MUTANから2020年11月12日に発売された『グーニャファイター ぷるぷる触感 Edition』は、Nintendo Switchやアーケードで配信されている『グーニャファイター』をプレイステーション5(PS5)向けに配信したパーティー格闘ゲーム。本記事では、PS5でプレイした模様をお届けする。
『グーニャファイター』は、最大4人で遊べるパーティー格闘ゲーム……なのだが、プレイする前に筆者にはひとつの不安があった。それは格ゲーがとても苦手だということ。技を出すためのコマンド入力がまったくできず、いちばん簡単なものですら何度試してもうまくいかないという体たらくなので、大丈夫なのかとも思ったが、プレイしてみると操作は非常に簡単なのでその心配は無用だった。
ぐにゃぐにゃ操作が癖になる!
前述したように操作は非常に簡単。なぜならば本作で使用できるアクションは、“パンチ”、“キック”、“ジャンプ”、“ガード”の4種類だけでこれを組み合わせて相手と戦うことになる。アクションは、ボタンごとに割り当てられており、対応しているボタンを出すだけで簡単に出せるので、誰でもプレイできるのはうれしいところ。
“ジャンプ”中に“キック”でアクションが“ドロップキック”に変更される以外は、組み合わせなどによってアクションが変わることはない。直感的に操作できるので初めてのプレイでもすぐに覚えることができた。
また、従来の操作体系とは異なる“ぷるぷる触感モード”という操作方法もあり、これは、R1が右手でパンチ、R2が右足でキック、L1が左手でパンチ、L2が左足でキックと各ボタンがそれぞれの手足に対応している。独特な操作方法だけに最初は少し戸惑ったものの、慣れればむしろこっちのほうが操作しやすいかも。
ただ、『グーニャファイター』というタイトル通り、登場するキャラクターは全員“ぐにゃぐにゃ”そして“ぷるぷる”しており、少し動くだけで右に左に揺れてすぐに倒れてしまう。アクションはもちろん、歩いているだけでもすぐに転んでしまうし、なかなか思い通りに動けず、敵の目前で無防備な姿をさらしてしまうなんてことも。
いかに転ばないようにするかを考えて動こうとすると、まともに動けない。あきらめてとりあえず動かす、そうすると転んでしまう……このうまくいかないもどかしさがおもしろい!
操作はこのくらいなのだが、アクションを確認しているときにあることに気付いた。本作では、PS5のコントローラー“DualSense”のハプティックフィードバックに対応しており、キャラクターが動くごとにコントローラーが振動する。振動するのだが、その振動がすごい!
上でも述べたが、登場するキャラクターは全員がグミのような“ぷるぷる”した動きをするのが特徴なのだが、動くごとにコントローラーが“ぷるぷる”するのだ。その“ぷるぷる”度合いが振動で完全に再現されており、実際に、ゼリーなどの“ぷるぷる”しているものを触っているかのような体験ができた(何回“ぷるぷる”言うんだ)。
“ぷるぷる”を始め、“ぷるん”といった状況ごとにまったく違った振動をするので、正直、どのような状況ならどのような振動をするのかを探すだけでも楽しかった。この“ぷるぷる”という振動も癖になりそうなくらい気持ちいいもので、振動ひとつでゲームがここまで変わるのかとも思わされた。
ひとりでも複数でも遊べる充実のモード
アクションや振動による“ぷるぷる”触感を十二分に体感したところで、まずはストーリーを楽しめる“アドベンチャー”をスタート。
ストーリーは、主人公・ニャックがアメーバ団にさらわれたプリンを救う冒険をするというシンプルなもの。シンプルなものゆえに、多少その後の展開を予想できてしまうのだが、操作が直感的にできるシンプルなものなので、ストーリーもこれくらいシンプルな方が深く考えず楽しめる。
ステージは、格ゲーらしく“バトル”や一定時間のあいだに消えられた数の敵を倒す“サバイバル”、時間内にゴールを目指す“アドベンチャー”、相手より先にゴールを目指す“レース”制限時間内に集めたコインの数を競う“コインバトル”がある。
“バトル”は相手を先に2回倒した方が勝ちになるものなので、単純に実力が問われる。ステージによっては、2対2だったり、相手が複数いたりすることもあった。
敵を倒すという意味では“サバイバル”と“バトル”は似ているが、いちばんの違いは“サバイバル”に出てくる敵は一度攻撃を当てると倒せるというところ。その代わり、わらわらと押し寄せてくるが、その敵たちをまとめて倒すと非常に快感だった。
“アドベンチャー”と“レース”の違いは、ゴールを競う敵がいるということ。どちらにも敵はいるのだが、“アドベンチャー”はあくまで妨害役としている感じだ。ステージには、数字が書かれた旗があるが小さい順に回っていかないとゴールしたことにはならないので、細かな操作が要求される。ちなみに“レース”の終盤のステージでは、敵が強すぎて何度もやり直すことになった。
“コインバトル”は、コインを集めるだけと一見シンプルだが、たまに降ってくる赤いコインはふつうのコイン10個分だったり、ダメージを受けるとコインを落としたりするので、いかに妨害しながら、コインを集められるかがキモになる。
ちなみに筆者はコインを集めるより、敵に攻撃してコインを落とさせるのを中心にしてプレイしていたが、そのせいか終盤のステージで何度も負けてしまったのはないしょ。
こんな感じで“アドベンチャー”では、たくさんのルールで楽しむことができる。どのステージにも共通することだが、最初は非常に簡単だが、終盤は何度もやり直すことになるくらいの難易度になっている。筆者の実力不足のせいかもしれないが、やりごたえがあるようにも感じた。
また、ステージごとに一定時間内でクリアーすることで、ほかのプレイヤーやNPCと対戦できる“バーサス”や“ぷるぷる触感VS”でそのステージが使用できるようになるので、ただクリアーするだけではなく、できるだけ早くクリアーするためにどうすればいいかを考えるのも楽しい。
“バーサス”や“ぷるぷる触感VS”は、好きなステージで”バトル“、”コインバトル“、”レース“を遊ぶことができ、どちらの対戦にも共通することだが、勝利することでファイトマネーがもらえ、1億円になったプレイヤーの勝利となる。勝利すると+3000万円、敗北だとー1000万円されるので、最低でも4回の勝利が求められる。
今回のプレイでは、ほかのプレイヤーと対戦することはできなかったが、みんなでやれば盛り上がるはずだ。
簡単操作なので誰でも遊べるパーティーゲーム
本作は、簡単な操作でルールもシンプルなものばかりなのでみんなで遊べるパーティーゲームとなっていた。2020年11月17日時点では、オンラインでほかのユーザーと対戦できないが、メーカーによると今後実装予定とのことなので、それまでにどのような条件でも勝てるようになっておきたい。
操作しているときの“ぷるぷる”という振動も、PS5のハプティックフィードバックの機能があったからこそできたもの。この触感も合わせて楽しんでみてほしい。