フジテレビ水曜深夜のアニメ枠“+Ultra”ほかにて好評放送中のテレビアニメ『エスタブライフ グレイトエスケープ』。本作は、谷口悟朗×コザキユースケ×ポリゴン・ピクチュアズという、気鋭クリエイター陣が集結して描き出す、ブッ飛んだストーリーが魅力の注目作。
そんな『エスタブライフ』の第4話が本日より放送開始に。その予習も兼ねて、こちらの記事では改めて本作の見どころを解説する。
『エスタブライフ グレイトエスケープ』とは?
本作を語るうえでまず注目なのが豪華な制作陣の顔ぶれ。原案を務める谷口悟朗氏(『コードギアス』シリーズ)をはじめ、監督には橋本裕之氏(『ご注文はうさぎですか?』など)、脚本には賀東招二氏(小説『フルメタル・パニック!』など)を起用。
さらにアニメーション制作は、『シドニアの騎士』や『空挺ドラゴンズ』を手掛けたポリゴン・ピクチュアズが担当。キャラクターデザインには『ファイアーエムブレム』シリーズのコザキユースケ氏が名を連ねる。
その豪華スタッフが揃い、テレビシリーズ終了後にはすでに劇場版の制作も決定している。
また、後述するが、本作はスマートフォン向けゲームも開発中。リリース前ではあるものの、アニメを観て作品を“予習”しておけば、ゲームもより楽しめることだろう。
『エスタブライフ』の世界
『エスタブライフ』の世界とは──
遠い未来の時代。世界人口がピークを迎え、減少傾向に転じていた。
人類は種の繁栄のため生態系を管理するAIを作り、“人類の多様化実験”を実行。
常人・獣人・魔族などの遺伝子改造による“多様な人種”と、壁に囲まれたクラスタと呼ばれる“多様な街”を創造した。
数多存在する“クラスタ”は、それぞれ独自の文化を有し、そこに適性を持つ人類が生活している。そして、滅びることがないよう、つねにAIに管理されながら暮らしているのであった──。
ストーリー
「生きるのがツライ? なら逃げちゃえばいいんですよ」
ずっと先の未来。人間はそれまでの姿形だけでなく、獣人・サイボーグ・魔族など多様な姿を持つようになる。
東京の街は、AIが管理する高い壁に囲まれた数多の地域“クラスタ”となり、自由な行き来をやめ、それぞれが独自の文化・常識を育むように。人々は、自らが生まれたクラスタの常識を基準に、幸せな人生を送っていた。
しかし、なかには自らのクラスタに適応できない者も現れる──。
そうした人々を、別のクラスタへと“逃がす”ことを生業にする者たちがいる。
「逃げたい」という願う人たちから依頼を受け、あらゆる方法を駆使してAIの裏をかき、本来は不可能であるクラスタ間の移動を成し遂げる者たち──“逃がし屋”。
逃げて、逃げて、逃げまくる!!
これは、逃げたい人をお手伝いする、5人の逃がし屋たちの物語──!
……とった感じでSFテイスト全開の世界に、かわいいペンギン獣人などファンタジー要素もふんだん取り入れられた『エスタブライフ』の設定は、ゲームファンから見ても非常に入り込みやすい。
雰囲気としてはシリアスよりもコメディー寄りで(ここまでは)、3DCGアニメならではのアクションとともに、クスリと笑える明るい雰囲気の話がてらいなく楽しめる。
魔改造された東京の街並みは、異常性を前面に打ち出しながらも、ギリギリのラインで原形を留めていて、パッと見ただけでも新宿や池袋、上野であることがわかるビジュアルになっているのも、おもしろ味を感じるポイントだ。
キャラクター:「逃がし屋」
本作の主人公である逃がし屋たち。彼女たちが実行する奇想天外な脱出プランや、個性あふれる掛け合いシーンも、本作ならではの見どころのひとつだ。
エクア(声:嶺内ともみ)
主人公。17歳。常人(?)。御茶ノ水大学園都市を本拠にする“逃がし屋エクストラクターズ”のリーダー。表の顔は喫茶店“ボストーク”を切り盛りしながら学校に通う高校生だが、過去の経歴は一切不明。いつも女神のような笑顔で、ポジティブマイペース。
フェレス(声:高橋李依)
17歳。魔族。逃がし屋の前線担当。運動能力抜群の早撃ちガンウィザード。表の顔は高校生でエクアの同級生。一見強気な性格に見えるが、押しに弱く、結構照れ屋。
マルテース(声:長縄まりあ)
16歳。群人(むれびと:複数の小さな個体が集結して形を成しているスライム人間)。逃がし屋では工作や戦闘を担当。表の顔はエクアとフェレスの後輩女子高生。明るくからっとしていて、元気で賑やか。エクアが大好きでエクアがすべての判断基準。
アルガ(声:速水奨)
オジサン臭いAIロボット。逃がし屋の技術、戦術サポートを担当。内部にはミサイルやレーザー銃、便利道具などが格納されている。普段は喫茶店“ボストーク”の給仕ロボとして働いている。
ウルラ(声:三木眞一郎)
狼の獣人。逃がし屋の前衛担当。狼男の超回復や、脅威の身体能力と二刀流で近接戦闘を行う。普段は喫茶店“ボストーク”の給仕兼番犬。チームいちばんの常識人。義理堅く紳士的でもあるが「わん」しか口に出せないので、それが伝わることはない。
第1~3話までのおさらい+第4話の見どころ
続いてここからは、これまでに放送されたエピソードのおさらいと、本日より放送開始となる4話の見どころを紹介する。
前述の通り、逃がし屋たちは、「いまいるクラスタから逃げたい」と願う人々から依頼を受け、任務を遂行するわけだが、まずはこの依頼人が曲者ぞろい。
