娘の名を「ゼルダ」と名付けるなど、生前から生粋のゲーム好きとして知られた名優ロビン・ウィリアムズ。その娘ゼルダもまたゲーマーとして知られ、過去には『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』や『ゼルダの伝説 4つの剣 25周年記念エディション』のCMなどで共演もしている。そんなふたりのゲーマーとしてのエピソードが明かされた。

 きっかけとなったのはTwitterに投稿されたとある写真。1993年に撮影されたというその写真には、自宅の“ゲーム部屋”でセガCDの実写シューティングゲーム『Ground Zero: Texas』を真剣に遊ぶロビン・ウィリアムズの姿が。ゼルダ・ウィリアムズによるとこのゲーム部屋は実家にまだ存在し、ゲーム機などもそのままだという。

 1990年代前半というとロビン・ウィリアムズは映画『ミセス・ダウト』(1993)や『ジュマンジ』(1995)で超売れっ子だった頃だが、映画畑のスタッフを集めて作られた『Ground Zero: Texas』をどういう思いで遊んでいたのだろうか?(ちなみに『Ground Zero: Texas』はリマスターPC版がSteamで発売されている

 そしてそのついでに明かされたのがゼルダ本人の過去。父ロビン・ウィリアムズはNintendo 64のゲームの米版の発売を待つタイプだったそうなのだが、ゼルダはそれを待ちきれずに、海外版(恐らく日本版)で先に遊ぶために非公認サードパーティ製ハードウェアのGame Sharkを利用してリージョンロックを回避していたそう。(※地域別の起動制限のこと。ちなみにN64では接続部の形状の違いが鍵になっていて、Game Sharkをコネクター的にかますことで回避していた)

 当時の事情を知る記者の知人に確認したところこれは「かなりの和ゲーマニアがやるハードコアな行為」だったそうで、リージョンロック回避の是非はともかく、ふたつの世代のゲームマニアのアプローチの違いが出ていて興味深い。ちなみにゼルダ・ウィリアムズは今でも退屈すると『ヨッシーストーリー』のメニュー曲を鼻歌で歌っているのに気がつくこともあるらしい。

 ロビン・ウィリアムズが2014年に亡くなってすでに8年が経つ。何気ないゲームの記憶もまた、いつか誰かが思い返す人生の記憶の一部になりうるということを思い出させてくれるエピソードだった。