ポケモンカードゲーム“第1回ゼクロムHR争奪戦”優勝はライバロリ氏! 優勝者インタビューとリポートをお届け

2018年7月5日、世界でたった100枚しか存在しない超貴重なポケモンカード、ハイパーレアの“ゼクロムGX”をかけたポケモンカードゲームの招待ゲスト大会が開催された。ファミ通編集部からはポケモン担当ライターの竹内白州が参戦。大会のリポートと優勝者のインタビューをお届けする。

 2018年7月5日、東京・池袋ニコニコ本社にて、世界でたった100枚しか存在しない超貴重なポケモンカード、ハイパーレアの“ゼクロムGX”の1枚目を懸けたトーナメント大会が開催され、その模様がニコニコ生放送“世界で100枚限定!!「ゼクロムHR争奪戦」ポケモンカードゲーム「迅雷スパーク」特別番組”にて放送された。

 トーナメントにはポケモンバトル実況者・ライバロリ氏、将棋界から山口恵梨子女流二段、ポケモンジャパンチャンピオンシップス2018にてカードゲーム部門のマスターリーグでチャンピオンに輝いた米田卓弥氏、『マジック:ザ・ギャザリング』プロプレイヤーの八十岡翔太氏ら4名が招待選手として出場。
 さらに、メディア枠として週刊ファミ通編集部、コロコロコミック編集部、Vジャンプ編集部、カードゲーマー編集部から1名ずつが招待され、計8名によるトーナメント戦が行われた。

 週刊ファミ通編集部からは、ポケモン担当ライターの竹内白州(筆者)が参戦。ファミ通の看板を背負った絶対に負けられない戦いに挑んできたので、その様子をお届けしたい。

 本トーナメントの対戦は2018年7月6日に発売の強化拡張パック“迅雷スパーク”を用いたシールド戦で行われる。シールド戦とは、未開封の拡張パックをその場で開封し、当てたカードのみを使ってデッキを組む対戦方法で、通常のルールと比べて運の要素が強い。つまり、まだポケモンカードに関しては初心者な筆者を始めとするメディア陣も、日本チャンピオンやプロプレイヤーなどといった強豪に勝つチャンスがあるということだ。

 実際、昨年同様のルールで行われた“ロイヤルマスク争奪戦”では、ポケモンカードをプレイするのはその日が初めてだったという将棋棋士の糸谷哲郎八段が優勝している。今回出場する山口女流二段はそんな糸谷八段から、棋士による2連覇という“ねがいのバトン”を受け取った形だ。

棋士 山口恵梨子女流二段

 また、糸谷八段はポケモンカードこそ初めてだったものの、『マジック:ザ・ギャザリング』では日本選手権でベスト16に入るほどの実力者だった。そんな『マジック:ザ・ギャザリング』代表として、プロプレイヤーの八十岡翔太氏が出場。八十岡さんは、これまで世界中で36名しかいない、プロツアー殿堂入りを果たした選手のひとり。“カードゲーム”の実力で言えば、出場者の中で……というか全人類の中で群を抜いている。

『マジック:ザ・ギャザリング』プロプレイヤー 八十岡翔太氏

 そして忘れてはならないのが、先月行われたばかりのポケモンジャパンチャンピオンシップスで新たに誕生した米田卓弥チャンピオンだ。いま日本でいちばん強いポケモンカードプレイヤー、もちろん優勝候補である。

ポケモンジャパンチャンピオンシップス2018 カードゲーム部門 マスターリーグチャンピオン 米田卓弥氏

 ポケモンバトル実況者のライバロリ氏は、ふだんはゲーム『ポケットモンスター』シリーズでの対戦動画を主に投稿しており、ポケモンカード歴は2か月半とまだ浅い。しかし、持ち前のバトルセンスと猛特訓によってあっという間に上級者と言っても過言ではないほどの実力と知識を身につけている。その知識量は、なんとポケモンジャパンチャンピオンシップスの配信で解説を行えるほど。

ポケモンバトル実況者 ライバロリ氏

 繰り返しになるがシールド戦は運の要素が強い。とくに開封するパックからポケモンGXをはじめとする強力なカードが引けるどうかは非常に重要。デッキ構築の時点で差をつけられれば、プレイイングの実力差を補える。ということで前置きが長くなってしまったが、当日の番組の進行に沿ってリポートしていこう。

