制作力・開発力を強みに業界ナンバーワンのプロフェッショナル集団を目指す、フレイムハーツを訪問!【ファミキャリ!会社探訪(63)】_08

“ファミキャリ!会社探訪”第63回はフレイムハーツ

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。第63回となる今回はフレイムハーツ!
 2016年1月、デジタルハーツホールディングスのクリエイティブ事業を統合し、誕生したフレイムハーツ。ゲームの根幹部分の開発はもちろん、2D・3Dのグラフィックやモーション、ムービー制作など、ゲーム開発、CG映像制作のプロフェッショナル集団として業界ナンバーワンになることを本気で目指している同社。最近では、モバイルゲーム『IDOL FANTASY』(開発・配信元:スクウェア・エニックス)のメイン開発を担当している。今回は、2016年8月より代表取締役社長 CEOに就任した林昌伸氏に話を聞いた。

制作・開発に強みを持った業界ナンバーワンのプロフェッショナル集団を目指して

制作力・開発力を強みに業界ナンバーワンのプロフェッショナル集団を目指す、フレイムハーツを訪問!【ファミキャリ!会社探訪(63)】_06
フレイムハーツ
代表取締役社長 CEO
林 昌伸氏

――最初に林さんの経歴から教えてください。ゲーム業界を志したきっかけや、現在に至るまでの経緯について、また、現在の業務内容についても簡単にお答えください。
林昌伸氏(以下、) 大手コンシューマメーカー数社を経て、DeNAに6年在籍して現在に至っています。いわゆるファミコン世代ですので、ファミコンやゲームが人生に大きな影響を与えています。「ゲームでは、こんなに楽しいことができるのか」と。それで縁があって、ゲーム会社に入社し、まずはプロモーションを担当しました。マーケティングの4P(Product=製品、Price=価格、Promotion=プロモーション、Place=流通)をゲーム業界でやってきて、結果的には大手コンシューマメーカーで、ヨーロッパの代表をやらせていただきました。
 そうしてゲームメーカーで過ごしてきたのですが、その後モバイル業界が大きな伸びを見せるようになり、また、コンシューマメーカーもあまり投資をしなくなってきました。モバイルのほうが事業に投資していたので、僕自身もチャレンジということで、インターネット・モバイル業界に入りました。それがDeNAなのですが、そこで日本、中国、欧米市場を見させていただきました。僕のキャリアで言うと、コンシューマからモバイルのゲームビジネス、マーケティングの4Pをすべてやってきたところが強みかなと思っています。

――ちょうど林さんが入社した2016年、商号変更で、新生フレイムハーツがスタートしたことになりますが、簡単に会社の特徴や強み、ビジョンなどについて教えてください。
 まず経緯からご説明しますが、会社としては設立から17年目ですので、中規模の会社ですが、長く続いているほうだと思います。2016年に4社が合併してフレイムハーツに商号を変え、約2年半経ちました。グラフィックが強い会社とゲーム開発が強い会社が合併したので、会社の強みとしては、グラフィックとゲーム開発の両方ができることです。ふつうのゲームメーカーだと、プランナー、エンジニア、プロデューサー中心で、アート部分は外注することが多いと思います。しかし、我々はゲーム開発のスタジオ機能とグラフィック機能の両方を持っています。大手パブリッシャーさんでは持っているところもありますが、スタッフが150名規模の会社でも、社内で企画提案から始まり、制作やグラフィック関連も1社ででき、また、スタッフの約9割にあたる135名がものづくりに従事し、一気通貫した制作体制があるのが強みです。

――なるほど。
 ビジョンは、制作・開発に強みを持った業界ナンバーワンのプロフェッショナル集団になることです。いいものづくりができないと、いくら売る人がいてもサービスを届けることができません。“価値の源泉”を作っているという誇りを持ってほしいと同時に、業界ナンバーワンになるためにはヒット作を作っていかないとダメだと思っています。ベテランから若手までいますが、プロフェッショナルになってほしい。ものづくりに強みを持った会社にしたいと思っていて、そうしたビジョンを私が来てから掲げています。

――ゲームのみならず2Dや3Dの制作、MR、GPSと幅広い分野で実績を上げています。今後どのような会社にしていきたいか、将来的なビジョンなどはお持ちですか?
 さきほどのビジョンと同じで、短期間のビジョンではなく、ものづくりにいちばん高い価値があると思っているので、ものづくりにおいて業界ナンバーワンになりたいと考えています。付加価値のあるプロダクトを作って、そのうえで“B to B to C”。本質的には“to C”の部分、ユーザーが欲しいものだけではなく、欲しくなるようなもの、期待を超えたものを出していくことが重要です。“期待を超えていく”というのは会社のビジョンにも通じるものですが、クライアントであるパートナーの言うことを聞くだけでは意味がありません。ですから、我々はクライアントと呼ばずにパートナーと呼んでいるのですが、そのパートナーといっしょに、“to C”に向けていいものを作らなければいけない。受託や下請け……もちろんそれらが悪いわけではないですが、言われたことだけをやるのではなく、“to C”に向けて、パートナーといっしょになって戦っていけるビジョンを掲げています。まずは、ものづくりをしっかりして、そこに強みを持った業界ナンバーワンのプロフェッショナル集団を目指しています。まだまだ課題は多いけれど、我々自身もものづくりに対して、パッションを持っていないとダメですね。