思わず買ってしまったボードゲーム6選
アークライトとゲームマーケット事務局は2020年11月14日と15日、ゲームマーケット2020秋を東京ビッグサイト 青海展示棟で開催した。ゲームマーケットとはボードゲームやカードゲーム、テーブルトークRPGなど電源を利用しないアナログゲームのイベント。企業やアマチュアサークルなどが一堂に会し、さまざまなボードゲームが販売されている。今回の出展者数は600以上、2日間で13300人を集めた。
2012年から参加して毎回数万円ぶんのボードゲームを購入している筆者が、2日間会場を歩き回って爆買いした中から「これはおもしろい!(に違いない!)」という作品を6つセレクト。筆者の好みなのでちょっと偏っているかもしれないが、800個以上ものボードゲームを所有している筆者が選んだのだから、たぶん間違いない。たぶん。
それではひとつずつチェックしていこう。
アートワークは劇団イヌカレー! 『ウィキッド・フォレスト』
TACTICAL GAMESの新作『ウィキッド・フォレスト』は、チキンレースをしながら拡大再生産していくという、筆者的にはこのゲームシステムだけで大好物だったので入手せずにはいられない。発売前から大きな注目を集め、ゲームマーケット向け販売分は予約(取り置き)ぶんでほぼ完売してしまうほどだったのだが、その理由は……。
そう、アートワークが劇団イヌカレーの泥犬氏によるものだからだ。劇団イヌカレーといえば、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』で異空間デザインやプロップデザインを手がけたことで有名だ。そんな劇団イヌカレーが魔女を題材にしたゲームのアートワークを担当したってことなら遊びたい。遊ばなければならない。
- タイトル:ウィキッド・フォレスト
- 発売元:TACTICAL GAMES
- プレイ人数:3~5人
- プレイ時間:30~40分
- 価格:3850円[税込]
筋トレしながらゲームする! 『カラダウォー』
偉人バトル『ソクラテスラ』でおなじみAbz.Studioによる新作『カラダウォー』は、ボディビル大会に出場して勝利を目指すことが目的のタクティカルマッスルカードゲーム。カードをプレイし、その効果によってボディーのカードがムキムキッとなっていく。ただし効果を発動させるためには、カードに書かれたエクササイズを実行しなければならない。ということで本作にはハンドグリップが同梱、このユニークなゲームシステムとまさかの筋トレグッズの組み合わせに、思わず「買い!」とゲットしてしまった。
ハンドクリップを握りながらヨガのポーズをしたりスクワットをしたりと、慣れないうちはちょっとヘビーかも? それでも「筋肉が喜んでいるよ!」、「汗が輝いているよ!」なんて掛け声しながらプレイすれば、盛り上がること間違いナシ!
- タイトル:カラダウォー
- 発売元:Azb.studio
- プレイ人数:2~4人
- プレイ時間:10~15分
- 価格:3000円[税抜]
木製コマにヒモ……これは映える!『クラッシュオクトパス』
ユニークなデザインの木製コマを使ったゲームを多数リリースしているitten、今回またハデに映える新作をしリースした。その名も『クラッシュオクトパス』。いままで『トーキョーハイウェイ』や『ムーンベース』も購入してきたittenファンとしては見逃せない。
巨大なタコが出現し、船荷がすべて海に放り出されてしまった! 早く5種類回収した人が勝ち! なんていうルール。プレイヤーごとに渡されるフラッグを用いてコマ(アイテム)をはじく……と、ちょっとゴルフっぽいシステム。運要素が強めな部分もあるが、どのアイテムをどう回収していくか……なんてあたりは考えどころ。タコ襲来のタイミングではほかのプレイヤーの積み荷を落として邪魔をする、なんてこともできる。
「くそー、うまく狙えなくて全然回収できねー!」
「タコの足がめっちゃ邪魔なんだけど!」
「ああ、せっかく回収したのにタコが暴れて落とされた!」
「あとひとつで全部回収なのに、遠い~~~~!」
なんてキャッキャウフフしながら遊ぶ状況が目に浮かぶ! はよ遊びたい!
