ファミ通.comの編集者&ライターがゴールデンウイークのおすすめゲームを語る連載企画。初回で取り扱う作品は、『Horizon Zero Dawn (ホライゾン ゼロ・ドーン)』です。
【こういう人におすすめ】
- 大自然を気ままに旅したい
- だけどSF的な世界観も好き
- お得にたっぷりゲームを遊びたい
メタボIKEDAのおすすめゲーム
『Horizon Zero Dawn Complete Edition』
- プラットフォーム:PS4、PC(Steam)
- 発売日:2017年12月7日(Steam版は2020年8月7日配信)※PS4版本編の発売日は2017年3月2日
- 発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- パッケージ版:あり
- ダウンロード版:あり
- 『ホライゾン ゼロ・ドーン』公式サイト
『Horizon Zero Dawn Complete Edition』ローンチトレーラー
コロナ禍の折り、(東京都ほか一部の都府県民にとっては)2年連続の緊急事態宣言が発出された中で迎えるゴールデンウイーク。気候がいい季節なので出かけたくなる気持ちにはなるが、今はじっと堪えるのが賢明と言えるのだろう。
となると「家でゲームでも」となるのが人情。そこでオススメしたいのが、『ホライゾン ゼロ・ドーン』のプレイだ。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、コロナ禍におけるフィジカルディスタンスを安全に保つことを促す施策として、“Play At Home イニシアチブ”を展開。2021年3月から期間限定で複数のタイトルをプレイステーション向けに無料配信している。
2021年4月20日~5月15日正午までの期間は、『Horizon Zero Dawn Complete Edition』を無料配信中。入手しておけば、期間が過ぎても遊べるので『ホライゾン ゼロ・ドーン』未プレイの方にとっては作品を楽しむ千載一遇の機会と言えるだろう。
『Horizon Zero Dawn Complete Edition』は、2017年3月2日に発売された『ホライゾン ゼロ・ドーン』と、拡張ダウンロードコンテンツ『凍てついた大地』(『ホライゾン ゼロ・ドーン』メインクエストを“門前の使者”まで進めるとプレイできるサイドストーリー。本編エンディング後の物語が描かれるわけではないが、難度が高いので本編クリアー後に遊ぶのがおすすめ)がセットになった、いわば“完全版”。
本作は、高い技術力を持つオランダのゲームスタジオ、ゲリラゲームズが開発を手掛け、SIEが発売したオープンワールドアクションRPGだ。
舞台となるのは、人類の文明が一度滅亡した1000年後の世界。その世界には、美しい大自然とともに、機械で構成された動物のような生命体 “機械獣”が存在している。
主人公は、Aloy(アーロイ)というハンター。父親のような存在であるロストによって幼いころから狩りの手ほどきを受け、類まれな狩人としての才能を備えたキャラクターだ。ただし、出生にまつわる事情から所属する“ノラ族”のコミュニティからは“異端者”と呼ばれ、疎まれる存在でもある。
物語は、アーロイが幼いころに“フォーカス”と呼ばれる不思議な装置を手に入れるところからスタート。やがて青年に成長した彼女が、一人前のハンターとして“ノラ族”の義勇兵となるための“試練”を受けるところから怒涛のストーリーが展開。
謎の組織 “エクリプス”の正体を追う旅の中で、旧文明が滅亡に至った理由や“プロジェクト:ゼロ・ドーン”と呼ばれる計画、そしてアーロイ自身の出生の秘密が解き明かさることになる。その思いがけず壮大で謎に満ちた物語は、本作の大きな魅力と言えるだろう。
美しい大自然の中を旅するのが楽しい
旧文明が滅亡した後が描かれる『ホライゾン ゼロ・ドーン』の世界は、とにかく自然が豊か。作り込まれた野山や河、そして空で構成された広大なフィールドはオープンワールドとなっており、自由に探索できる。太陽や月の光の変化や、雨、雪などの気候変化によって彩られる風光明媚な景色は、旅人を飽きさせないはずだ。