主役はやはり“ゼラオラGX”か!? ドキドキのパック開封タイム

 番組には、出場者8名のほかにMCとして“ポケモンカード伝道師”のポニータ石井氏と、実況者のサントス氏、そして解説としてポケモンカードの開発会社クリーチャーズより小林氏が出演。対戦ごとに試合の注目点を、実況、解説していた。
 対戦の組み合わせは、くじ引きによって決定。その結果、初戦は招待選手どうし、メディアどうしの対決に綺麗に分かれてしまった。

ボックスから引いたボールに書かれている数字の番号によって対戦表を決定。

 組み合わせが決まったところで、お楽しみのパック開封タイム! ぜひとも当てたいカードとしては、やはり“迅雷スパーク”のパッケージを飾る“ゼラオラGX”が筆頭。ふつうのポケモンより圧倒的に強力なステータスを持つGXポケモンというだけでなく、特性の“じんらいゾーン”が超強力。雷エネルギーがついている自分のポケモンがエネルギーの消費なしで逃げられるようになるため、状況に合わせて自由にポケモンをベンチに出し入れできるようになる。

 また、“迅雷スパーク”には自分の雷ポケモンが使う技のダメージを増加せる“エレキパワー”や、お互いの雷ポケモンが使う技に必要なエネルギーが少なくなる“サンダーマウンテン プリズムスター”など、雷タイプがメインとなるカードが多い。“ゼラオラGX”を引けたら、これらも合わせて引きたいところだ。

 かなり強力な“ゼラオラGX”だが、対策となるカードも用意されている。たとえば、“マグカルゴGX”はHPが210と高く、“ゼラオラGX”の技プラズマフィストで倒しきることは難しい。またGXポケモンではないものの、“迅雷スパーク”に収録されている中で唯一の闘タイプポケモンということで“イワーク”も対策として挙げられる。“ゼラオラGX”の弱点を突いて、一撃で倒しきることも可能だ。

真剣な表情で黙々とパックを開封し、デッキを組み始める。筆者はなんと、“ゼラオラGX”を2枚も引き当てる豪運に恵まれた! 迷わず“ゼラオラGX”を中心とした雷タイプのデッキを組む。

まさに“迅雷”の如きスピード! 相手を寄せ付けない展開の速さ!

 ここからは、筆者が対戦した試合のリポートを、本人視点でお送りする。

【1回戦 VSコロコロ編集部 イガチュウ氏】

 メディア対決となった1回戦。相手は“ゲノセクトGX”を中心としたデッキで、いきなりバトル場に“ゲノセクトGX”が登場。しかし、“ゲノセクトGX”は技を使うために必要なエネルギーの量が多いため、動き出しに時間がかかりそうだ。その隙にこちらは“ハイパーボール”(手札を2枚トラッシュ(※)し、デッキからポケモンを1枚選んで手札に加える)で雷エネルギーをトラッシュして“ゼラオラGX”を手札に。さらにサポートカードで手札を補充し、もう一度“ハイパーボール”でエネルギーをトラッシュへ送りつつ2枚目の“ゼラオラGX”を確保。

※トラッシュとは、使用済のカードや、きぜつしたポケモンのカードを置く場所。ここにカードを置くことを、“トラッシュする”と言う。

 そして次のターン、相手の準備が整わないうちに、GXワザ“フルボルテージGX”によってトラッシュの雷エネルギーを2体の“ゼラオラGX”へ。こちらの準備は万全すぎるほどに整った。
 お相手は“ゲノセクトGX”で攻撃できるだけのエネルギーをつけられず、こちらは“エレキパワー”で強化したプラズマフィストで“ゲノセクトGX”を倒し、サイドを2枚獲得。そのままの勢いで、サイドを取り切って勝利となった。

シールド戦とは思えないほど、容赦のない盤面。

【準決勝 VS米田卓弥チャンピオン】

 準決勝の相手は、1回戦で山口女流二段に勝利した日本チャンピオンの米田氏。圧倒的強者に当たってしまったものの、実力差をひっくり返すデッキパワーがあることは1回戦で分かった。対する米田氏のデッキは、“マグカルゴGX”を中心にした炎タイプと水タイプのデッキだ。

 この対戦も1回戦と同様、序盤に“ゼラオラGX”を場に出してエネルギーをつけられたため、終始有利に試合を展開できた。しかし不利な状況下でも、米田氏の目は鋭く勝利への道をにらんでいる。バトル場のポケモンを倒されながらもベンチで逆転の手を静かに育て上げていた。その表情や仕草を見ていると、強者のプレッシャーが本当に目に見えるようで、有利であるはずの筆者の方が精神的な圧迫感を強く感じながらプレイしていた。

