ユービーアイソフトが、海外で同社のゲーム向けのNFT(非代替性トークン)プラットフォーム“Ubisoft Quartz”を発表。アクションシューティングゲーム『ゴーストリコン ブレイクポイント』PC版に“Digits”と呼ばれる対応アイテムの試験導入を行う。
なお海外の2021年12月9日・12日・15日の3回に分けてDigitsの配布が行われるのだが、現状ではDigitsの受け取りが可能な人は下記の条件で制限されており、日本は対象外となっている。
- ゲームをUbisoft Connectでプレイしている(同社のPCゲームプラットフォーム)
- レベル5以上
- Ubisoft Connectで二要素認証を有効にしている
- 18歳以上
- 対象国および地域(アメリカ・カナダ・フランス・ドイツ・ベルギー・スペイン・イタリア・オーストラリア・ブラジル)に居住していること
Ubisoft Quartzには、2021年4月にパートナーシップ契約が発表されたTezosブロックチェーンを採用。暗号通貨やNFTの環境負荷が問題視される中で、Tezosはビットコインなどに使われているプルーフ・オブ・ワーク型のアルゴリズムよりも必要な計算能力が少ないプルーフ・オブ・ステーク型であるため、比較的環境負荷が少ないと説明されている。
では実際Ubisoft Quartzを通じてDigitsを入手すると何ができるのかと言うと、現状で可能なのは正直NFTを絡めなくても実現できるものだ。
今回配布されるDigitsはまず、『ゴーストリコン ブレイクポイント』PC版用の限定個数のみ配布のシリアルナンバー入りカスタマイズアイテムとなっている。これは認定された第三者のマーケットで売り払うこともでき、メタデータには過去に所有した歴代のプレイヤーネームが記載されていくという。
それ以上の展開については具体的なことはあまり明かされていないのだが、複数タイトル間での持ち越しなども仕組み上は可能だろう(昔のデジタルアイテムを売ったり買ったりメンテしたりするのがユービーアイソフトとプレイヤーにとって魅力的かどうかはともかく)。
ちなみに発表に合わせて公開された公式ブログでは、Digitsは外見カスタマイズのためのものに限定し、ゲームプレイに影響が出るようなものには導入しない意向が語られている。