アークライトは2022年4月23日と24日、東京ビッグサイトにてゲームマーケット2022春を開催した。国内最大級規模のアナログゲームイベントとなっており、今年も2日間で多くのボードゲームファンが来場。感染症予防対策を行いながらの開催ではあるものの、かつての熱気を取り戻しつつある状況を感じた。試遊できる場所は少ないが、来場者は事前にカタログや公式サイト、SNS等でほしいゲームをチェックしてきており、開場と同時にお目当てのブースに向かってどんどん行列ができていった。
数年前から「ボードゲームブームがきている」と言われているが、すでに“ブーム”という状況は通り過ぎて、ひとつの遊びとしてすっかり定着してきた印象だ。毎週のようにいろいろなテレビ番組で扱われているので、いままでは『モノポリー』と『人生ゲーム』くらいしか知らなかった人たちも、『ナンジャモンジャ』や『はぁって言うゲーム』など人気定番タイトルくらいなら知っているし、なんなら持っている、という人も増えてきた。
ボードゲーム歴(ようやく)10年の筆者が、今回のゲームマーケットで実際に購入したり遊んだりして、「これはふたりで遊ぶゲームとしてかなりおもしろい(はず!)」という5本をセレクトしてみた。ゲームマーケットに行くとどんなゲームがあるのか気になる人も、ぜひ読んでほしい。
『コネクト37』◆ふたりならガチ対戦、3~4人なら協力的な要素も?
タイルを置いて数字をつなげていく対戦ゲーム。カワサキファクトリーは、『ワードウルフ』や『クイズいいセン行きまSHOW!』、最近ではアークライトの『ゴジラ』のデームデザインを担当するなど、ライト向けから重量級まで幅広い作風が特徴だ。
#ゲームマーケット2022春、カワサキファクトリーは新作「#コネクト37」を発売します!
タイルを置いて数字をつなげる、計算不要でサクサク遊べるゲームです。
★2~4人 15分 8歳~
★2,800円(イベント特価)
★3月下旬… https://t.co/n2EXKd5diQ
— カワサキファクトリー広報/ゲムマ春出展完了 (@kawasakifact_pr)
2022-02-14 18:30:00
今回の新作『コネクト37』は、1から37まで書かれたへクスタイルをボード上にうまく順番どおりに並べていく、というもの。置いたタイルにはチップを乗せておくことができて、4つ以上の連番ができるとそのチップが得点になる。タイルを置いたときいっしょにチップを置くので(以前置いたタイルの上には置けない)、「ここはきっとつながるだろう」という読みが必要になる。
また自分だけで得をしようとすると必ず邪魔されてしまうので、うまく相手に相乗りさせるように仕向けていかなければならず、このあたりのさじ加減がじつに絶妙だ。
3~4人で遊ぶと対戦ゲームなのに協力ゲームっぽさも出てくるのだが、ふたりで遊ぶとけっこうなガチ対戦に。遊ぶ人数によって戦略が変わってくるタイプのゲームだ。
『タウンロクロク』◆タイル並べゲームと思いきや、クロスワードパズルっぽい!?
『海底探検』でおなじみオインクゲームズの新作は、パズルと駆け引きを楽しめる『タウンロクロク』。カラー6色で形6種、計36枚の家タイルを6×6マスに辺がつながるように並べていく。
#ゲムマ春 の新作ゲーム「タウンロクロク」は、1人でパズルとして、2人以上でパズルと駆け引きが楽しめるボードゲーム。同じ並びに同じ形や色がこないようにタイルを配置していくだけなのに、気づくと置けなくなっている!?
商品ページはこち… https://t.co/BUcmfseY8Z
— Oink Games (@oinkgms)
2022-04-18 22:00:01
配置する際、縦列・横列のそれぞれに、色か形いずれか同じものがあってはいけない。これが意外と曲者で、自分が持っているタイルの置ける場所がどんどん少なくなっていく。手札から出せなくなったら脱落で、できるだけ長くゲームに参加しつつ、手札がいちばん少ない人が勝利(理想はゼロ枚)。
プレイ感覚としてはナンプレやクロスワードパズルに近く、手札の家タイルはランダムなので運要素強めだが、それでも負けるとかなり悔しい。10~15分程度で遊べるので、「あともう1回!」と何度もおかわりしてしまう。4人まで遊べるゲームだが、ふたり対戦でもしっかり楽しく遊べる。定価2420円[税込]で4月29日発売(ゲームマーケット先行発売)。
『Bossa/坊茶(ぼっさ)』◆高度な駆け引きを使う七並べ
『Bossa』はバナナムーンゲームズによるふたり専用の対戦ゲームで、複数タイルを組み合わせることができる七並べのような内容だ。
#ゲムマ大阪ツイートだんじり
スタイリッシュなゴーアウト系2人対戦ゲーム
『Bossa/坊茶(ぼっさ)』スタンダード版
通販や販売店情報はこちらでチェック!
