【『オクトパストラべラー』主人公レビュー】冷静で温和、そして鈍感!? 多くの顔を見せてくれるサイラス先生は、戦闘では頼れる男！

2018.07.06 12:00

　2018年7月13日に発売されるスクウェア・エニックスの新作RPG『オクトパストラベラー』。ファミ通.comでは、発売までのカウントダウン企画として、本作に登場する8人の主人公のレビューを掲載中。

　第2回では、学者のサイラスを紹介。王立学院で働く彼は、その麗しい容姿から注目を集めているが、本人の興味は、つねに本や謎へと向いている。そんなある日、彼は図書館から1冊の本が消えたことに気づく。その本の名は―。

【『オクトパストラべラー』主人公レビュー】冷静で温和、そして鈍感!? 多くの顔を見せてくれるサイラス先生は、戦闘では頼れる男！_04 — サイラス
声：梅原裕一郎

冷静かつ無邪気で鈍感なサイラス先生が尊い！

Text by 竹内白州（ライター）

　初めて彼のキャラクターイラストを見たときに私が抱いた印象は、“クール”や“冷静”といったものでした。ですが彼は序盤から、想像していた以上に多くの顔を見せてくれます。

　まずは学院で教鞭をとるシーン。質問に答えるように指名した生徒が答えに詰まっても、落ち着いて教科書を読み返すようにやさしく諭す、“温和”な側面が見られます。万人が思う理想の先生像を体現している立派な大人！　そんな彼ですが、ひとたび学院を離れて、図書館で大好きな本を前にすると、まるで子どものように心を躍らせる“無邪気”な一面も見せてくれます。

　しかし、その図書館で事件が起こると、今度は“謎解き”のスイッチがオンに。司書に「それは守衛さんのお仕事では……」なんて言われながらも、「昔からどうしても謎があると解き明かさずにはいられない」と、ここでは第一印象の通り“冷静”に調査・推理を始めます。

【『オクトパストラべラー』主人公レビュー】冷静で温和、そして鈍感!? 多くの顔を見せてくれるサイラス先生は、戦闘では頼れる男！_01

　ほかにも、学長からあからさまな嫌がらせをされたり、挙句の果てに根も葉もない噂のせいで学院を追い出されることになっても、「ちょうど旅に出たいと思っていたところです」と、“マイペース”でまったく気に留めていない様子。さらに、女子生徒からのあからさまな好意も“勉強への熱意”と勘違い。生徒からも「じつは鈍い方……だったんですね」とため息をつかれる“鈍感”な面も持ち合わせています。……ちょっと属性が多すぎやしませんか？　皆さんいかがでしょうか、こんな30歳男性。私はとてもかわいいと思います。

　さて、そんな彼も戦闘では“頼れる男”です。学者らしく、さまざまな属性の魔法を使いこなして敵全体に大ダメージを叩き込んでくれます。ただ、攻撃方法こそ魔法であるものの、学者が習得できるアビリティはほぼすべて純粋な攻撃で、味方のサポートなどは苦手。ここにきてまさかの“脳筋”!?　彼の力を最大限活かすには、味方のサポートが必要になってくるかもしれません。とはいえ、相手の弱点に合わせて異なる属性の魔法を使い分けられるのはかなり優秀です。また、固有アクションの“予習”によって初めて戦う敵の弱点がわかるのも、このゲームにおいてかなり重要だと感じました。

　序盤のうちからこんなにも多様な側面を見せてくれたサイラス。今後はどんな面を見せてくれるのか、ワクワクしてきます。皆さんも、彼の持つ多種多様なキャラクター性を、ぜひ隅々まで探しつくして堪能してください。

サイラスのフィールドコマンド“探る”

　町の住人たちが持つ情報を得られるコマンド。物語を進めるうえで必要な情報はもちろん、表では語られることのない、町人の意外な一面が見えてくることも。また、町に隠されたアイテムの情報を入手できることもあるので、できるだけ多くの町人を探っておきたい。だが、成功率が必ずしも100％ではない点には注意。失敗が続くと、町との関係性が悪化する。