集英社ゲームズに大注目だった
すでにファミ通.comでも無数の記事が踊っていますがね……!!
ついに3年の沈黙を破り、ゲームファン待望の一大イベント東京ゲームショウ2022が、2022年9月15日~18日の期間に千葉の幕張メッセで“リアル”開催!!(15、16日はビジネスデー)。コロナ禍でここ2年はオンラインでの実施がメインになっていたイベントだけど……ようやく!! ホントにようやく一般ユーザーも来場しての、あのころの熱狂が帰ってきたのだッ!!!
となれば当然ながらこの俺も、会期初日の早朝からワッセワッセと幕張メッセに。これだけ大きなゲーム関連イベントに来場するのって、コロナ禍以降では初めてなのではなかろうか。
懐かしいなぁ……この雰囲気。
ゲームの新作発表などが“ふつうに”ネット配信で行われるようになって以降、リアルイベントでそれらの狂騒を感じることは少なくなったけど、こういった大きな箱に世界中からあまたのゲームが集まり、ゲームファンが目をキラキラとさせながらコントローラーを握り締めるその機会は、何物にも代えがたいほど重要だ。館内のけたたましい喧騒をBGMに、お目当ての新作ゲームを憧れのメーカーのブースで体験できる喜びは、やっぱりリアルイベントならではのものだからなーーー!!
さて、今回俺が東京ゲームショウ2022に足を運んだおもな目的は、大きく3つあった。
まず第一に、カプコンブースの『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のコーナーで先行狩猟できた“エスピナス亜種”を狩ること!!
これについての詳細は、のちほど『逆鱗日和』のほうで詳しく綴ろうと思っている。
ふたつめが、“コロナ禍以来会えていなかったゲーム業界のいろいろな人に、挨拶をする”こと!
これは読者にはあまり関係がないことなんだけど、俺がゲーム業界で長いこと一定のポジションで活動できている大きなポイントのひとつに“飲み会”があった。ここでゲームクリエイターや広報担当の方々と仲良くなり、より踏み込んでさまざまな話を聞いて記事に反映させる……という作業を30年近くも続けてきたので、“夜の取材活動”は生命線ですらあったのである。
しかし、くり返しになるが新型コロナの蔓延防止の観点からそれらの活動は完全に停止し、気付けば没交渉になってしまった人が思いのほか増えていたのだ。そんな旧知の方々も東京ゲームショウには来ていると思われるので、隙があればにじり寄り、改めてのご挨拶と名刺交換などもさせてもらえればと目論んでいた。
そしてこの目論見はズバリと当たり、某クリエイターさんや某社長さん、そして広報関連の方々とも思いのほか多く交流することができた。まるで東京ゲームショウ2022の会場が、巨大な同窓会会場になったかのように……w もちろん、行き違いになってしまって最後まで遭遇できなかった方もたくさんいたんだけど、同じ会場の同じ空気を吸えていたってだけで、この3年間の溜飲がちょっとだけ下がった気すらする。こういう観点からも、リアルイベントの尊さを改めて実感させられてしまったわ。
新型コロナはまだまだ油断ならないので、慎重に慎重を期した上での開催が望まれるのは当然だけど、少しずつでもハードルが下がって、頻繁にゲームイベントが開催されるようになればいいな……と、幕張メッセホール5のざわめきを見つめながらシミジミと思いましたとさ。
最後、3つめは“掘り出し物を見つける”ことであった。
もちろん、老舗の大メーカーの出展内容も楽しみではあったんだけど、インディーコーナーや海外メーカー、そして新進気鋭の新興メーカーで気合が入りまくっているところがいくつもあったので、会場巡りに充てていた時間の多くをそれらのブースで使ってしまったのである。
そんな中でも、俺がとくに目を奪われてしまったのが↓こちらのメーカーだ。
そう……! 集英社ゲームズ!! ファミ通のコラムで、まさかこの出版社の名を堂々と書ける日が来るとは夢にも思っていなかったわ(苦笑)。
集英社ゲームズは今年の4月に誕生したばかりの新鋭中の新鋭で、その名の通り“あの”集英社が母体となっている。立ち上がったばかりの会社ながら秘密裡に(?)ゲーム制作は着々と進んでいたようで、今回の東京ゲームショウでじつに9作品(!)が公開されたのだ。
なかでも注目を集めたのが、この日が初お披露目となったiOS、 Android用RPG、『unVEIL the world(アンベイル ザ ワールド)』。
キャラクターデザインを『約束のネバーランド』で知られる出水ぽすか氏が務め、制作はNetEase Gamesが担当する。この『unVEIL the world(アンベイル ザ ワールド)』と同様に、集英社ゲームズが制作するタイトルは同社の人的資産が存分に活用されているようで(『ハテナの塔』のキャラクターデザインを『ルリドラゴン』の眞藤雅興氏が担当していたり)、とにかくどのタイトルも雰囲気が抜群なのである。
そんな集英社ゲームズのブースの中を夢見心地でフラフラしていると、何人もの知った顔に声を掛けられた。その多くは、初代プレイステーションの立ち上げ時から宣伝やプロモーションで駆け回っていた人たちなんだけど、彼らが一様に目を輝かせてつぎのように言っていたのが忘れられない。
「いまの集英社ゲームズの活動を見ていると、プレイステーションの黎明期に“おもしろそうなものは、なんでも作っちゃおう!!”と言って飛び回っていた時代を思い出すんです。長いことこの業界に染まって忘れかけていましたけど、モノ作りの根底には、こういった掛け値なしの情熱が必要なんですよねー。角満さん、これからの集英社ゲームズ、ぜひ追い掛けてくださいね!」
じつは俺も、いかにも自由な発想を元に開発されている集英社ゲームズのタイトルを見て、同じことを思っていたのだ。
「……プレイステーションの、立ち上げのころと似てるなぁ」
って。あのころは、奇抜過ぎて「むむむ……」と思うゲームも多かったけど、キラリと光る宝石みたいな良作もたくさん生まれたんだよな--。
東京ゲームショウ2022の会場で、集英社ゲームズの多くの方にご挨拶できたのはまぎれもない僥倖だった。これをきっかけに、今後は事あるごとに取材してみようと思ったよ。
というわけで、個人的にはじつに実りの多かった、3年ぶりのリアル開催東京ゲームショウでした!!
おしまい!