スマートフォン向け新作RPG『オリエント・アルカディア』がQookka Entertainment Limitedから4月9日にリリースされる。
本作は、『三國志 真戦』などを手掛けるQookka Entertainment Limitedが制作するスマホ向け新規タイトル。東洋の異世界を舞台に、数々の英雄たちと共に冒険を繰り広げていくRPGだ。正式サービスを前にテスト版をプレイする機会を得られたので、本記事にてレビューをお届けする。
帝剣に選ばれた主人公が暴君に立ち向かう!
『オリエント・アルカディア』の舞台は、東洋を思わせる異世界。この地で道門の頭首・左慈に師事する主人公は、ある日、不老不死の術を狙う董卓(とうたく)の手先の襲撃を受ける。
董卓が差し向けた呂布と陰姫に追い詰められる一行だが、そこで主人公は師匠の左慈から託されていた至宝“乾坤(けんこん)の腕輪”の力を発揮。その手に蒼天帝剣を手にし、呂布たちに立ち向かう。
帝剣の比類なき力で敵を圧倒するも、呂布の底力はそれを凌駕し、一行は絶体絶命に……。左慈たちは身をていして呂布と陰姫を食い止め、主人公をその場から逃がす。
追手から逃げるため、山の橋から飛び降りた主人公。目を覚ましたとき、自身を介抱してくれていた少女・張星辰と運命的な出会いを果たし、2人は董卓の野望に立ち向かっていく。
と、ここまでが序盤の展開で、このようなストーリーを男女の主人公を選んだうえで楽しめる。メインストーリーはフルボイスで、会話ログやオート進行などもあり、テンポのいいアドベンチャーゲームを遊んでいるようだった。
本作の脚本監修は、『ウマ娘 プリティーダービー』や『アイドルマスター スターリットシーズン』などに携わるシナリオテクノロジーミカガミが担当している。敗走から始まる『オリエント・アルカディア』の熱い反逆物語は見どころのひとつだ。
英雄の布陣が重要となるバトル
本作のバトルは、英雄(ユニット)を前衛と後衛に最大6人まで配置して行われる。英雄にはそれぞれタンク、アタッカー、アサルト、サポーターの4つのロールがあり、6人の枠をどう配分するかで幅広い戦術をとれるのが特徴だ。
戦闘自体はオートで進行し、戦いが始まると英雄が順番に通常攻撃を繰り出していく。通常攻撃を使用すると気力値がたまっていき、気力値が一定に達すると英雄ごとの強力な気力攻撃が発動する仕組みだ。
育て上げた英雄を出撃させたあとは、基本的には見守るだけなのでバトルの手間はほぼなしと言っていい。バトルスピードの高速化やザコ戦のスキップ機能もあり、バトルをサクサク進めることができて非常に爽快だった。
こう書くと、バトル中は見守っているだけかと思われてしまうが、そんなことはない。バトルにスパイスをもたらしている神武スキルというものがある。これは主人公が装備している神武の力を解き放つ攻撃で、バトル中に神力値がたまると発動できる必殺技的な要素だ。もちろん、威力もエフェクトも目を見張るものとなっており、バトルに爽快さと派手さを与えている。
神武スキルは神力値がたまったときにアイコンをタップすれば発動するので、ここぞという場面で切り札として使いたい。なお、バトルをオート進行にすると、神武スキルも自動で使ってくれる。
また、英雄には絆システムがあり、関わりが深い英雄と一緒に隊列を組むと特別な効果が発揮される。お気に入りの英雄だけで編成するもよし、絆効果も含めて編成するもよし、6人の英雄でどんな布陣を組むか考えるのがバトルの醍醐味だ。
育成のハードルが低く、好きなキャラを愛でやすい!
『オリエント・アルカディア』の最大の魅力といえば、やはり登場する個性的な英雄たち。三国志で知られる武将をはじめとした、数々の英雄たちが現代的なイラストで生き生きと活躍する。
『ファイナルファンタジー』シリーズや『サガ』シリーズを手掛けた直良有祐氏がアートアドバイザーを務めているので、ファンタジー好きな人はキャラのラインアップを眺めるだけでもたまらないだろう。
各キャラはLive2Dによってぬるぬる動き、演じる声優も人気の方々ばかり。リリース時点でも50体以上の英雄が実装されており、プレイすればきっと1人はお気に入りの存在が見つかるはず。
英雄の魅力は見た目だけでなく、強化やカスタマイズでとことん育てられるのもポイント。英雄自体のレベルアップや進化、作成した武器・防具を装備させるなどして自分好みに鍛えられる。
さらに、一度育てた英雄の育成状況や装備品をそのまま別の英雄に引き継げるのも大きな特徴。新しい英雄を仲間にしてもイチから育てる必要がなく、すぐにバトルで活躍させられる。このシステムのおかげで本作のキャラ育成のハードルはかなり低く、手軽にいろいろなキャラを試すことができた。
ちなみに、スマホゲームといえばガチャ演出も盛り上がる要素だが、本作のガチャ演出はかなり派手! 英雄を召喚する一連のアニメーションは、こだわって作られているのがよくわかるクオリティなので、一見の価値ありと言える。
まるで恋愛ゲーム!? 英雄との交流を深められる“家園”
好きな英雄を愛でるのが楽しい本作において、決して外せないのが“家園”。家園とは仲間にした英雄たちと一緒に生活する場所であり、英雄とコミュニケーションをとるシステムでもある。
家園では英雄と会話をしたり、ミニゲームを遊んだりすることが可能。それだけでなく、宴会や温泉に誘うなどしてコミュニケーションを深められる。このような行為で好感度を上げることで、その英雄専用の伝記物語が解放されていく。
会話や贈り物をすることで好感度が上がるのはよく目にするシステムだが、まさか一緒に温泉に入ることまでできるとは……。もちろん、温泉に入る際はキャラのイラストも変化するという気合の入りっぷりで、まるで恋愛ゲームのような作り込みがうかがえる。
それだけに留まらず、一部の英雄には好感度を上げることで主人公に告白するイラストも実装されているとのこと。さすがにテストプレイでそこまでたどり着くことはできなかったが、“お気に入りキャラを愛でる”ことに対して『オリエント・アルカディア』が本気で情熱を注いでいることはよく感じられた。
根底に骨太なRPGがありながらも、快適なバトルや育成ハードルの低さで遊びやすさを実現している本作。魅力的なキャラをとことん愛せる要素が豊富なので、登場キャラに少しでもピンときた人はぜひ気軽に遊んでみてほしい。
- タイトル:『オリエント・アルカディア』
- ジャンル:幻想RPG
- プラットフォーム:iOS/Android