2019年7月に稼働1周年を迎えた『Fate/Grand Order Arcade』(以下、FGOアーケード)。前回の初心者向け記事では、『FGOアーケード』が気になりつつもまだ遊んでいないマスター候補生に向け、ひと足先にマスターとなった私から本作の魅力をお伝えしました。もし前回の記事を読んで新たにマスターになってくれた方がいたのであれば、とてもうれしく思います。

 前回は「『FGOアーケード』は思ったより遊びやすいよ」と紹介したのですが、皆さんの中には「1人用モードがあるとはいえ、結局は対戦を楽しむゲームなんでしょ?」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。それはある意味では正しいと言えます。8月上旬に開催されたリアルイベント“Fate/Grand Order Fes. 2019 ~カルデアパーク~”では初の公式大会も行われましたし、確かに『FGOアーケード』では対戦が大きなウェイトを占めるのは事実でしょう。

 もちろん対戦プレイをせずに、推しサーヴァントを強化して、1人用モードを続けることも楽しみ方のひとつです。しかし、せっかく『FGOアーケード』独自の要素があるのだから、やってみなければ損! そうは思いませんか?

 といっても、普段対戦ゲームをプレイしない人からすれば、“ほかのマスターとの対戦”と急に言われても怖いし、そもそも何をすればいいのかすらわからない、という人も多いかもしれません。そこで今回は、初心者マスターの私が実際に全国対戦モード“グレイルウォー”を体験したうえで、初心者が知っておいたほうがいいことをご紹介! ぜひご一読いただき、首筋がヒリつくような緊張感のあるバトルを楽しめるグレイルウォーへ興味を持っていただければと思います。

「対戦って怖くない?」そんな疑問を持つ人こそ、勇気を出して一度遊んでみてほしい!

 『FGOアーケード』に限らず、対戦ゲームでは相手がプレイヤーであることから、「怖くて手を出しにくい」という声をよく耳にします。明確に勝ち負けが決まってしまうことから、参加しているプレイヤーも熱くなりやすく、相手やチームメイトにキツく当たってしまうこともないとは言えません。実際、私も別の対戦ゲームで味方から心ない言葉をかけられたこともあり、その後数日はかなりヘコんでしまったこともあります。

 なので、もし『FGOアーケード』のグレイルウォーに参加するのが“怖い”と感じているなら、それは別におかしいことではありません。私もそうでした。ですが、そのうえでグレイルウォーは“やってみたら思ったほど怖くなかった”ともハッキリ断言できます

 大きな理由は“他人から何か言われることはない”ということ。グレイルウォーは、全国のゲームセンターから6人のマスターをバラバラに集める“全国対戦”でプレイするのが主流です。つまり、同じゲームセンター内には敵も味方もいません。ゲーム終了後にメッセージが飛んでくるような機能もないため、悪意が自分へ届く経路がないのです。この事実を頭に入れておくと、かなり気分がラクになりました。

 次に気になるのは、“いつからならグレイルウォーに参加していいのか”ということ。3騎のサーヴァントを編成して出撃するのはグランドオーダーなど他のモードと変わりません。ですが、対戦ではサーヴァントの能力差は如実にあらわれてくるため、“使用するサーヴァント3騎の最終再臨&レベルMAX”が目安となります。高レアサーヴァントでなくても構いませんし、スキルレベルは1でも問題ありませんが、レベルだけは最大にしておきましょう。

 サーヴァントの育成さえしておけば、あとはもうグレイルウォーに参加するだけ! 一度プレイしてみればわかると思いますが、自分以外すべてがプレイヤーというのは、敵味方がNPCだった“グランドオーダー”とは勝手が大きく違います。

 おそらく、最初のうちは何をしたらいいかわからずに負けてしまうことも多いかもしれません。ですが同時に、複数のサーヴァントが入り乱れる、お祭り的な楽しさの片鱗も感じることができるはず。

 何より、プレイヤーはNPCとまったく動きが異なるため、勝ったときに“自分の成長”を感じる機会が多いのが魅力。自分が頭で思い描いた通りにサーヴァントが動き、それで勝ったときの快感は病みつきになります! 逆に、自分のやりたい動きがまったくできないときなどには悔しい思いをします。

乱戦時には何が起こっているかわからなくなることも。ですが、うまく状況を飲み込み、いい動きができたときはとても気持ちいい!

