元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記。Nintendo Switch、PC用ソフト『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のプレイ日記が始動!
この場所に……帰ってきた!
いまをさかのぼること18年前--。
まだ黎明期のファミ通.comに、ひとつの連載コラムが生まれた。
2004年3月15日に記念すべき第1回目が投稿され、のちに複数の単行本と文庫本、スピンオフの書籍まで刊行されるなど、つねに『モンスターハンター』シリーズに寄り添い続けてきた伝説の(自分で言う)プレイ日記--!
『本日も逆鱗日和』シリーズ
である。
当時、作者の大塚角満はバリバリのファミ通編集部員且つニュース担当責任者でありながら、
「ボクは将来、椎名誠さんのようなモノ書きになるんだ!」
中学2年のときに立てた誓いを現実のものにするべく、自分が責任の一端を担っていたこの場所(ファミ通.com)で、“勝手に”初代『モンハン』のプレイ日記の連載を始めたのであったw
まだ動画配信や実況プレイなんてものは存在していなかった18年前のこと。
この“読むモンハン”は思いのほか評判になり、単行本化された『本日も逆鱗日和』シリーズはベストセラーにもなって、作者の角満には“エンターブレイン社長賞(要するに浜村通信賞)”という栄誉が毎年のようにもたらされたのである。懐かしいなぁw
『逆鱗日和』をAmazonで検索あれから、幾星霜--。
『モンハン』の新作が出るたびにファミ通.com上で連載が行われた『逆鱗日和』だが、大塚角満が2017年だか2018年に(よく覚えてないw)独立したのを契機に、その環境は一変することになる。
ある日、自分に羽が生えていることを突如として認識し、
「あ、あれ? も、もしかして、わし……飛べるんじゃね!!?」
と気づいてしまった雛鳥の如く、
「せっかく独立したんだから、いろんなことをやっていんじゃね!!?」
そんなことを考えた俺……じゃなかった角満は、『モンスターハンター:ワールド』のプレイ日記をスマホアプリ専門メディアのファミ通Appで(!)展開したり、自身のブログを立ち上げてそっちで書いてみたり……。
そして、最新の『モンスターハンターライズ』においては……!
「いまの環境ならば、かつてのライバル誌で『逆鱗日和』を書くことも可能なのでは!!?」
思い立ったその日にアチコチに連絡し、集英社が運営していた“Vジャンプレイ”に白羽の矢を立てて、“逆鱗ぶいっ!”の名称で丸1年以上にわたってプレイ日記を連載してきたのであった。
そして--。
Vジャンプレイがサービスを終了し、連載の更新も行われなくなったのに合わせて、大塚角満は再び“『逆鱗日和』の降り立つ地”を探す旅に出なければならなくなった。
すでに『モンスターハンターライズ:サンブレイク』は発表されていて、ショウグンギザミやダイミョウザザミといった懐かしの戦友たちが、
「かどま~~~んwww こっち来いよ~~~www オマエが大の苦手としていた甲殻種たちが、手ぐすね引いて待ってるよ~~~www」
と、ゲヒゲヒと下卑た笑いを浮かべながら手招きしている幻覚を見始めていた時期である。
ダイミョウザザミ(いや、むしろヤオザミかw)は出始めのころ、めったやたらと堅い殻と、重い武器を持ったハンターの後ろに回り込む超絶イヤらしい動きをしていたことから“青き渚のランスキラー”と呼ばれ、ランス、ガンランスを使うハンターを震え上がらせていた。
あの連中と再び相まみえ、そのドタバタ劇を思う存分に綴ってみたい……!
『逆鱗日和』初期のレギュラーだった中目黒目黒も、“ザザミ復活”の一報を聞いて、武器を頭上に構える仕草をしながら、
「マジっすか!!? あのカニめぇ~~~!!! 今度こそ、俺のランスで叩き割ってやりますよ!!」
そう言って気合を込めていた。……しかしそのポーズはランスではなく、明らかに大剣のソレだったことは突っ込まないでおいたけどな(苦笑)。
しかし、18年前のそれを髣髴とさせるプレイ日記を書いていくには……あの日飛び出した実家の門を、恥を忍んで叩くしかない!! この『モンハンライズ:サンブレイク』をもって、俺は原点に戻るのだ!!!
というわけで!!!
すっかり前フリが長くなっちゃいましたけど、大塚角満です!
紆余曲折の末、『逆鱗日和』の生まれ故郷であるファミ通.comに帰って参りました!!
『モンハンライズ:サンブレイク』は『モンハンライズ』の続きとなるので、本来であればVジャンプレイでそのまま……ってのがベストだったのかもしれません。しかし、前述のような理由から引っ越しをすることになったわけだけど……この異例の“転籍劇”でも全面的に協力をしてくれたVジャンプとファミ通.comの関係者の皆様には、感謝のしようもございません! 本当にありがとうございました!
読者や『モンハン』関係者を始めとするたくさんの方々の期待に応えるべく、これから一生懸命にプレイをして、一生懸命にドタバタな狩りの日常を発信していければなと思っております。
テーマは、“原点回帰”。
初めて『モンハン』に触れた18年前に戻ったつもりで、またイチから毒にも薬にもならない『逆鱗日和』を書いて参ります。どうか末永く、よろしくお願いいたします~~~!!!
大塚角満(おおつか かどまん)
元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。