爆発的人気で社会現象に発展
1996年(平成8年)11月23日は、バンダイからたまごっちが発売された日。本日で発売から25年という大きな節目を迎えた。
たまごっちはメインターゲットを女子高生に据え、“ペットを育てる”という発想から開発されたキーチェーン型育成ゲーム。本体は手のひらにすっぽり収まるたまご型をしており、名称は“たまご”と“ウォッチ”を掛け合わせた造語。小さな液晶画面の中にいるキャラクターのお世話をして、どんどん成長させていくというゲーム内容だ。
始まりは、小さなブチ模様のたまご。ここから“ベビーっち”、“こどもっち”、そして“アダルトっち”へと成長をしていく。
1日に数度出るワガママのサインに応え、エサを与えて体重を管理し、トイレのお世話をし、病気になったら注射を打ち……と、いろいろなお世話が必要になる。プレイヤーのコミュニケーションの量によってどのような形態に成長するのか決まるので、なかなか気を抜くことができない。
いま振り返るととてもシンプルな育成方法だが、「ペットを育てている!」という充足感があり、とても楽しかった。筆者はどうしても隠れキャラの“おやじっち”に到達できなくて、ゲームをやり込んだことを覚えている。皆さんはどんなキャラクターが好きだっただろうか。
しかし、手塩にかけて育てたキャラクターも最終的に死を迎える。三角の布(天冠)をつけたキャラクターとお墓のマークが画面に表示されたときは、なんとも切ない気持ちになったものだ。
本作を語る上で避けられないのが、たまごっちが築いた一大ブーム。ゲーム性とかわいらしさを兼ね備えたたまごっちの登場は、女性や子どもの支持を獲得。口コミからさらに人気に火がつき、「欲しくても買えない」という状況が長く続いた。
筆者の周りでは、バッグにつけて歩くのがちょっとしたステータスになっていた。というか、数時間置きにお世話をしなければならないので、放っておくことができない。放っておくとキャラクターの死に直結するからだ。しかし、当然学校には持ち込めないので、学校へ行っているあいだは親に面倒を見てもらっていた、という人が多かったのではないだろうか。
大きなムーブメントとなったたまごっちは、つぎつぎに新しいバージョンが発売された。1997年には“新種発見!!たまごっち”、“てんしっちのたまごっち”、“たまごっちオスっちメスっち”のほか、企業とのタイアップバージョンもあった。
1998年後半から人気に翳りが見えたものの、2004年に赤外線通信が付いた“かえってきたたまごっちプラス”が発売され、ブームが再燃。以降もさまざまなたまごっち登場した。そのほか、家庭用ゲーム機やテレビアニメ、コミック、小説などでも展開し、人気を不動のものに。
たまごっちのすごいところは、時代の変化とともに本体デザインやキャラクター、ゲームシステムがブラッシュアップされていること。2008年にはカラー化し、2014年にはNFS通信機能を搭載。2018年にはケータイアプリとの連動など、ユーザーに新しい遊びかたを提案し続けている。
発売から25年を迎えた本日、腕に着けられる形状の“Tamagotchi Smart(たまごっちスマート)”が発売された。タッチ液晶とマイクを搭載しており、新たなコミュニケーションが可能になっている。ぜひ、チェックを!
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