ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。今回は、トイロジックを訪問した。

“ファミキャリ!会社探訪”第69回はトイロジック

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。今回はトイロジックを訪問した。
 トイロジックは、ナムコ(現バンダイナムコスタジオ)やキャビアでプログラマーとして活躍してきた岳氏が、2006年に起業。13年目を迎え、現在では130名以上の実力派スタッフを抱えるデベロッパーだ。『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』のニンテンドー3DS用版など、多くのビッグタイトルの開発に参加。『Happy Wars』という、オンライン専用大人数対戦アクションゲームなども手掛けている。同様にスマートフォン市場にも参入している同社の現状と将来像について、岳氏に話を聞いた。

岳 洋一(たけ よういち)

トイロジック 代表取締役 社長

“自分の企画で自分のゲームを立ち上げたい”という思い

――最初に岳さんの経歴を教えてください。ゲーム業界を志したきっかけや、現在に至るまでの経緯について、簡単に教えてください。

トイロジック
代表取締役 社長
岳 洋一氏

中学生のころですが、友だちがNECのパピコンこと、“PC-6001シリーズ”を持っていて、その友だちの部屋に入り浸っていました。そうして、“ベーマガ”(※電波新聞社より発行されていたマイコンBASICマガジンのこと)でプログラムを作るという、必ず通るベタな道でした。その後、高校の入学祝いで、“X1”を親に買ってもらい、それからちゃんとプログラムの勉強を始めました。当時やっていたのは、某歴史シミュレーションゲームの内部データの書き換え(笑)。そうして16進数に強くなりました。それから新卒でナムコに入社したのですが、そのときのテストに16進数の問題がたくさん出て、「何でこんなに簡単なのだろう?」と思った記憶があります。もともとプログラムをやろうと思ったのも、自分の企画でゲームを作りたいと思っていて、その手段としてプログラムを勉強したわけです。いざ始めてみると、プログラム自体がとてもおもしろくて、ナムコに入社してからはずっと仕事でプログラムを組んでいることが楽しかったです。休日でも、暇さえあればプログラムを組んでいたほどで、そのくらいゲーム作りが楽しくて仕方なかったですね。

――生粋のプログラマ気性ですね。

そのナムコ時代、プログラマとして仕事をやらせてもらったのですが、やはり当時から自分の企画をゲームにしたいと考えていました。実際に同僚を巻き込んでいっしょにゲームのプロトタイプを作っては、社内で発表したりしましたが、商品向けに開発がスタートするまでには至りませんでした。つねに“自分の企画で自分のゲームを立ち上げたい”という思いを持っていたのですが、そうしたときにナムコで同僚だった知り合いから、新しく開発チームを立ち上げたと声を掛けてもらい、開発者を募集しているということで入社することになったのがキャビアです。
 キャビアではプログラムもディレクターもできて、スタッフも優秀で変わった人が多くて、自分にとっては楽しい環境でした。自分でディレクターとして3本ほど作らせてもらったのですが、当時は規模的にも大きい会社ではなかったので、開発体制としてはいろいろと限界を感じていました。

――トイロジック設立当時、将来的にどんな会社にしたいとお考えでしたか? また、会社はどのように成長してきたと感じていますか?

当時のナムコは本当にいい会社だったのですが、先ほどお話したように、中学生の頃から自分で考えた企画をプログラムして、世の中に発表することが夢だったのですが、自分で新しいものを立ち上げるにはなかなか難しいと感じていました。一方で、キャビアではいろいろとチャレンジできる環境はあったけれど、自分にとっての理想的な開発体制でゲームが作れない。そこで、オリジナルゲーム開発に意欲的で、最適な開発環境構築に力を入れていて、働いているスタッフがその後の人生をしっかりと設計できるような会社……そんなことを実現できる会社を目指したいと思ってトイロジックを設立しました。

――パブリッシングもやる会社というイメージがあったのですか?

正確に言うと、自社でパブリッシングをやることにはこだわっていません。自社でゲームの企画を立ち上げ、開発はしますが、販売は他社でも自分たちでも、どちらでもいいと思っていました。