 勝負が決したのは、こちらの“カスタムキャッチャー”(2枚同時に使うと、相手のベンチポケモンをバトル場に強制的に引き出せる)でチャンピオンがベンチで育てていた“ツンベアー”を倒せた場面だ。これによって勢いはグッとこちらに傾き、そのままサイドを取り切って勝利。圧倒的なデッキパワーに助けられ、日本チャンピオンに勝利するというジャイアントキリングを起こせた。

米田氏は“ツンベアー”のほかにもベンチに“マグマッグ”を用意していたが、“マグカルゴGX”がなかなか引けなかったようだ。

最終的なトーナメント表はこんな感じに。

イワークに睨まれて動けないゼラオラ

【決勝戦 VSライバロリ氏】

 決勝戦の相手はライバロリ氏。互いに“ゼラオラGX”中心のデッキどうしという、“迅雷スパーク”のイベントにふさわしい対決となった。対戦前、こちらのデッキには“ゼラオラGX”が2枚入っていることを知ったライバロリ氏は「サイドに2枚とも落としてやりますよ」と、こちらのデッキを念入りにシャッフル(※)。

※対戦前は不正のないようにお互いのデッキをシャッフルしあう。サイドに置かれたカードは基本的に相手のポケモンを倒すことで引くことができる。そのため、重要なカードがサイドに行ってしまうと、敵を倒して引かなければならないため、かなり不利になる。俗に“サイド落ち”と呼ばれる。


ポケモンカードでは対戦前に握手をするのがマナー。この文化、対戦相手への敬意が感じられてすごくいいですよね。

 いざ対戦を開始すると、念入りなシャッフルが裏目に出てしまったのか、筆者の手札にはいきなり“ゼラオラGX”がなんと2枚! とりあえず“マッギョ”をバトル場に出しつつ、“ゼラオラGX”を2枚ともベンチへ。対するライバロリ氏のバトル場には“イワーク”が。技を使うまでにはかなり時間がかかるポケモンだが、いざ使えるようになればこちらの“ゼラオラGX”が簡単に倒されてしまうほどの強力さだ。

 ライバロリ氏の先攻でスタートするも、“イワーク”以外のポケモンは出てこないままこちらのターンに。こちらは順調にエネルギーをトラッシュに送りながらも、“マッギョ”で“イワーク”を攻撃して様子見をする。
 しかし、この様子見が悠長すぎた。ライバロリ氏はその後サポートカードで手札を増やし、“ゼラオラGX”を引くことに成功。すばやく“ゼラオラGX”をバトル場に出し、ゼラオラのGXワザで“ゼラオラGX”と“イワーク”にエネルギーを補充した。

 これでベンチにいる“イワーク”の攻撃体制が整ってしまったので、こちらがうっかり“ゼラオラGX”をバトル場に出してしまうと、たとえ相手のポケモンを1匹倒せたとしても、その次のターンに“イワーク”にやられてしまう。GXポケモンは強力な分、倒されるとサイドを2枚取られるというリスクがある。せっかく“ゼラオラGX”が2枚出ているのに、けん制されてしまって自由に動けない状況に……。

決勝戦にも関わらず、お互い笑顔でしゃべりながらプレイしていた。超楽しかった。

 結局“ゼラオラGX”をバトル場に出せないままターンをしのぐ形になり、ライバロリ氏は順調にサイドを獲得して、残り2枚に。もうこちらの“ゼラオラGX”を倒されると負けとなってしまう。
 この状況を覆すには、ベンチにいる“イワーク”をバトル場に引き出して倒すことが不可欠。筆者のデッキでの打開策は、“カスタムキャッチャー”2枚を使ってイワークを引き出し、そのターンにゼラオラGXでイワークを倒す。実際に、うまくこの作戦が決行でき、これでようやくこちらもサイドを1枚獲得できた。
 しかし逆転の勢いもそこまで。ジリジリとこちらのポケモンが倒されて追い詰められていき、結局“ゼラオラGX”以外のポケモンを4匹倒されてサイドを取り切られ、負けてしまった。

片方の“ゼラオラGX”には結局最後までエネルギーをつけてあげられなかった。悔しい!

 というわけでトーナメントを勝ち抜き、1枚目のハイパーレア“ゼクロムGX”を手に入れたのは、ライバロリ氏! 表彰式で獲得したカードの使い道を尋ねられると、「思い出として部屋に飾ります」と応えた。

 大会の詳細は、当日配信された番組で確認を! 大会の雰囲気をぜひご覧ください。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv313681601