StarUnionより、2021年7月5日(月)にスマートフォン向けアプリとして配信が開始された『ザ・アンツ:アンダーグラウンド キングダム』。
本作は、アリを率いるリーダーとなり、一族の存続のためにアリ塚を建設していく戦略シミュレーションゲーム。アリ塚を強化したり、アリを育成して最強のアリ軍団を目指したり、人それぞれ違ったプレイスタイルで楽しめるのが特徴だ。本稿では、そんな本作のレビューをお届けする。
※本記事はStarUnionの提供でお届けします。
『ザ・アンツ:アンダーグラウンド キングダム』は、アリ一族のリーダーとして、アリ塚を建設・強化していくことがゲームのおもな目的。ゆくゆくは、最強のアリ軍団を作って、アリ世界の覇権を握ることが最終的な目的となる。
画像を見るとおわかりいただけるように、本作はアリの描写がかなりリアル。アリが主役のゲームなので、当然ながら多くのアリが登場するうえ、場面によってはアリがアップで映し出されることもある。もし、「虫がちょっと苦手」という方がいたらご注意を。
自分だけのアリ塚を築き上げよう
アリ塚の運営と言っても、何をすればいいかわからないという方もいるのではないだろうか。かく言う筆者もそう思ったうちのひとりだったが、ご安心を。本作では、開始直後から、かなり手厚いチュートリアルが用意されている。
日本語訳が少し伝わりづらい部分もあったが、設置した施設についての詳細や、何をやるべきかなどは、かなり丁寧に説明してくれたり、確認も手軽にできるので気にならなかった。
進めかたとしては、まずアリ塚のまわりの土を掘り進め拡張していくことで、施設を建設できる場所を増やし、アリが活動できる範囲を拡張。そうするうちに、アリ塚の運営に必要不可欠な資源を採取できる場所が出てくる。
資源には、肉、水、植物、湿土、砂、菌類、甘露の全7種類が存在するのだが、これらの資源は、繁栄に最重要である女王アリのレベルアップや、アリの孵化、施設のレベルアップなどに必要不可欠。資源の確保がアリ塚の運営を左右すると言っても過言ではない。
資源の採取地や貯蔵地など、建設した施設は、好きな場所へ配置・位置変更も可能となっている。施設の数が増えてくるとひとつひとつ移動させるのが大変になってくるので、あまりこだわりがない方は、女王アリを選択することで表示されるメニューからレイアウトを一発で変更するのがおすすめ。貯蔵庫、採取地などをまとめて設置してくれるうえ、女王アリを中心に広がっていく形できれいにレイアウトされるので効率もアップするはず。
プレイヤーは、アリ塚を運営していく一族のリーダーであるため、やらなければいけないことが多い。チュートリアルは、女王アリがレベル8になると終了するので、いろいろとやってみたものの、けっきょく何をすればいいかよくわからないという人は、女王アリのレベルアップを目標にするのがおすすめ。
女王アリのレベルを上げるには、施設のレベルアップや多くの資源が必要。条件を満たしてレベルアップすることで、新たな施設や機能が解放される。そのため、女王アリのレベルアップに奮闘していくうち、自然とアリ塚も発展していくというわけだ。
また、“タスク“で、つぎに何をすべきか確認でき、達成すると資源を始めとした報酬がもらえる。有効に活用していこう。
アリ塚は内部レイアウトに加え、外観も変更できる。イベントやパックの特典などを手に入れることで、かなり個性的な見た目に。外観にはそれぞれ、攻撃力や防御力、採取速度が上がるなどのバフ効果があり、変更することでアリの強化にもつながる。アリ塚の運営に慣れてきたら、外観も変更してみよう。
外観には、カーニバルやサボテンをモチーフにしたものなど、アリ塚とは思えないようなさまざまな種類があり、見ているだけでも飽きない。
ちなみに筆者のお気に入りの外観はこちらの“緋色ハンター”。外敵に応戦したり食べたりして、アリ塚をバッチリ守ってくれそうな見た目がとても信頼できる。
アリの習性について
ゲームの基本的な流れがわかったところで、つぎに重要なのは、ゲームの進行に大きく関わってくるアリの習性。本作における“習性”とは、簡単に言うと自分が何をメインにしてアリ塚を運営していくかの方向性のこと。3種類あり、採取や治療のスピードアップなど、それぞれの習性にあった特有の効果を受けられる。
選べるのは、資源の生産効率に関わってくる“栽培”、敵のアリ塚を攻撃するときに効果を発揮する“略奪”、アリの育成に力を入れた“牧畜”の3種類からひとつ。一定の時間が経過するか、アイテムを所有していれば変更も可能だが、運営の指針となる重要なものなので、自分がどういう方法でアリ塚を発展させたいかを考えて決定するといい。
今回、筆者は悩みに悩んだ末、“栽培”を選択。開始直後は資源を集めるところから始まっていたため、初心を忘れずにやっていかねばと思ったためである。
実際、施設の建設やアリの育成をしていると、気がついたら資源が足りないということがよくあった。“栽培”だと、採取スピードがアップしたり、資源が一定数は略奪されないよう保護してくれるバフがかかる。
資源が足りないと、アリ塚の発展にも時間がかかってしまうため、どれにしようか迷った人はとりあえず“栽培”を選ぶのがおすすめだ。
さまざまなアリを孵化・育成しよう
アリ世界の覇者を目指すために必要となってくるのが、本作の醍醐味でもあるアリの孵化・育成だ。
