2021年7月21日16時よりNintendo Switch版が正式にサービス開始となった、ポケモン初のチーム戦略バトルゲーム『ポケモンユナイト』(スマートフォン版は2021年9月配信予定)。本作のランクマッチにおける最高ランク・マスター(到達最高ランクは世界13位)に到達した担当ライターの竹内白州が、ランクマッチでいますぐ勝てるようになる知識を伝授する。

 8月4日に行われたアップデートにて、多くのポケモンたちが強化または弱体化を受け、バトルバランスが大幅に調整された。よって今回は、バランス調整の影響でとくに強くなったポケモンたちを紹介。いま強いポケモンをしっかり理解して、新環境でのユナイトバトルに挑戦しよう!

 なお、アップデートの全容は以下の記事を確認してほしい。

※『ポケモンユナイト』攻略記事

大幅に強化されたポケモンたち

プクリン(近接・サポート型)

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 HPと防御、特防が上方修正された。とくに防御と特防の伸びは凄まじく、サポート型でありながら、もはやディフェンス型のポケモンとなんら遜色ないほどの数値を誇る。これまでは打たれ弱さが弱点だったが、いまのプクリンはその弱点を完全に克服している。『ポケットモンスター ソード・シールド』で例えるなら、“てっぺき”と“どわすれ”を2回ずつ積んだくらいの強化状態だ。

 さらに、“おうふくビンタ”、“うたう”がそれぞれ強化。“マジカルシャイン”も不具合が修正された。これまでサポート型のポケモンではワタシラガの使用率が圧倒的だったが、ワタシラガが弱体化されていることもあり、これからはプクリンの時代になりそう。

 そんなプクリンの強みは、圧倒的な序盤の強さ。ほかのポケモンたちがレベル1とレベル3で最初の技を覚えるなか、プクリンだけはレベル1とレベル2で技を習得。しかも“まるくなる”は行動妨害とシールドを兼ね備えた超優秀な技であるうえ、障害物にぶつかると“はたく”の待ち時間をリセットする効果がある。

※2021年8月7日18時58分追記:まるくなるの効果を修正。

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最序盤での野生ポケモンの取り合いがかなり強い。”はたく→まるくなる(壁にぶつける)→はたく“のコンボで相手のHPをいっきに減らして追い返そう。さらに特性の“メロメロボディ”や強化通常攻撃による回転と相手の動きを止める手段が豊富なので、落ち着いて技を当てればまず負けない。

 プクリンに進化するレベル4のタイミングも非常に強力。うたうで相手を眠らせて、一方的に攻撃できる。ちなみに、うたうの効果で眠っている相手は防御と特防が下がるので、なるべく眠っているあいだに集中して攻撃しよう。

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ポケモンの頭上に表示される音符が4つすべて光ると眠ってしまう。

 じつは、ユナイトわざを覚えるタイミングも唯一レベル8と最速。相手を倒したりゴールを決めたりして経験値を稼げれば、1回目のカジリガメ戦で使えるようになっていることもある。ダメージこそないが、味方全員にシールドを付与しつつ状態異常を解除、さらに少しのあいだ行動妨害を無効化できるのでかなり強い。

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行動妨害を受けて技が出せないあいだにサンダーをとられた! そんな悔しい経験も、プクリンがいればなくなるかも。

 現在のプクリンは、豊富な行動妨害がより強化されたうえ、弱点だった耐久力の低さが改善されるどころか耐久力の高さを強みにできるまでになった。間違いなく現環境を代表するポケモンの1匹なので、まだ使ったことがない人はぜひこの機会に使ってみてほしい。

 筆者のオススメ技選択は、うたう&マジカルシャイン。オススメの持ち物は、きあいのハチマキ、おたすけバリア、ゴールサポーターだ。

ファイアロー(近接・スピード型)

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 ファイアローは“アクロバット”、“つばめがえし”、“そらをとぶ”の相手ポケモンに与えるダメージ量がそれぞれ上方修正された。これまで中央エリアでよく使われていた、ゲンガー、カイリキー、ゼラオラ、エースバーンなどが弱体化を受けていることもあり、いっきに評価が上がってきている。

 中央エリアのポケモンは、ヨーテリー、ルンパッパ、バッフロンとヘイガニ2匹を倒してちょうどレベル5に到達し、上下のルートどちらかへ奇襲をかけるのが一般的な立ち回り。これまでのファイアローはレベル5での戦闘力があまり高くなかったが、アクロバットとつばめがえしの強化でこの弱点を克服した。

