今回の“とっておきインディー”は、Nintendo Switch版が2019年11月7日に配信され、プレイステーション4版が2020年1月10月に配信されたUNTIESの『Tokyo Dark - Remembrance -』をお届けする。担当は、暗いのは怖いというライター・紅葉つかさ。

 刑事である伊藤絢美が、とある事件をきっかけに巻き起こる数々の謎の真相を解き明かすアドベンチャーゲーム。

 2017年にPC向けに配信された『Tokyo Dark』をベースにしつつ、新規エンディングなど、さまざまな新要素が追加されている。本作で惹きつけられるのは、絢美の心象風景をそのまま反映したかのようなゲームプレイ。選んだ選択肢によって絢美の精神状況が変わり、ほかのキャラクターの絢美への話しかたが異なるなど、よりどころのない不安感が、本作の独特の世界観を強調する。

 エンディングも豊富で、絢美の精神状況によって分岐する。プレイするたびに新鮮な気分で楽しめる一作だ。

物語は東京を舞台にくり広げられる。絢美は各地に移動しながら事件の真相を探ることになる。
ゲームセンターやメイド喫茶など、事件に関係がありそうな場所は片っ端から捜索!
一見、事件とは関係がなさそうなメイド喫茶でも、思いがけず事件のヒントを得られる場合もある。

始まりは相棒の失踪

 絢美の相棒であり、私生活でのパートナーである田中一樹が失踪した。その足取りを追う絢美は、田中の携帯電話が発するGPS 信号を辿って新宿へ向かう。絢美は田中がいると思われる場所に突入するが、そこで驚きの光景を目にする。そこには、絢美と田中が関わった過去の事件の犯人で、すでに死亡しているはずの少女レイナの姿があったのだ。

 本作の目的は、田中の行方不明を発端とする事件の真相を解明すること。そのために絢美はさまざまな場所で捜査することになるのだが、調べる場所によって取れる行動が異なってくる。プレイによって展開が異なるのが楽しい。

伊藤絢美

行方不明になった相棒を捜索している刑事。今回の事件には彼女も関係する過去のとある事件が大きく関わっている。

田中一樹

 絢美の仕事の相棒にして、私生活でのパートナー。警視庁を出た後、事件に巻き込まれて行方不明になった。

レイナ

 絢美が関わった過去の事件の犯人。すでに死亡しているはずだが、彼女の痕跡が至るところで見られる。

精神状況は行動で変わってゆく

 本作では、捜査で取る行動によって、絢美の精神状況が変わっていく。精神状況は、“S.P.I.N値”で表示され、正気値、プロフェッショナル値、探索値、ノイローゼ値の4つの数値がある。絢美が選んだ選択によって数値が増減し、この数値によって到達するエンディングが決められる。ほかにも、数値によって人間関係が微妙に変化したするなど、捜査にさまざまな影響を与える。

“S.P.I.N 値”は、メニューを開いていつでも確認できる。一部の値は薬を使うと増減させられるようになっている。
⬆ショックな場面を目撃するとノイローゼ値が上がるなど、強制的に発生するイベントでも数値が増減する場合がある。

ひとつの選択が運命を決める 

 捜査できる場所では、2択から4択の選択肢からひとつを選ぶことになる。いずれを選んでも事件の真相には近づけるが“S.P.I.N 値”の増減量が異なり、この数値によって、エンディングが分岐する。エンディングは全13種類で、2周目以降にしか分岐しないエンディングもある。一度、選択肢を選ぶと、オートセーブされてやり直すことはできないので、選択は慎重にしよう。

ときに、情報提供と引き換えに酒の注文を要求されることも。ここで情報を得なくても物語は進められる。
時間制限付きの選択肢では、考える暇もなく選択しなければならないことも。
選択次第ではかわいいグラフィックが見られるので、事件に関係がなさそうな選択をするのもアリだ。