ゲームを進めていくと、アリ塚の中にアリの孵化地を配置できるようになる。この孵化地でアリを孵化させ、アリの数を増やしていくわけだ。当然のことだが、そもそもアリがいないと何もできない。それぞれ役割の違うアリを孵化させていき、資源の生産効率を上げたり、ほかのアリ塚への侵入を有利に進めよう。
それぞれのアリについて簡単に説明すると、周囲の情報を察知でき、ほかのアリ塚への侵入のタイミングが計れる“偵察アリ”、アリ塚の侵入で活躍する戦闘向けの“兵隊アリ”、特別なスキルを有する“特化アリ”、施設の建設など、アリ塚の発展に大きく関わってくる“働きアリ”というように、4種類の違った能力を持つ。
アリたちは基本的に、その名の通りの働きをする。たとえば“偵察アリ”で周囲を偵察し、感知した情報をもとに“働きアリ”で土を掘りだす。その後、“特化アリ”を筆頭として“兵隊アリ”を編成した隊列で攻撃にくりだす……といった感じ。
さらに、“兵隊アリ“には、腐蝕性のある毒も噴き出せる“シューターアリ”、膨らんだ腹部はエサを貯蔵でき、攻撃もできる“キャリアーアリ”、アリ塚を命がけで守る“ガーディアンアリ”の3種が存在する。
と紹介はしたものの、序盤はとくにできることがどんどん増えていき、システムを覚えるのに少し時間がかかるため、無理に覚えなくても最初のうちはとりあえず孵化させてアリの数を増やしていけば問題ない。プレイし続けているうちに、違いを理解して、特性を活かした編成を組んでいけるはずだ。
筆者は、少しアリの見た目が苦手だったのだが、“働きアリ”がアリ塚内でせかせかと働いている様子を眺めているうち心境に変化が……。ふと気がつくと、アリがちょっと愛らしく見えてきたりするのも本作をプレイするメリット(?)かもしれない。
また、アリのレベルを上げて能力を強化することも可能だ。たとえば、“偵察アリ”はレベルを上げるごとに察知できる情報が増える、“兵隊アリ”はより攻撃力・防御力が上がるなど。レベルを上げて、より強力なアリ軍団を作り上げよう。
アリは、今後も続々と登場予定とのことなので、楽しみに待とう。自分好みのアリが登場したらうれしい。
育成したアリ軍団でほかのアリ塚を侵入
アリ塚の資源も整い、アリ軍団の育成も終えたら、つぎは隊列の編成。“行軍集結地”からアリたちを編成し、隊列を組める。
編成した隊列で、危険な地上を探索するのだ。地上探索では、ほかのアリ塚を襲撃するほかにも、資源の採取、テントウ虫やコガネグモなどの外敵に攻撃を仕掛けることも可能。
隊列は、“特化アリ”が“兵隊アリ”を統率する形で編成していく。アリのレベルが隊列の攻撃力に直結するので、先述したようにアリの強化が必要となる。アリたちにはスキルもあり、発動条件もさまざまなので、レベルやスキルを考慮しながら編成することに。
編成が終わったら、ついにほかのアリ塚を攻撃! 侵入に成功すると、資源を奪える。
ちなみに、筆者は、成功したときの報酬に目がくらんで、資源の調達や外敵への攻撃よりも、ほかのアリ塚に侵入しまくっていた。襲撃ばかりするのは良心が痛む……と思ったが、最終目標は“アリ界の頂点に立つこと”なので、まあいいかと思い直して、今日も元気に侵入している。
しかし、逆に自分のアリ塚が侵入される可能性もある。そんなときに備えて、ほかのプレイヤーとの同盟“アライアンス”を結成、もしくは加入しておくことをおすすめする。メンバーになると、盟友から支援を受けられる。
また、アリ塚の保護だけでなく、施設の建設に手を貸してもらって時間を短縮したり、こちらがメンバーをヘルプしたりと、持ちつ持たれつの関係が築かれている。さらに、毎日更新されるデイリータスクをこなすことでポイントがたまり、そのポイントに応じて報酬もゲットでき、“牧畜”習性を選択した場合は、資源をメンバーに援助することも可能だ。メリットばかりなので、ぜひ加入しておこう。
メンバーへのヘルプは握手のようなアイコンをタップするだけで完了なので、簡単に“アライアンス”に貢献できるというのもポイント。
“アライアンス”も駆使しながら、アリ塚を発展させていこう。
最後になるが、今回ひと通りプレイしてみて驚いたのは、建設や育成の要素が幅広く、本格的に作られていたことだ。アリのシミュレーションゲームということで、レベルアップなど、ある程度の育成をするのは予想していたが、アリごとに違った能力を持っていたり、卵を孵化させるところからアリを育成するとは思っていなかった。
施設の建設も、資源が必要だったり、自分で好きな位置にレイアウトを考えて配置したり、迷路のように入り組ませたり……と、秘密基地を作ってるようでとても楽しかった。
アリのグラフィックも繊細なところまで作り込まれていてリアルで、何より図鑑説明がとてもしっかりとしていた。いままで見たこともないようなアリを実際に育成していくのは新鮮。このリアルさがゆえに昆虫が苦手な人には無理をしないでほしいが、昆虫が好きな人や、自然界の戦略シミュレーションゲームを体験してみたい人には、ぜひプレイしていただきたい。
また、公式Twitterでは、ゲーム紹介やキャンペーン情報を発信中。海外ではリリース1ヶ月で500万ダウンロードを突破した本作が気になった方は、まずは公式Twitterをフォローして情報を集めてみてはいかがだろうか。