ゴールデンウィークに遊んでほしいインディーゲームをお届け。今回チェックしていただきたいゲームはNintendo SwitchとPC向けにリリースされているアドベンチャー『アンリアルライフ』。担当は小林白菜。ファミ通.comでは、アニメのレビューなどでもおなじみの、“女児アニメ好きフリーライター”です。
【ライター小林白菜ココが推し】
- 真夜中を表現する、青を基調とした美しいピクセルアート
- ときおり不穏ながら、優しさが胸にしみるストーリー
- 万人におすすめできる難易度かつ、丁寧なつくりの謎解き要素
記憶喪失の少女としゃべる信号機との物語
個人ゲーム開発者のhako 生活氏が手掛けたアドベンチャーゲーム。少女・ハルが目覚めたのは、夜が明けない不思議な世界。記憶がないハルは、AI信号機“195”の助けを借りながら、かつて“先生”と呼んでいた女性の痕跡を頼りに、この世界を旅することになる。
真夜中の静謐な空気感を表現する青を基調とした美しいピクセルアートが、ちょっぴり不穏ながらも温かい物語を彩る。謎解きの難易度も程よく、万人に勧めたい傑作だ。第24回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門新人賞受賞作品。
ともに旅するのはこのふたり(ひとりと1本?)
195
高性能AI 搭載の信号機。ハルの意識にアクセスして、旅をサポートしてくれる。やさしくて親切な性格。
ハル
記憶を失った少女。かすかに思い出した“先生”のあとを追うことに。触ったモノのキオクを読み取れる。
ゆく先々で出会う“人ならざる者 ”たち
ハルが目覚めた世界で出会うのは、異形頭の者、しゃべる動物など、人ではない面々ばかり。最初は驚くけれど、その多くがハルのことを思いやり、旅の手助けをしてくれる。温かいやりとりに、プレイヤーの心もほっこりするはず。
ゲームシステム:“モノのキオク”を読み取って謎を解こう
ハルの能力を使って過去の状況を把握すれば、それが先へ進むカギになるかもしれない。また、旅の途中で手に入れたアイテムはハルの肩掛けポーチに収納されるので、これらが役に立つ場合もある。
ハルの記憶の中の“先生”って何者?
ときおりフラッシュバックするハルの記憶の中に登場する、“先生”と呼ばれる女性。かつては親しかったような印象も受けるが、中には不穏な記憶も……。ふたりの真実を知ったとき、きっと本作は忘れられないゲームになるはず。
■先生の行き先は図書館?
■オプションも充実のポイント
公式サイトには作者が影響を受けた作品の一覧が掲載
『アンリアルライフ』の公式サイトでは、hako 生活氏が本作の制作にあたって影響を受けたゲーム、マンガ、映画、ドラマ、アニメ、小説、音楽作品が60作品以上に渡ってリストアップされている。
ここではその中から、筆者がとくに注目した7作品をピックアップしてみた。これらの中に好きな作品があった方は、本作のことも気に入るかもしれない。物語のネタバレのタネになる可能性もあるが、気になる方は公式サイトもチェックしてみてほしい。
影響を受けた作品(一部抜粋)
- INSIDE
- UNDERTALE
- Ib
- ゆめにっき
- Serial experiments lain
- シュタインズ・ゲート
- 千と千尋の神隠し
アンリアルライフ
- メーカー:room6
- 開発:hako life、hako 生活
- プラットフォーム:Nintendo Switch、PC
- 配信日:Nintendo Switch版は2020年5月14日配信、PC版は2020年11月20日配信
- 価格:Nintendo Switch版は2400円[税込]、PC版は2050円[税込]
- ジャンル:アドベンチャー
- CERO:12歳以上対象
- 備考:ダウンロード専売