- タイトル:クラッシュオクトパス
- 発売元:itten
- プレイ人数:2~4人
- プレイ時間:20分
- 価格:3200円(ゲームマーケット販売価格)
ゲームマーケット大賞受賞作を手掛けた作者の新作!『デパートビルダー』
ゲームマーケット大賞2017大賞受賞作『8ビットモックアップ』を手がけた、さとーふぁみりあによる新作がこの『デパートビルダー』だ。『キングダムビルダー』や『シティビルダー』など“ビルダー”と名の付くゲームに目がない筆者は迷わずゲット。
プレイヤーはデパートの店長となり、各フロアにお店のカードを配置していちばん人気のあるデパートをオープンさせた人が勝利。お店をたくさん配置して多くの人気(勝利ポイント)を獲得したいが、最初にデパートをオープンすればさらに勝利ポイントがもらえるだけに……ぐぬぬ、悩ましい! ルールブックを読んでいるだけで悩ましくなって悶えてしまった。
パッケージを持つとなかなかな重量感。プレイヤーボードがしっかりした厚紙でできているためだ。ペラい紙ではなく、厚い紙のボードがつくとそれだけで本格的な印象になる。じっくり4人で遊びたい。
- タイトル:デパートビルダー
- 発売元:さとーふぁみりあ
- プレイ人数:2~4人
- プレイ時間:30分
- 価格:3000円[税抜]
恐竜が題材なら買わなければならない!? 『ドラフトザウルス』
筆者は恐竜が大好きだ。毎年のように行われる恐竜展にも行くし、福井県にある恐竜博物館にも行った。なので、恐竜を題材にしたボードゲームがあるならば、それは買わなければならない。ということで、JELLY JELLY GAMESから発売された『ドラフトサウルス』を入手。
その名のとおり“ドラフト”システムを採用したゲームだが、『ドミニオン』や『世界の七不思議』といったゲームにも採用されているとおり、初心者にはちょっぴり難しい印象もある。
そんな敷居高めともいえるドラフトをグッとやさしくして、ファミリーでも遊びやすくしたのが本作だ。じつはすでに海外版を所有しているのだが、TANSAN社によるパッケージがあまりにかわいいから、手元に置いておきたくなってしまった。同じゲームでも発売元が変わるとアートワークが変わるので、好きなゲームはどのバージョンも全部ほしい! となってしまう。
- タイトル:ドラフトザウルス
- 発売元:JELLY JELLY GAMES
- プレイ人数:2~5人
- プレイ時間:15分
- 価格:3300円[税込]
オインクゲームズの新作はリズムゲー!? 『ヘイヨー』
オリジナルはBrainBrainGamesの『ファイブラインズ』で、これをオインクゲームズがより手軽に遊べるようリメイクしたのが『ヘイヨー』だ。ゲームにはリズムマシーンが同梱されており、これを鳴らしながらリズムに乗ってカードをプレイしていく協力ゲームとなっている。
この「ピーッ!」という音に合わせてカードを置き、どんどん横へつながていきポイントを稼ぐ。一定スコアに達していればつぎのレベルへ挑戦という仕組みで、5vs5のチーム対戦も可能。
リズムマシーン同梱、という時点で「楽しそう!」なって気が付くと買っていた。というか、このリズムマシーンだけで楽しそうではないか。この原稿も鳴らしながら書いているのだが、リズムよく原稿を書き進められている気がするぜぃ、ヘイヨー!
- タイトル:ヘイヨー
- 発売元:オインクゲームズ
- プレイ人数:2~10人
- プレイ時間:15分
- 価格:2200円[税抜]
というわけで今回筆者が購入した20個の中から、厳選して6つほど紹介した。今後、ボードゲーム関連の通販サイトやAmazonなどでも入手できると思うので(すでに販売しているものもある模様)、あちこち確認してみてほしい。
なお、次回ゲームマーケット2021春は、2021年4月10日~11日の2日間を予定している。1日開催に短縮される可能性もあるとのことで、詳しくは公式サイトや公式Twitterを参照のこと。