https://t.co/agSxxK2gpx https://t.co/xUkLjCHCma
— バナナムーン【公式】ゲムマ2022春【オ13】 (@BananaMoonGroup)
2022-02-18 19:30:00
サイの目が黒のダイスと白のダイスを同時に振り、出た目を基準にして白黒それぞれのラインを手札で数字順に伸ばしていく。数字はドットタイルに書かれた白か黒の数。ドットの数を合計して複数枚出していくのがポイントで、手札のドットタイルを一気に出し切ったほうが勝ち。3~4枚一気に出せる状況を作っていくのがポイントだ。
5~10分で理解できる簡単ルールで、ドットタイルの引き運もあるせいか、大人と子どもで対戦しても勝負の行方はわからない。
ゲームマーケット2021秋から出展されているタイトルで、すでにAmazonや公式ショップ等で販売中だ(1950円[税込])。公式サイトにプレイ動画もあるので、ぜひチェックしてみてほしい。
『ランバス』◆菱形をつなげて得点する真剣勝負のアブストラクト!
ゲームNOWAによる今回の新作『ランバス』は、ふたり専用の対戦アブストラクト(偶然要素がない)ゲーム。
#ゲムマ2022春出展作品を貼ろう
『#ランバス(RHONBUS)
最大手番数はお互い13回。
ひし形タイルをつなげて偶数のブロック(三角形)を作ることを目指そう‼︎
◇紹介記事
https://t.co/6Ibs5elfep… https://t.co/UjSscQY6gw
— かぶけん@ゲームNOWA 5/7(土)名古屋ボードゲーム楽市 【A-7】 (@KABU_KEN65)
2022-04-12 10:55:57
赤or青の三角形をふたつ組み合わせた菱形のタイルを盤面に置いていき、得点を競う。プレイヤーは赤か青のいずれかを選び、担当した色の三角形をうまくつなげて点数を稼いでいく。三角形が奇数個つながっている場合は0点、偶数個なら得点が入る。10個つながったら即勝利だが、11個以上は偶数であっても0点となる。
山札となるタイルはすべて表にして置いておくので、自分も相手もどのタイルが残っているか丸わかり。相手の状況を読みつつ、タイルを並べていくのが実に悩ましい! 相手を完全に0点で封じ込めたときの気持ちよさたるや。
今後、BOOTHやボドゲーマ通販、ゲームバネストでの販売を予定しているようなので、それぞれのサイトをチェックしておこう。価格は2970円[税込]。
『リズミックパンチ』◆スピード+ジャンケン=ボクシング!?
ボクシングを題材に、『トランプ』のスピードとジャンケンを組み合わせたふたり用ゲーム。リズムよく「ワン、ツー、ワン、ツー」と声を出し、1回目の「ワン、ツー」ではお互いの拳を突き合わせ、2回目の「ワン、ツー」で場に出した3枚のカードのうち2枚を順番に手で隠していく。残った1枚のカードで勝負となり、カードに書かれたジャンケンによって試合が展開する。
今日も今日とて
購入してくれた友人たちに遊んでもらいました!インスト結構慣れてきたんでいつでも言うてください笑 https://t.co/4rX6RyVhiy
— リズミックパンチ/ゲムマ2022春【セ03】 (@rhythmic_punch)
2022-04-17 17:33:00
一定のダメージを食らうとダウンし、相手プレイヤーによるダウンカウントがスタート。ダウンしたプレイヤーはカウント中にダイスを振り、出た目だけ体力を回復することができる。ダウンカウント中は何度でもダイスの振り直せるが、「10!」をカウントするまでに「やれます!」と宣言&ファイティングポーズを取らないとKO負けになる。ダイス振り直しは残り時間を考えて行うことが大事だ。
……と、アナログなゲームでありながら、その駆け引きはかなりボクシングっぽいと言っていい。Amazonで1650円[税込]で販売中。
『リズミックパンチ』の購入はこちら (Amazon.co.jp)企業出展が中心のエリアブースの様子
さて、ここからは企業が多く出展していたエリアブースの様子を写真でお届けしよう。
■アークライト
■すごろくや
■オインクゲームズ
■ジーピー
■JELLY JELLY GAMES
■イエローサブマリン
■小学館GOOD GAMES
■TERIYAKI GAMES
■ヨフカシプロジェクト
■ホビージャパン
■itten
■KAWADA
■BOOKOFF
■asobiza
■DMM GAMES
というわけでゲームマーケット2022春の記事はもうひとつある! そちらでは、3人以上でワイワイと遊べるボードゲームと、一般ブースの様子をお届けしよう。