2021年9月30日(木)~10月3日(日)にかけて開催される東京ゲームショウ2021(TGS2021)。そのオンライン特設会場をAmazon(アマゾン)がオープンする(現在はプレオープンで9月30日0時に本オープン予定)。
Amazonがオンラインでの特設会場を開設したのは、昨年(2020年)に続いてのこと。昨年は、メイン会場とのリンクや生放送と併せて関連商品をスムーズに購入・予約できる仕組みなど、Amazonらしさのある作りになっていたのが印象的だった。
果たして今年はどのような内容になるのか。TGS2021の開幕に先駆けて、Amazonの特設会場を担当するアマゾンジャパンの川本洋子氏にインタビューする機会を得たので、特設会場を展開するにいたった経緯や、去年との違いなど詳しい内容を聞いてみた。
川本洋子氏
アマゾンジャパン
エンターテインメントメディア事業本部
音楽・映像・ソフトウェア・ビデオゲーム 統括部長
今年は4つの目玉コンテンツを揃えた特設会場の見どころ
――改めてのご質問となりますが、AmazonがTGSに出展をする理由を教えてください。
川本Amazonには、「地球上でもっともお客様を大切にする企業になること」という理念があります。品揃え・価格・利便性を3つの柱として、お客さまに満足いただけるよう日々取り組んでおり、オンラインストアでの商品販売もその取り組みのひとつです。その延長線上として、TGSのオンライン化においてもお客様に貢献できるのではないかと考えました。
――昨年、特設会場をオープンしましたが、手応えはいかがですか?
川本結果として、TGS関連商品の閲覧数が250万PV以上になりました(※広告や特設会場ぺージを経由したユーザーベースでのページビュー)。この点においては、多くの方に楽しんでいただけたのではないかと考えています。
また、主催者番組などでの新作タイトルの発表後、即座にAmazon特設会場でも予約解禁をしたことによる効果もありました。一例としては、スクウェア・エニックスさんの『NieR Replicant ver.1.22474487139...』の発売日が発表され、多くのご予約をいただきました。オンライン会場から商品詳細ページまでシームレスに飛べる点は、お客さまにもご好評いただいたのかなと思っています。
――ユーザーからの反響は大きかったのですね?
川本SNSなどで反応を確認しておりましたが、視聴しながらそのまま購入まで行けるのは便利だという意見を、多くいただきました。
――昨年、実際にTGSに参加して、気づきなどはありましたか?
川本TGS関連ページにアクセスした方の購入履歴などのデータを確認すると、過去一度もゲーム関連商品を購入したことがない人が多くいらっしゃいました。オフラインでの開催時はゲームが好きなコアユーザーの方が多かったのかもしれませんが、オンラインになったことでライトユーザーも入りやすい環境になったのではないかと分析しています。
――それは興味深い動向ですね。
川本これまでTGSを体験する機会がなかった方や、偶然Amazonで特設会場をオープンしていることに気づいて、アクセスしてくださった方もいらしたようです。
――ゲームメーカーの反響はいかがでしたか?
川本タイトル発表からの予約解禁はとくに多くのお客様にお買い求めいただいたので、とても好評いただいております。
――総合的に判断して、昨年の出展は成功だったと考えてよさそうですね。
川本そう考えています。ですが、昨年はオンライン開催が決まってから実際の開催日までが非常に短く、準備期間が取れませんでした。じつは準備中にさまざまな案が浮かんでいたのですが、結果的にはコンテンツ視聴と購入リンクへ注力したのが昨年の特設会場となります。少し心残りがあったため、昨年のTGSが終わった直後から今年に向けた計画を練っていたんです。
――あら! ということは、今年も開催するというのはすぐに決まっていたのですか?
川本確定ではありませんでしたが、熱い決意のもとに企画だけは考えていました。幸い実施が決まりましたので、今年は万全の準備をしての開催ができます。
――具体的に、今年はどのようになるのでしょうか?
川本今年は昨年と同様の内容に加えて、新たに4つの取り組みが追加されています。
――4つもですか? それはどのような内容なのですか?
川本ひとつが、ファッションとのコラボレーションです。Amazonが提供しているオンデマンド・プリントサービス“Merch by Amazon(マーチ バイ アマゾン)”を利用して作られた、TGS公式グッズをAmazonで限定販売します。また、TGSとプーマのコラボグッズもAmazonで限定販売されます。
川本 ふたつ目は、ゲームミュージックとのコラボイベントです。TGSが25周年を迎えたことを記念して、ゲーム音楽のオンラインコンサート“TOKYO GAME MUSIC FES”を実施することが決定しました。
また、コンサートで演奏される一部の楽曲のオリジナル曲をまとめたものをプレイリストにして“Amazon Music Unlimited”(月額で7500万曲が聴き放題になる定額制音楽配信サービス)で配信を開始しています。同サービスの4ヵ月お試しクーポンも配布しているので、ぜひ聴いてみてください。
――4ヵ月お試しクーポンはすごいですね! 利用したことがない人にとってはありがたいです。
川本3つ目は、クラウドベースの音声アシスタントAmazon Alexa(アレクサ)とのコラボです。会期期間中、TGSの見どころや配信スケジュールをアレクサに聞くと答えてくれるので、活用してみてください。また、こちらも期間限定なのですが、一部ゲームの攻略法や裏技を教えてくれるようになります。
――アレクサがゲームの攻略法を教えてくれるというのは……?
川本たとえば、「『真・女神転生V』の裏技を教えて」と聞けば、ちょっとした知識を教えてくれるようになるんです。これらも10月3日までの期間限定コンテンツですね。対応するゲームなどの情報はTGS公式Twitterなどで、適宜紹介されていく予定です。
――最後のひとつは、どういったコンテンツになるのでしょうか。
川本4つ目は、人気クリエイターによる紹介コンテンツの配信です。9月29日にはREBEL'S eMPIREさんが出演する、TGSのコンテンツを紹介する番組をTwitchにて配信します。
また、後藤真希さんがPrime Gamingの体験動画をご自身の公式YouTubeチャンネルで公開する予定ですので、そちらもぜひチェックしてみてください。
――昨年はコンテンツ視聴がメインコンテンツでしたが、今年は幅広いジャンルで取り組んでいますね。
川本はい。TGSを通じてお客様に最高のエンタメ体験を感じてもらうために、サービスやテクノロジーを駆使してゲームにまつわる体験をしてもらおうと考えました。
昨今は、オフラインイベントの開催には制限があります。そんな中で私たちのテクノロジーを駆使して、ひとりでも多くのゲームに関心のあるお客様に、よりよい体験をしてもらえればと思っています。
――新しい4つの取り組みは、いずれも注目を集めそうですね。
川本そうなってくれるといいですね。とくに、ゲーム音楽は年々トレンドに上がる機会が増え、注目を集めていますので“TOKYO GAME MUSIC FES”には期待しています。実際に、Amazonではゲーム楽曲の売り上げ自体も伸びているんですよ。
――あら(笑)。最後に、TGSを楽しみにしているゲームファンに向けてのメッセージをお願いします。
川本引き続きオフライン体験が制限されている中ではありますが、特設会場を通じてTGSの幅広いコンテンツを体験していただければと思っております。ゲーム商品はもちろん、公式グッズ、オンラインコンサートをご用意してお待ちしておりますので、ぜひ楽しんでください。