ドラマチックな演出が斬新だった

 いまから34年前の1987年(昭和62年)12月18日は、ファミリーコンピュータ用ソフト『ファイナルファンタジー』が発売された日。

『ファイナルファンタジー』が発売された日。プレイヤーの個性が出るジョブシステムと映画的な演出に惹かれる【今日は何の日?】

 いまや日本を代表するRPGのひとつとなった『ファイナルファンタジー』シリーズの第1作。スクウェアが倒産寸前までに追い込まれていたとき、生みの親である坂口博信さんを始め、のちに『サガ』シリーズを手掛ける河津秋敏さんや『聖剣伝説』シリーズの石井浩一さんが総力を上げて制作したRPGです。

 自分はリアルタイム世代ではないため先に移植のゲームボーイアドバンス版で本作をプレイしたのですが、後からオリジナルをプレイして魔法が回数制だったことに驚いた記憶があります。『ファイナルファンタジー』シリーズの魔法と言えばMPを消費して使うものが多く、本作のゲームボーイアドバンス版もその形でしたが、ファミコン版の『I』は魔法レベルごとに使える回数が決まっているというものでした。

『ファイナルファンタジー』が発売された日。プレイヤーの個性が出るジョブシステムと映画的な演出に惹かれる【今日は何の日?】

 そんな『I』と言えば、やはりジョブシステム。最初に4人の主人公の職業を6つの中から選ぶことになるのですが、同じ職業を複数入れてもいいなど編成はかなり自由でした。戦士、シーフ、黒魔術士、白魔術士といった王道パーティから、戦士、赤魔術士、黒魔術士、白魔術士といった魔法に重点を置くパーティ、戦士、戦士、モンク、赤魔術士といった攻撃に重点を置くパーティなどプレイヤーの個性が出ました。

『ファイナルファンタジー』が発売された日。プレイヤーの個性が出るジョブシステムと映画的な演出に惹かれる【今日は何の日?】

 壮大な物語の始まりを予感させるオープニングも印象深いです。本作ではコーネリアの王様に会うことで主人公たちがクリスタルを手にした光の戦士であることがわかり、王国のナイトであったガーランドにさらわれたセーラ姫を助けにいくという目的が発生します。

 ガーランドをカオス神殿で倒し、姫を王様のもとへ連れ帰ると、その感謝の印としてコーネリアの北にある橋を修復してもらえます。こうして光の戦士たちは世界に平和をもたらすために未知なる大地へと旅立つわけですが、橋を渡るところでオープニングが挿入されます。

『ファイナルファンタジー』が発売された日。プレイヤーの個性が出るジョブシステムと映画的な演出に惹かれる【今日は何の日?】
『ファイナルファンタジー』が発売された日。プレイヤーの個性が出るジョブシステムと映画的な演出に惹かれる【今日は何の日?】

 最初のダンジョンをクリアーするところまでが序章で、そこからが本編の幕開けという演出は映画のようで斬新でした。『ファイナルファンタジー』シリーズと言えばドラマや映画のような劇的な展開が魅力のシリーズですが、初代から映画的な演出が取り入れられていたんですね。

 なお、2008年に発売されたシリーズのクロスオーバー作品『ディシディア ファイナルファンタジー』のエンディングが、このオープニングを模したものになっていて、「こうやって初代と繋がるのか」と、とても感動しました。

『ファイナルファンタジー』が発売された日。プレイヤーの個性が出るジョブシステムと映画的な演出に惹かれる【今日は何の日?】

 本作は、シリーズ初期の作品を蘇らせる“ピクセルリマスター ファイナルファンタジー”シリーズの1本として、ピクセルリマスター『ファイナルファンタジー』がiOS、Android、Steamにて7月29日に配信。

 また、週刊ファミ通2021年12月30日号(2021年12月16日発売)では、『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』を28ページにわたって特集しているのでこちらもお見逃しなく。

ピクセルリマスター『ファイナルファンタジー』Steamサイト
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これまでの今日は何の日?

※本記事は、2020年12月18日にアップした記事を再編集したものです。