当時としてはとても珍しかったフルポリゴンのバトルを実現!
1996年(平成8年)12月20日は、プレイステーション用ソフト『ワイルドアームズ』が発売された日。今年で25周年を迎えました。
『ワイルドアームズ』シリーズは、西部劇風の世界観が特徴のRPG。アツいストーリーや個性的なキャラクター、謎解きのあるダンジョンなどで一躍人気シリーズに。ソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)を代表するRPGになりました。
その1作目である『ワイルドアームズ』は“荒野と口笛のRPG”と銘打たれて登場。当時としては珍しかったフルポリゴンのバトルやテレビアニメのようなオープニングムービー、西部劇風でありながらファンタジーや和の要素も加えた独自の世界観、そしてなにより個性的なキャラクターたちの織りなす濃厚な人間ドラマによって多くの人を魅了しました。
個人的に大好きだったのは、なるけみちこさんの音楽! なるけさんはトータルデザインとシナリオを担当する金子彰史さんと日本テレネット所属時代からの同期で、金子さんからスカウトされたことで本作の作曲を担当されたそうですが、どれもすばらしい音楽で世界観に浸かれました。オープニングの曲に口笛のメロディーがあるのも印象的です。
なお、2作目の『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』から4作目までは麻生かほ里さんが歌唱を担当。なるけみちこさんと麻生かほ里さんのタッグが生み出す曲はどれも最高でした。ボーカルアルバムの『alone the world~ワイルドアームズ・ヴォーカルコレクション~』はいまでもよく聴いています!
ストーリーの舞台は、魔族の侵攻によって荒廃した大地と化したファルガイア。主人公のロディが、殺された仲間たちの復讐のために“絶対たる力”を求めるザックと、世界を守る“守護獣”と交信できるセシリアと出会うところから物語が始まります。
その後、1000年の沈黙を破って魔族であるナイトクォーターズがファルガイアを滅ぼすべく侵攻を開始。3人は魔族に奪われたセシリアの宝石“涙のかけら”を取り戻すため、旅に出ることになります。
冒険の途中である事実を知って心を閉ざしてしまうロディや、そんな彼を救うために必死に呼びかけるセリシア、悲しい一騎打ちの末に復讐心と決別するザックなどストーリーは見どころ満載でした。
また、ガサツでワガママな天才研究家のエマ・ヘットフィールドなど、サブキャラクターたちも魅力たっぷりでしたね。
バトルは基本的にはオーソドックスなターン制でしたが、ボスに関しては各キャラクターの役割を掴んで戦略を練る必要があり、しっかりやり応えがありました。
特徴的なのはダンジョン。メインキャラクターはそれぞれ“バクダン”や“オイルライター”、“ワイヤーフック”といった“グッズ”を持っており、これらを駆使して謎を解く必要がありました。この謎解きも楽しかったですね。
2003年には、PS2で『ワイルドアームズ アルターコード:エフ』というリメイクも発売。上述のエマのほか、ジェーンとゼットをパーティメンバーに迎えることができました。
『ワイルドアームズ』はゲームアーカイブスで配信されているほか、プレイステーション クラシックにも収録されています。金子彰史さんは『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズの原作として知られていますが、そんな金子さんの原点が詰まっている作品なのでぜひ触れてみて欲しいです。
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