Kakao Games Corp.より配信が予定されている、iOS/Android用アプリ『月光彫刻師』。そのプレイレビューを掲載する。
『月光彫刻師』とは、韓国のゲームファンタジー小説部門でベストセラーを獲得した人気小説。架空のVRゲーム“ロイヤルロード”を舞台に、主人公の壮絶な冒険譚が描かれる。そんな原作小説をベースに開発されたMMORPGが本作だ。
今回、正式サービスに先駆けて開発バージョンをプレイする機会が得られたので、実際に遊んでわかった『月光彫刻師』の魅力をお届けしていこう。
冒険心を大いにくすぐられるヴェルサ大陸
ゲームは、現実世界の生活風景からスタート。プレイヤーが作中のVRゲーム“ロイヤルロード”にログインし、いままさに新たなキャラクターをクリエイトするところから描かれていく。ちなみにこの際、ベッド型のフルダイブマシンもチラリと映り、近未来的なデバイスの登場に思わずニヤリとさせられた。
キャラクタークリエイトでは、自分のお気に入りの姿を作成可能。性別、顔、髪型など細かい項目から自由に選んで作り上げられる。ほかにクラスも選択でき、戦士、魔道士、弓使い、聖騎士、錬金術師、無職の6つから選べた。
クラスの中で無職だけ何が取り柄なのか不思議に感じたが、どうやら無職は特定条件を満たすと“彫刻師”というクラスになれるとのこと。ゲームタイトルにもその言葉があるように、彫刻師はひと際特別な能力を持つようだ。正式サービス時はこのあたりも考えてクラスを選ぶといいかもしれない。
キャラクター作成が終わると“ロイヤルロード”内のヴェルサ大陸にアクセスし、いよいよゲーム開始。本作は「これぞまさにファンタジー!」と言わんばかりの世界観であり、かわいらしい絵柄も相まって、まるで絵本の中を冒険しているような感覚が味わえる。スタート直後はチュートリアルに従って進むが、周囲の風景やほかのキャラクターがわちゃわちゃ動く様子を眺めるだけでも飽きない。
拠点となるセラボーグ城ひとつをとっても広大なスケールが感じられ、街中の施設をひととおり巡るだけでも楽しめた。ワールドマップを見ると、まだまだ多彩なエリアが用意されているのが確認でき、どんな街やダンジョンが待っているのか想像するだけでワクワクする。ファンタジー系のRPGが好きな人にとって、ヴェルサ大陸は冒険心を大いにくすぐられる世界だろう。
戦闘、探索、釣り、料理……この世界で何をするもアナタの自由!
本作は戦闘や素材集めなどのメインクエストをクリアすることでゲームが進んでいくが、それ以外にも膨大な遊び要素が用意されており、どれを選んで楽しむかはプレイヤーの自由だ。以下で、実際に体験できた要素の一部を紹介しよう。
ぷちかわキャラが繰り広げる大迫力のバトル
フィールドに存在する敵には、いつでもバトルを仕掛けられる。ターゲットを定めて武器で攻撃したり、習得したさまざまなスキルで攻撃したりすることが可能。筆者は戦士のクラスを選んでいたので、“閃光突き”や“激風斬”などの剣技を繰り出すスキルが使用できた。
また、フィールドにはペット、バディ、傭兵を連れて行くこともでき、いっしょに戦うことができた。こういったかわいいキャラといっしょに冒険に出掛けるのは、なんとも癒される。
さらにフィールドには、巨大なボスが現れる。巨大なボスには、パーティを組み、レイドを通して挑むことも可能だ。こういったボスへの挑戦は、MMORPGならではの醍醐味だろう。
遊んでも遊び尽くせないサブクエスト、隠しクエスト
『月光彫刻師』はなんといってもサブクエストのやり応えがすごかった。メインクエストと並行していくつものサブクエストが楽しめ、サブクエストをこなすことでさらに『月光彫刻師』の新しい楽しみかたを発見できた。
さらに、隠しクエストの多さも『月光彫刻師』の魅力だ。隠しクエストは一定条件を満たした時にNPCに話しかけるなどすると発生する。
最初はメインクエストメインで進めてもいいが、ある程度のレベルまでいったらサブクエストをこなしたり、隠しクエストを探したりすることで効率的にゲームを進めていけるだろう。
多彩なダンジョンの探索
メニューからさまざまなダンジョンに挑戦でき、ワールドマップとはひと味違った探索が楽しめる。ダンジョンには曜日で変わる“曜日ダンジョン”、一定レベル以上で挑める“歪な深淵”、すべてのダンジョンにつながる“混沌の入口”などがあり、強敵がはびこるぶん魅力的な報酬もゲットできる。
素材を集めて料理
手に入れた食材を使って、料理をすることも可能。レシピに従って作るほか、自分で好きな食材を選んで創作することもできる。料理を食べると一定時間のバフが得られるので、冒険を有利に進めるうえでも役に立つだろう。
各地の水場で魚釣り
ワールドマップ内の川や池では釣りが可能。釣りに使うエサを所持した状態で、水場をタップすれば簡単に行える。たまにはバトルやダンジョンのことを忘れて、のんびり釣り針を垂らすのも一興かも?
自分好みのハウジング
ゲームをある程度進めると、拠点であるセラボーグの居住区に自宅が建てられる。家具を入手して内装を自分好みに変え、第二の我が家を作り上げるのも本作の醍醐味だ。自慢の家が出来上がったら、ぜひフレンドに自慢したい。
今回のプレイではPvPやギルドなどは触れられなかったが、正式サービス後はこうした要素にも注目。MMORPGといえば、やはりほかのプレイヤーとの交流も目玉であり、実際に体験すればゲームの魅力が何倍にも増すはずだ。
これらに加えてゲーム内には期間限定のイベント開催などもあり、ボリュームに関してはまず心配ないと思われる。
充実したオートプレイで気軽に遊べる
本作はオートプレイ機能が充実しており、操作方法はいたって簡単。ゲーム進行に関わるクエストは、画面右側に表示されるクエスト名をタップするだけで自動で目的地に向かってくれる。クエストが特定モンスターの討伐だった場合、そのモンスターを自動で探して自動で戦い、ドロップしたアイテムも自動で回収してくれる親切ぶりだ。
オートプレイは設定でさらに細かく条件指定でき、回復薬を使うタイミングや行動の優先順位などを変更できる。自分の目的に合わせて設定すれば、オートプレイでより効率的に遊べるだろう。
筆者はゲームを開始してしばらくのあいだ、操作らしい操作といえば画面右側のメインクエスト表示をタップしただけだったが、それでもある程度ゲームを進められた。もちろん、先に進めば手動であれこれ操作する場面もあるが、初心者にとってこの複雑な操作いらずのゲーム性はありがたい。
カジュアルだがとてつもなく奥深いMMORPG
かわいらしい絵柄とは裏腹に、MMORPGとして中身がガッツリ作り込まれている『月光彫刻師』。簡単に遊べるカジュアルさと、どこまでもやり込める奥深さを両立しており、MMORPG未経験の人にもオススメしたい作品だ。なお、本作は画面の情報密度がものすごいため、遊ぶ際はなるべく大画面の端末でプレイするのを推奨したい。
すでに事前登録が始まっているので、興味がある人はぜひ“ロイヤルロード”の世界に足を踏み込んでみてほしい!