さらに、そんな自然の中に立ち現れる旧文明の遺構や機械獣が現れた際のコントラストには、思わず「ハッ」とさせられる美しさがある。鎌倉時代の対馬を舞台とした『ゴースト・オブ・ツシマ』もそのフィールドの美しさに驚いたものだが、『ホライゾン ゼロ・ドーン』ではまたテイストの異なる美しい風景を楽しむことができる。
ちなみに本作には、なかなか凝った作りのフォトモードが用意されているので、旅の途中でお気に入りの一枚を撮っておくのがオススメだ。
作り込まれた機械獣がカッコイイ
『ホライゾン ゼロ・ドーン』の世界に生きる人々にとって、大きな脅威である“機械獣”。アーロイが旅の中で幾度となく対峙することになる機械獣は、その存在自体が何かミステリアスな存在だ。
Horizon: Zero Dawn - Cinematics Animation Reel
機械獣のフォルムはメカ好きの想像力が刺激される形状で、とにかくカッコいい。筆者は子どものころにトミー(現タカラトミー)の組み立て式玩具シリーズ『ZOIDS(ゾイド)』にドハマりしてお小遣いやお年玉を散財しまくった経験があるのだが、(設定はまったく違うものの)『ホライゾン ゼロ・ドーン』の機械獣にはそのカッコよさを彷彿させるものがある。
『ホライゾン ゼロ・ドーン』は、2015年のE3開幕に先駆けて放送された“PlayStation E3 EXPERIENCE”で初公開されたと思うが、その映像を最初に見たときには「ああこれ、モンスターの玩具が出たら買っちゃうな」と思ったことをよく覚えている。
機械獣の種類は、重火器を備えた強敵・サンダージョーや、鳥型のストームバード、キリンのように首の長いトールネックといった大型なものから、馬型のストライダー、虎型のソウ
初見時はその行動パターンがわからず、だいたいその火力に圧倒されたり、思わぬ攻撃にたじろいだりするのだが、「うわ、強い! コワイ!」と慌てふためきながらも「しかし、カッコいいなあ」と思えるのがいいところ。
また、アーロイのレベルや装備に合わせて戦略を変えながらバトルの駆け引きが楽しめるのも機械獣の魅力だ。一部の機械獣は、物語が進むと“オーバーライド”を使うことで乗って移動できるようになるのもうれしい。
自由度の高いバトル
バトルアクションは、槍や弓、各種の罠など多くの武器を操って行われる。前述の機械獣だけでなく、人間との戦いも案外多い。物陰に隠れてチャンスを伺うもよし、場合によっては自分から前に出て真っ向勝負を挑むもよし、遊びかたの自由度は高いので、好みのスタイルを選択しよう。
メインの武器にはスロットがあり、改造アイテムをはめ込むことでカスタマイズできるほか、アーロイはクエストの達成やレベルアップなどで経験値を入手し、それを消費してスキルを獲得できる。自分にあった育成を進められるのもおもしろいところだ。
というわけで紹介してきた『ホライゾン ゼロ・ドーン』だが、SIEは2020年6月12日配信の映像イベント“PS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOW”にて、続編となる『Horizon Forbidden West(仮題)』がPS5/PS4向けに制作中であることを発表している。
遠く離れた大地(アメリカ西部。ちなみに『ホライゾン ゼロ・ドーン』もアメリカが舞台)には、新たな敵や異なる文化、魅力的なキャラクターたちが登場する模様。アーロイが水中探索をしているのも気になるところだ。
『Horizon Forbidden West』アナウンストレーラー
『Horizon Forbidden West(仮題)』の発売日について正式なアナウンスは行われていないが、現状(2021年4月29日現在)では“2021年”となっているので、遠からず続報があるかもしれない。
その意味でも、このゴールデンウイークは『Horizon Zero Dawn Complete Edition』を遊んでおく絶好のタイミングと言えるだろう。メインクエストのほか、各種やり込み要素や拡張DLC『凍てついた大地』を含めると相当じっくりと遊べる内容なので、この機会にぜひ!