実際にプレイすると伝わる健気なまでの原作リスペクト

 2019年6月1日~2日、京都市勧業館みやこめっせにて開催された、インディーゲームの祭典BitSummit 7 Spirits。フランスのパブリッシャーDotemuのブースには、開発中の2D格闘アクションゲーム『ベアナックル4(Streets of Rage 4)』のデモバージョンが出展されていた。

 デモバージョンで操作できたのは、セガ往年の家庭用ゲーム機“メガドライブ”用ソフトとしてリリースされたシリーズ作3タイトルすべてにプレイヤーキャラクターとして登場した、“アクセル”と“ブレイズ”のふたり。当時から相応の歳月が経過……という舞台設定により、いずれも貫禄のある外見に変貌を遂げていた。

 いまから四半世紀前、某メガドライブ情報雑誌で同シリーズ作(『II』と『III』)の紹介記事をガッツリ担当した記者の主観としては、ゲームプレイの感覚は『ベアナックル』シリーズ……厳密にいえば、キャラクターの移動速度が総じて遅く、打撃の“重み”の演出に特化した2作目『ベアナックルII 死闘への鎮魂歌』(1993年)のゲームテンポを踏襲しつつ、コンボ攻撃の爽快感をやりすぎない程度に発展させたものだった。原作を楽しんだ経験があるプレイヤーであれば、手癖になっているコマンド入力の延長線上で、空中の敵に追撃が入ったり、投げて敵に当たり跳ね返った武器をダイレクトキャッチできるのが新鮮だった。

デモバージョンではふたり同時プレイも楽しめた。キャラクターサイズが大きく、すぐに味方キャラを巻き込んで攻撃してしまうのも『ベアナックル(II)』の醍醐味だ。

 コミック調にリファインされたアートスタイルは、人によっては好みがわかれるかもしれない。しかし、シリーズ過去作と同名の雑魚キャラたちは似たようなタイミングで同系統の技をくり出し、“明らかに見えている地形トラップ”を一切気にせずプレイヤーキャラに近づき、勝手にダメージを受けている……といった具合に、中身自体は“あのときのまま”だ。本作が “名ばかりのシリーズ最新作”でないことは、今後発表される続報によって、より確かなものになっていくことは間違いないだろう。

記者はイベント開催期間の前日に、シングルプレイモードでデモバージョンで遊べるステージをクリアー(一応ノーコンティニュー)。やや長めのステージを黙々と進んでいく感覚は、まさに『ベアナックル』シリーズの真骨頂。