1986年(昭和61年)8月6日は、ファミリーコンピュータ ディスクシステム用『メトロイド』が発売された日。本日でシリーズの誕生35周年を迎えた。

 『メトロイド』は任天堂から発売された探索型アクションゲーム。同ジャンルの先駆け的なタイトルで、いまなお人気を博すシリーズの記念すべき1作目となっている。近年では2D探索型アクションを表す“メトロイドヴァニア”というゲーム用語が市民権を得ているが、その名称から察しが付くように本作が元ネタのひとつ。インディーゲーム界隈でとくに活気のあるサブジャンルなので、“メトロイドヴァニア”を日常的に使っているゲームファンも多いことだろう。

 プレイヤーは宇宙戦士サムス・アランとなり迷路のように入り組んだ広大な要塞惑星ゼーベスを探索しながら、その中心にあるマザーブレインを破壊するのが目的。探索中に得たミサイルやアイスビーム、爆弾などの武器やハイジャンプや丸まり(モーフボール)といった能力を駆使しながら、少しずつ移動できる範囲を広げていく……というのが言わば“メトロイドヴァニア”のお約束となっている。

初代『メトロイド』が発売35周年。現在も大人気のジャンル“探索型アクション”を世に広めた伝説のタイトルでゲーム用語“メトロイドヴァニア”の元ネタのひとつ
初代『メトロイド』が発売35周年。現在も大人気のジャンル“探索型アクション”を世に広めた伝説のタイトルでゲーム用語“メトロイドヴァニア”の元ネタのひとつ

 しかし当時はこのプレイ感覚が非常に独創的で新しく感じたものだった。敵を凍らせて足場にしたり、丸まって転がることで狭い通路を行き来できたりと、新たな道筋が見えたときは筆者も子供心に感動した覚えがある。何を当たり前なと思うかもしれないが、当時は現在の定番の謎解きすら新しいものだったので何もかもが新鮮に感じたのだ。

 タイトルにもなっている“メトロイド”というのはクラゲのような姿の宇宙生命体のこと。通常の攻撃では倒せない強敵でかなり厄介なのだが、アイスビームで凍らせてからミサイルを何発か撃ち込むと撃破が可能。この仕組みを発見したときも、手を叩いて喜んだものだった。

 本作には早解きの要素もあり、短時間でクリアーするほどサムスの姿が変化するのも画期的だった気がする。いまはゼロスーツサムスなどでパワードスーツを脱いだ姿も有名だが、最初からサムスが女性だと睨んでいた人は少ないんじゃないだろうか。何せパワードスーツの見た目が非常にゴツかったので、ヘルメットを取った姿に衝撃を受けた人は多かったと思われる。筆者はビキニ姿をひと目見ようとがんばった記憶があるが、無念のレオタード姿止まりだった記憶がある。

初代『メトロイド』が発売35周年。現在も大人気のジャンル“探索型アクション”を世に広めた伝説のタイトルでゲーム用語“メトロイドヴァニア”の元ネタのひとつ
初代『メトロイド』が発売35周年。現在も大人気のジャンル“探索型アクション”を世に広めた伝説のタイトルでゲーム用語“メトロイドヴァニア”の元ネタのひとつ

 以降『メトロイド』シリーズはスーパーファミコンやゲームボーイなど、さまざまなハードで発売。最近は新作が発売されていなかったが、“Nintendo Direct E3 2021”で約19年ぶりとなる新作の2D『メトロイド』シリーズ『メトロイド ドレッド』が発表。これには誰もが驚かされたのではないだろうか。発売は2021年10月8日を予定していて、探索というテーマに“恐怖”というエッセンスを組み込んだ内容になるとのことで、いまから非常に楽しみだ。発売から35年の記念すべき年に遊べるというのもうれしいところ。

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 また、本作から派生した作品として『メトロイドプライム』シリーズも存在。こちらは2003年にゲームキューブで発売されて以来、本家と並ぶ人気作。現在は『メトロイドプライム4』が開発中だが、発売日はまだ発表されていない。

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