーキャラクターの衣装も豊富で、こちらはファッションを楽しめるだけでなく、集めていくとステータスがアップしていくタイプのシステムのようだ。ホグワーツは制服を着ていないと、学校中ではいろいろ制約があったと思うが、そのまま図書館に入れてしまったりするのは、そこはまあゲームライクに考えるべきところだろう。
原作中にある架空のスポーツ“クィディッチ”のコートに行くこともできた。クィディッチ自体が遊べるわけではなく、ホウキを使ったタイムアタックレース的なものが経験できた。こういったミニゲームもちらほら散らばっていそうだ。
談話室なども用意されており、椅子に座ってチャットを楽しんだり、エモートでのコミュニケーションも可能。学校自体も広く、寮も再現されているほか、ダイアゴン横丁(原作に登場するロンドンの架空の街)にも行ける。そのため、全体的には“ホグワーツ魔法魔術学校のいち生徒として、偉大な魔法使いを目指す”という、まさに原作ファンにとっては魔法のようなゲームだと感じた。
また、原作のメインキャラクターたちも“共鳴”という1枠のみの装備アイテム的存在として登場。ハリーのほかスネイプ先生やハーマイオニーなど、おなじみのメンバーが多数登場するようだ。こういったところも、ファンにとってはうれしい要素。
ほかにもシーズンパス的な要素などが確認できたりと、まだまだ細かい要素があると思われる。気になる配信時期などは未発表だが、触った感じはほぼほぼ完成に近いのかなという印象(そもそもアジア圏では配信中なので、ローカライズなどの問題だろう)。現在事前登録受付中なので、ぜひ登録してサービス開始を待とう。