第1話こそ、依頼人はエクアたちが通う高校の教師だが、第2話では“魔法少女に憧れるヤクザの大親分”、第3話では“曲技団に所属する18人(羽?)のペンギン獣人たち”と、何ともくせの強いキャラクターたちが登場。
天気予報のような“カチコミ予報”がニュースで流れるなか、飛び交う銃弾をかわしながらの逃避行や、共産主義/資本主義で分断された街中で、ペンギンたちが率いる秘密警察と激しい銃撃戦をくり広げたりと、アクションシーンも満載。
そして肝心の脱出方法も、高層タワーの屋上からワイヤーを張り、それを伝って脱出する……なんていうのは序の口。
大型の大砲に依頼人を詰め込んで発射したり、危険すぎる“あるエリア”にあえて突っ込んで追っ手を振りきったりと、どれもユニークで、今回はどんな方法でミッションをクリアーするんだろう? と、まるでゲームをプレイしているような感覚で物語を追えるところも、本作ならではの魅力といえるだろう。
そんななか、本日放送される第4話『民主主義から逃げられない』では、これまでの3話とは、ちょっと趣の異なるエピソードが展開。
逃がし屋の作戦中の事故で、マルテース(スライム人間)の体がふたつに分かれてしまう。しかし、そんな状態でも“彼女たち”の脳内では、「いかにしてエクアを独り占めしてやろうか」という欲望が渦巻いており、脳内で会議が巻き起こる──。
ちなみに、第4話の舞台となるのは上野。街中には博物館や美術館だけでなくジャングルまで存在し、その中央には“着物姿の巨大な人物像”がそびえ立つ。そして、その像の内部は居住空間になっていて、ジャイアントパンダ獣人たちが生活している……という設定。
そんな第4話の見どころを以下に並べる。これらを念頭に置きつつ、驚愕必至のエピソードを存分に楽しんでほしい。
- 作戦の事故により、スライム人間のマルテースの身体が真っぷらつに!
- マルテースの脳内では、“強硬派”と“穏健派”がエクアを求めて争い勃発!
- 小さなマルテースがたくさん登場! 声を担当するのはすべて長縄まりあさん!
(声の使い分けにも注目!!)
スマホゲームも鋭意開発中
さて、観ごたえ抜群のテレビアニメに続き、スマートフォン向けアプリ『エスタブライフ ユニティメモリーズ』も、ただいま鋭意開発中。アニメと同じく谷口悟朗氏が原案・クリエイティブ統括を務めており、ゲーム版ならではのキャラクターたちも多数登場する予定だ。
テレビアニメと共通の世界を舞台としながら、異なる時間軸の物語が展開する……とのことで、こちらのプロジェクトの進捗も気になるところだ。
まずは、現在放送中のアニメ『エスタブライフ グレイトエスケープ』で、本作特有の世界観や空気感をじっくり堪能しつつ、『エスタブライフ ユニティメモリーズ』の配信を楽しみに待とう。
テレビアニメ『エスタブライフ グレイトエスケープ』
放送情報
毎週水曜日24:55からフジテレビ“+Ultra”ほか各局にて放送中
- フジテレビ:毎週水曜日24:55~25:25(※第4話は25:05から放送開始)
- 関西テレビ:毎週木曜日26:25~26:55
- 東海テレビ:毎週土曜日25:45~26:15(※第4話は26:00から放送開始)
- 北海道文化放送:毎週日曜日25:10~25:40
- テレビ西日本:毎週水曜日25:55~26:25
- BSフジ:毎週水曜日24:00~24:30
- ※放送・配信日時は予告なく変更になる可能性があります。
配信情報
- FODにて第12話まで先行独占配信中。第1話は無料配信中
- FOD ・ TVer ・ GYAO! にて毎週1週間限定 無料見逃し配信中(毎週水曜日25時25分最新話配信)
キャスト
- エクア:嶺内ともみ
- フェレス:高橋李依
- マルテース:長縄まりあ
- アルガ:速水奨
- ウルラ:三木眞一郎
スタッフ
- 原案・クリエイティブ統括:谷口悟朗
- 監督:橋本裕之
- 原作:SSF
- シリーズ構成・脚本:賀東招二
- キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
- アニメーションキャラクターデザイン:舛田裕美
- コンセプトアート:富安健一郎(INEI)
- CGスーパーバイザー:坂間健太、関水大樹、上本雅之
- 美術監督:高橋佐知、島村大輔
- 色彩設計:野地弘納
- 音楽:藤澤慶昌
- オープニング・テーマ:めいちゃん「ラナ」
- エンディング・テーマ:GOOD ON THE REEL「0」
- 企画・プロデュース:スロウカーブ
- アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
公式サイト
スマートフォンゲーム『エスタブライフ ユニティメモリーズ』
スタッフ
- 原案・クリエイティブ統括:谷口悟朗
- 原作:SSF
- 制作:スクウェア・エニックス
劇場アニメ『エスタブライフ リベンジャーズロード』
スタッフ
- 原案・監督・脚本:谷口悟朗
- 原作:SSF
- 企画・プロデュース:スロウカーブ
- アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