2022年9月15日~2022年9月18日に開催中の東京ゲームショウ2022(TGS2022)。同イベントのインディーゲームコーナー内、住吉政英ブースでは、個人制作ゲーム『エレビーター』がプレイアブル展示されていた。

 シンプルすぎるグラフィックと、数字がいっぱい書かれた小難しそうな雰囲気に気圧されつつ、概要説明を受けいざプレイしてみると、何度も挑みたくなる中毒性をもったアクションゲームだった!

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 プレイヤーの目的は、4階建てビルに設置された4基のエレベーターの上下階移動を制御して、利用者の快適度を保ち続けること。人が乗って移動中のエレベーターは制御不能、階移動できず待たされている人が多いほど快適度がみるみる下がっていく……ということで、プレイ中はつねに反射神経と効率性の状況力が要求される。ゲーム開始時はゆったりと始まり、徐々に人の出入りが激しくなっていく……という難度の緩急が、“オフィスビルの時間帯ごとの利用量推移”を想定したものになっている点が、地味によい。

『エレベーター』日常の小さなイライラの原因をみずから解決!? 大いそがしのアクションゲーム【TGS2022】

 本作を開発したのは、本業のかたわら趣味でゲーム制作を行っている“週末ゲームデザイナー”・住吉政英氏。知人とエレベーターの挙動について話した際、簡単なシミュレーションを作ってみたことが、制作のきっかけになったという。

 会場で展示されていたのは、マウスで操作するPC版だったが、もともとはタッチ操作を想定したゲームとして制作したとのこと。ブラウザゲームとして無料公開されている本作をスマートフォンでプレイすると、エレベーターの階移動操作がフリック対応になったり、停止しているエレベーターを長押しタッチし続けることで、階移動開始をある程度遅らせられる(=目の前で待っている人が乗ったら即移動、ではなくなる)……といったテクニックが使えるようになる。

 記者がムキになってプレイした結果、1万点超えが精いっぱいだったが、住吉氏によれば、住吉氏の娘さんが10万点以上のスコアをマークしたとのこと。やり込み次第でいくらでも記録を更新できる可能性とともに、年齢などにともなう個人の反射神経の限界がありそうなことも感じられた。

『エレベーター』日常の小さなイライラの原因をみずから解決!? 大いそがしのアクションゲーム【TGS2022】

 本作はすでに完成した状態ということで、以降の展開としては「企業や他のクリエイターさんに、本作のゲームシステムを基にしたゲームを製品化してもらえれば……」と住吉氏。画面情報の視認性の向上や演出の強化次第で、より多くのユーザーに魅力が伝わる作品になる可能性を感じるだけに、今回のイベント出展がよい結果に繋がることを願いたい。

※[2022年9月17日10時30分]タイトル名の記載に誤りがありました。お詫びして訂正します。