 個人的に、慣れない対戦ゲームを楽しむためにはコツがあると思っていて、それは“勝敗以外の楽しみを見つけること”! 『FGOアーケード』であれば、推しサーヴァントでパーティーを編成する、というのがいちばんわかりやすいですね。まぁ、推しが手に入るかどうかは運しだいなのですが……(苦笑)。

 ともあれ、グレイルウォーをプレイしていると「あ、この人はこのサーヴァントが好きなんだな」と感じる編成をしている人もいて、おもしろいです。まるで『FGO』のサポート欄を見ているかのよう。「そのサーヴァント熱いよね、わかる~~」みたいに編成を通じて仲間意識を感じるときもあり、そんなところも『FGO』らしいなと思いました。

ここまでのまとめ

  1. グレイルウォーは、やってみると思ったほど怖くない
  2. 参加タイミングの目安はサーヴァント3騎の最終再臨&レベルMAX
  3. サーヴァントのレアリティは気にしない
  4. スキルレベルは1でもオーケー
  5. まずは勝敗にこだわらずに対戦を楽しもう

対戦するからには勝ちたい! 初心者がまず覚えること

 そうはいっても、せっかくの対戦ゲーム。やるからには勝ちたいですよね。私自身始めたばかりで上手くはありませんが、最低限のセオリーなどはつかめてきたので、その辺のノウハウをお伝えしていこうと思います。

 まずグレイルウォーのルールをおさらいしましょう。グレイルウォーで勝つには、自チームの“撃破ゲージ”をMAXにする必要があります。撃破ゲージは相手サーヴァントを撃破した際に蓄積されていくゲージで、画面中央上部に表示されています。もちろん、相手チームの撃破ゲージがMAXになると敗北してしまうため、まずは“撃破されないこと”が重要です。

 ちなみに、撃破ゲージのMAX値は1000。サーヴァントや概念礼装のレアリティの高さに応じて撃破したとき/されたときのゲージ蓄積量が高くなるので、慎重な立ち回りが必要になります。

 最初はどうしても攻撃に意識がいってしまい、単騎で突撃して囲まれ、すぐに撃破されるということになりがち。攻撃をしていないと怠けている……貢献していない感じがしちゃうんですよね。ですがグレイルウォーでは、それは大きな罠。1人で先行して人数が不利な状態で戦うのはリスクが大きすぎます。攻撃したい欲をグッとこらえ、味方にカバーしてもらえる/カバーできる距離を保って行動することを心がけましょう。

 味方の位置を知るには、画面右上にあるマップが役立ちます。定期的に見て、自分と味方が離れすぎていないかを確認するようにしましょう。相手に範囲攻撃系の宝具を持ったサーヴァントがいる場合は、密集していると一網打尽にされますが、最初のうちはそのリスクを背負ってでも味方と行動し、ミニマップを定期的に確認するクセをつけることをオススメします。

遠距離攻撃を持つサーヴァントは放置しておくと一方的に攻撃できるため、狙われることが多いです。しっかりマップを見て、敵味方の位置を確認したいところ。

 『FGO』同様、『FGOアーケード』にもクラスごとの有利不利の相性があります。可能であれば、自分の操作しているサーヴァントが有利になる相手を狙いたいところですが、敵味方ともにつねに動き回っている本作では、狙った相手に近づけるとは限りません。時には不利な相手と戦わなければならない場合もあります。そういうときはガードを意識しながら味方のほうに近づいて、仲間に攻撃してもらってターゲットをはがしてもらう、といった立ち回りも有効です。

 では逆に、攻撃するタイミングとはいつなのでしょうか。それは“攻撃しても反撃を受けるリスクが少ない状態”がベターです。『FGOアーケード』では、自分がターゲットされていると、自分の操作しているサーヴァントに対して赤いラインが表示されます。この“ターゲットライン”が自分に伸びていないときは誰からも狙われていない状態なので、攻撃が当たる可能性が高いです。

 ラインが1本の場合はケースバイケースですが、2本以上伸びている場合は危険! 攻撃後の硬直を狙われて、集中攻撃を受けてしまう可能性が高いということです。そういった場合は攻撃を控え、いつでも回避やガードを行えるよう、準備しておきましょう。マップを見て自分が孤立しているようであれば、味方のほうへ逃げるのもいいと思います。

味方が側にいれば、何かあったときに助けてくれるかもしれません。逆に、味方が襲われていたら助けてあげるのも重要です。

 忘れてはいけないのが、聖杯が顕現する“FATAL TIME”。敵味方合わせて7騎目のサーヴァントが倒れると、聖杯が顕現するという仕組みですが、この聖杯にはゲームをひっくり返す恐るべきパワーが秘められているのです。なにせ聖杯ですからね!

