Amazonの新型タブレット『Fire 7』が2022年6月29日(水)に発売されました。6980円という価格でありながらバッテリー駆動時間が10時間に延び、USB-Cに対応するなどのアップデートが施された注目のデバイスです。

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ちっちゃいがんばり屋さん

 本稿では『Fire 7』を実際に使ってみたわかったゲーム、読書、動画視聴での使い勝手や製品の特徴をご紹介します。

 早速、ゲームプレイのインプレッションといきたいのですがその前にアプリについての解説から。Fireタブレットは、Google Playが利用できない代わりにAmazonのアプリストアからゲームなどの各種アプリをインストールします。

 Amazonのアプリストアは、そこそこの数は揃っているものの、Google Playよりも総数は少なめです。なので、スマートフォンよりも大きな画面でゲームをするために『Fire 7』を購入しようと思っているなら、買ったものの目当てのゲームがプレイできなかったということがないよう、事前に確認しておくことをおすすめします。

新『Fire 7』レビュー。コンパクトで6000円台タブレットはライトにゲームや読書をするならおすすめの端末

 試しに『パズル&ドラゴンズ』をインストールして少しプレイしてみました。スマートフォンと比較して画面が大きく操作はしやすいと感じました。チュートリアルなどをプレイした範囲では、起動してしまえばもたつきなどもとくに気にはなりません。

 ちなみに、上の写真のようにフロントカメラが左側にくる向きで持つと、スピーカーを左手で塞いでしまいます。縦に持つならフロントカメラが右側にくるようにしたほうがいいかもしれません。

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 続いて電子書籍の読書。サイズ的にも片手で持ちやすく、重さも282gと軽量で、タッチの反応もよく、ページ送りも快適です。Kindleアプリで直接購入できるのも、うれしいポイントです。

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 ただし、画面サイズが7インチと小さいこともあり、横向きにして見開きでの表示は現実的ではありません。ピンチ操作で拡大もできるので、読めないことはないですが、快適とは言い難いです。

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 動画視聴に関しては、Amazon Primeビデオが問題なく視聴できます。YouTubeはウェブアプリから視聴できます。

 Dolby Atmosデュアルステレオスピーカーを搭載した『Fire HD 8』や『Fire HD 10』と比較すると、『Fire 7』のスピーカーはモノラルなので迫力不足は否めません。映像と音楽をじっくり楽しむというよりも、移動中やベッドで横になりながらなど、どこでも気軽にコンテンツを消費するのに向いていそうです。

 試用した全体的なインプレッションとしては、KindleやPrimeビデオは起動こそ遅いものの、コンテンツを開いてしまえば動作の遅さは気になりませんが、ブラウザなどはどうしても表示や操作にもたつきを感じます。

 あれもこれもとできる端末ではなく、何に重きを置くかによって評価が変わりそうではあります。Kindleでの読書やPrimeビデオの視聴が目的であればベターな選択と言えそうです。何よりも安さやコンパクトさを重視するのであれば、『Fire 7』はおすすめできる端末です。

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新『Fire 7』のアップデート点をじっくり紹介

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 『Fire 7』は名前の通り画面サイズは7インチ(1024 x 600ピクセル)。前モデルと同じサイズを踏襲するものの、デザインは大きく変わりました。前モデルは上下のベゼルが太く、フロントカメラも短辺上部に配置されていました。これに対して新モデルは、4辺のベゼルが同じ太さになり、フロントカメラも長辺側に移動しました。

新『Fire 7』レビュー。コンパクトで6000円台タブレットはライトにゲームや読書をするならおすすめの端末
左から電源ボタン、ボリューム、USB-C、3.5mmジャック。

 インターフェースとボタン類は、正面向かって右側に配置。USBポートが待望のUSB Type-Cとなり、現行FireタブレットはすべてUSB Type-C仕様となりました。

 なお、『Fire 7』は画面回転に対応していますが、ボリューム操作も画面の向きに連動します。どの向きで使っていたとしても、ボリュームの上側もしくは右側が“ボリューム大”、下側もしくは左側が“ボリューム小”になるので、向きが変わるとボリューム操作が反対になってイライラする......ということはありません。

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micro SDカードスロットも搭載。最大1TBまで対応します。

 SoCは、第10世代『Fire HD 8』と同じで、2GHzクアッドコアのMediaTek MT8168を搭載。RAMが2GBなのも共通です。ただし、搭載するOSは『Fire 7』のほうが新しく、Fire OS 8.3.1.1となっています(Fire HD8はFire OS 7.3.2.3)。といっても、Fire HD 8やFire HD 10もすぐにアップデートされるとは思いますが。ちなみに、Fire OS 7はAndroid 9ベース、Fire OS 8はAndroid 11ベースです。

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左:GeekBench 5のスコア、右:AnTuTuのスコア。

 参考までに、GeekBench 5とAnTuTu(v9.4.0)でベンチマークを取ってみたところ、 GekkBench 5はシングルコアが“165”、マルチコアで“523”、AnTuTuは“104534”という結果でした。スマートフォンで言うなら数年前のエントリーモデルと言ったところでしょう。前述しましたが目的がはっきりしていれば、6980円のタブレット『Fire 7』はお得な買い物となるかもしれません。