 また、そらをとぶの強化によってレベル7のタイミングがより強力に。そらをとぶは障害物を飛び越えて相手を攻撃できるため、ファイアロー最大の特徴である機動力を存分に活かせる技だ。

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壁の向こうにいるアローラキュウコンを攻撃! ちなみに、そらをとぶで飛び上がっている最中もバトルアイテムが使えるので、脱出ボタンで飛距離を延ばすことも可能だ。
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ファイアローのユナイトわざ“フレアスイーパー”は相手のポケモンにダメージを与えるとともにつきとばす。そらをとぶ→脱出ボタンで相手の後ろに回り込み、ユナイトわざを味方側に使えば相手のポケモンを味方のほうへ連れて来られる。相手を強制的に孤立させられる強力なテクニックだ。

 これはファイアローに限ったことではないが、中央エリアのポケモンは比較的レベルを上げやすいので、1回目のカジリガメ戦までにユナイトわざを覚えられるように立ち回るのが理想的。とくにファイアローは機動力が高いうえに、野生ポケモンを倒すスピードも速い。今回の調整で序盤の戦闘力が強化されたので、より素早くレベルを上げられるようになったと言える。

 そらをとぶを使った奇襲は初心者でもやりやすいと思うので、中央エリアにまだ慣れていないというプレイヤーでも安心。筆者オススメの技選択は、そらをとぶ&つばめがえし。オススメの持ち物は、ピントレンズ、ちからのハチマキ、きあいのハチマキだ。

フシギバナ(遠隔 アタック型)

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 フシギバナは、“ヘドロばくだん”、“はなびらのまい”、“ソーラービーム”、ユナイトわざ“グリーンレイジ”の4つが強化されている。とくにソーラービームはアップグレード後の待ち時間が大幅に短縮されており、終盤はソーラービームをかなり連発できるようになる。

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 フシギバナの特徴は、攻撃射程の長さ。上の画像のように、ソーラービームの射程はとくに長い。カジリガメやサンダーをめぐってのにらみ合いでは、相手の攻撃が届かない位置から一方的に攻撃できるため強いのだ。

また、ソーラービームには相手の最大HPに比例したダメージを与える効果があるため、HPの高いカジリガメやサンダーを攻撃することも得意。相手に倒されそうになっても、安全な位置からソーラービームを撃ち、最後の一撃をかすめとろう。

 ソーラービームがアップグレードされるのは、レベル13のタイミング。フシギバナにとって非常に重要な要素なので、サンダーが出現するラストスパートまでにレベル13到達を目指したい。

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1個目のゴールを壊されると出現するようになるタブンネも、合間にコツコツ倒しておこう。

 ちなみに、ヘドロばくだんには相手の特防を下げる効果がついている。そのため特殊攻撃主体のポケモンと相性がいい。ヤドランやバリヤード、プクリンなどといっしょにルートを進むのがいいだろう。

 筆者オススメの技選択は、ヘドロばくだん&ソーラービーム。オススメの持ち物は、きあいのハチマキ、ちからのハチマキ、おたすけバリアだ。

おわりに

 以上、今回のアップデートでとくに強くなったポケモンを3匹ピックアップして紹介してきた。とくにプクリンは筆者イチオシのポケモンなので、かなり強くなってくれて嬉しい。

 今回紹介したポケモン以外にも強化されているポケモンはたくさんいるし、直接強化されていなくても環境の変化によって評価が上がるポケモンもいるだろう。いろいろなポケモンを使ってみて、「じつはこのポケモン強いかも!?」という発見を得るのもアップデート直後ならではの楽しみかただ。

 ちなみに、今回のアップデートではバランス調整以外にも、観戦機能のテスト解放や新ホロウェアの実装なども行われている。リリースから間もないうちに大幅なバランス調整に加えて新要素も続々追加されていく『ポケモンユナイト』、今後のアップデートにも期待したい。

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新しく実装されたアブソルのホロウェア。シルクハットがオシャレ!
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ゲッコウガのホロウェアはなんと2種類目! さすがは『ポケモン・オブ・ザ・イヤー』1位の大人気ポケモン……。

筆者紹介:竹内白州

 ポケモンが大好きすぎるフリーライター。ポケモンバトルガチ勢で、PJCS2021ではゲーム部門で本戦に出場した。チーム戦略バトル系のゲームも以前から好んでプレイしていたため、『ポケモンユナイト』には当然ドはまり中。最高ランクのマスターに到達し、一時は世界ランキング13位まで上り詰めた。

竹内白州Twitterアカウント(@hakushu_t)