 その効果は、簡単に言えば聖杯を持っているサーヴァントが相手を倒すと、獲得できる撃破ゲージ量が増加するというもの。最初に聖杯を手にするのは、“7騎目のサーヴァントを落としたサーヴァント”です。その時点でゲージが勝っているか負けているかは関係ありません。撃破サーヴァント数は画面中央上部(両チームの撃破ゲージの真ん中)に表示されています。聖杯の影響力は大きいため、現在の撃破数が6/7になっていた場合は、撃破されないように注意して行動しましょう。

 この聖杯の存在が、いいスパイスになっていると感じました。7騎目をどちらが取るかという点もそうですが、聖杯持ちサーヴァントを撃破すると、撃破したサーヴァントへ聖杯が移譲されるため、聖杯の奪い合いが発生します。聖杯を持ったサーヴァントが相手を撃破しないと聖杯の恩恵を受けられないのもポイントで、撃破しようと前に出ると相手から狙われやすくなるというジレンマ。これに加え、勝っているときに聖杯を所持していれば聖杯持ちのサーヴァントを守る、負けている場合は聖杯持ちサーヴァントにガツガツ相手を撃破してもらう、というようにチームプレイのキモにもなっているのが特徴です。

聖杯が顕現すると画面いっぱいに文字が表示され、すべてのマスターに情報として伝わります。聖杯所持中のサーヴァントは体が光に包まれ、遠目でもひと目でわかるように。ちなみに、聖杯を獲得したサーヴァントはHPが最大まで回復します。

初心者が覚えておきたいことのまとめ

  1. マップを見て、味方といっしょに行動する
  2. 自分へのターゲットラインを確認する
  3. 聖杯の顕現と所有権を意識する

 もちろん、覚えることはまだまだあります。前衛と後衛や、チームを見たうえでの役割の意識、スキルの使いどころなど。私自身もわかってはいても、実戦で行うとなるとできないこともたくさんありますから。ですが、最初は少しずつ……それこそ1ゲームで1つずつ意識してプレイするだけでもいいと、個人的には思っています。

 「今回はこれを意識するぞ!」とか「これは意識しなくてもできるようになってきたから、別のことに挑戦してみよう」とか。そういった積み重ねが身について、プレイスキルの向上を実感できることは、ゲームの根源的な魅力のひとつですからね。

グレイルウォーでオススメのサーヴァントや概念礼装は?

 個人的には推しサーヴァントで出撃するのが好きなのですが、必ずしも推しが召喚できるとは限らないのが悲しいところ。というわけで、グレイルウォーで使いやすい&人気のあるサーヴァントを何騎か紹介します。なお、これは初心者の個人的な感想なので、前線でバリバリ戦っている熟練マスターの方々とは少し意見が異なるかもしれません。その点のみご注意ください。

星2ライダー“ゲオルギウス”

 みんな大好きゲオル先生。『FGOアーケード』では、コストの低さによる編成のしやすさ以上に、相手の視線を釘付けにできるターゲット集中スキル“守護騎士 A+”が強く、多く使われている印象があります。

 ターゲット集中スキルは相手の宝具発動を阻害したり、前線でオトリ役として機能する際に有効ですが、初心者には難しいかもしれません。彼のもうひとつの強みが宝具“力屠る祝福の剣(アスカロン)”。グレイルウォーでは“竜属性”付与の効果により、ほとんどの相手を強引に倒すことができる強力な宝具として知られています。間合いは狭いですが、発生が速いので当てやすいのもポイント。

星3キャスター“クー・フーリン”

 遠距離でも近距離でも立ち回れる万能感が心強い術アニキ。もちろんキャスタークラスでは遠距離戦のほうが強いため、基本的には距離を取って戦ったほうが扱いやすかったです。

 “矢避けの加護 A”と“仕切り直し C”の2つの生存能力を高めるスキルを持っているので、立ち回りがわからない初心者でも場持ちしやすいのは長所と言えるでしょう。NP効率がよく、生きていれば宝具を積極的に狙えるのも長所。宝具は手軽に“活躍している感”を味わえるので、気持ちいいですよね!

星5アーチャー“アルジュナ”

 使っていて安定するというか「めちゃくちゃ強いな!」と思ったのがアルジュナ。とにかく遠距離から攻撃できるため、相手に近づかずに攻撃できるのは、初心者にとっては大きな利点だと思います。私は攻撃しようとすると周りが見えなくなりがちで、いつの間にか孤立していたということが少なくありませんでしたから、相手から距離をとっても攻撃できるアルジュナは非常に使いやすかったです。

 同じ理由で、アーチャークラスのアタランテやエミヤも使いやすい部類でしょう。また、アーチャークラスは近づかれると厳しいため、周囲の警戒をするようになり、必然的にマップの確認をするクセが付くのもいいところ。悩ましいのは、星4以上のサーヴァントばかりなので、召喚での入手難易度が高いというところでしょうか。

星5ルーラー“ジャンヌ・ダルク”

 ジャンヌ・ダルクは、じつは自分ではプレイできていないのですが、相手にしていてもっともやっかいだと感じたサーヴァントです。まずクラスがルーラーなので、ほとんどの攻撃のダメージが軽減され、とにかく撃破しにくい!

 さらにスキル“神明裁決 A”でスタンを付与できるのが強く、相手の宝具発動を潰したり、強敵をスタンさせて一気に撃破したりと、使いどころが多そうな印象を受けました。こちらも星5サーヴァントなので召喚するのは難しいですが、手に入ればぜひ使ってみたい1騎です。

グレイルウォーでのバーサーカーは?

 グランドオーダーで活躍するバーサーカーは、グレイルウォーではあまり見かけません。とにかく“倒されないこと”が重要になるグレイルウォーでは、シールダー以外のクラスに対して与えるダメージも受けるダメージも増えるバーサーカーは、駆け引きに長けた上級者向けであることが理由のようです。

 ということで、初心者はバーサーカーでグレイルウォーに臨むのはオススメしません。私のように、秒で光の粒子へ変わる姿を見たくなければ……ね!

オススメの概念礼装

 概念礼装は、初心者がとくに困る要素のひとつだと思います。私は始め、「『FGO』と同じ感覚でつけていいでしょ」という感覚で選んでいましたが、じつは『FGO』と『FGOアーケード』で選ばれる基準が大きく違うのが、この概念礼装です。

 『FGO』では敵を素早く倒すことが前提となっているため、宝具を早く撃てるNPチャージ系や、攻撃力が上がる礼装を付けている方も多いでしょう。しかし生存性に重きを置かれる『FGOアーケード』では、ダメージ軽減効果を持つ“陽だまりの中で”や、一定時間ごとにHPを回復する“月女神の沐浴”などを多く見かけました。

 特に初心者のうちは、こういった撃破されにくくなる防御系礼装を意識して付けてみるといいかもしれません。

最初のうちは編成コストがキツイと思うので、概念礼装は無理に全員に装備させなくてもいいかもしれません。主力のサーヴァントを中心に装備させましょう。

まずはマスター協力型イベントに参加してみよう

 ここまで読んで、グレイルウォーに興味を持っていただけたなら、非常に喜ばしく思います。それでももし、「興味があるけど、やっぱり怖い……」と思っている方がいらっしゃれば、イベントを狙ってみてください!

 例えば、2019年8月現在に開催されている期間限定イベント“ジャンヌ・オルタ(バーサーカー)獲得イベント 夏だ! 水着だ! カルデア・バトル・サマーリーグ”は、ほかのマスターと協力してNPCと戦う、マスター3人 vs NPCのグレイルウォーをプレイすることができます。

 以前にも複数のマスターが協力するイベントが開催されているため、今後も定期的に協力イベントが開催されるでしょう。こういったタイミングで疑似的にグレイルウォーを体験し、いずれは本番へ……といった段階を踏むのもひとつの手。今回の夏イベントは9月19日まで開催されているので、ぜひこの機会に遊んでみてはいかがでしょうか?