ものづくりの根底に流れるコンテンツへの愛! 『ガルパ』がヒット中のCraft Eggを訪問【ファミキャリ!会社訪問(62)】_10

“ファミキャリ!会社探訪”第62回はCraft Egg!

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナー。第62回となる今回はCraft Egg!
 2014年に設立され、現在はスマートフォン向けのリズム&アドベンチャーゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(以下、『ガルパ』)が大ヒット中のCraft Egg。“ユーザーファースト”、“チームワーク”、“チャレンジ”、“プロ意識”の4つの価値観を大切にし、そのものづくりの根底には“みんなでつくる”という精神が流れている。今回は『ガルパ』の開発において、シナリオ以外にも多岐に渡り開発に携わっている沢村英祐氏と、プランナーの王ヨクマン氏に話を聞いた。

社内交流にひと役買っている“スクランブルエッグ”

ものづくりの根底に流れるコンテンツへの愛! 『ガルパ』がヒット中のCraft Eggを訪問【ファミキャリ!会社訪問(62)】_06
ものづくりの根底に流れるコンテンツへの愛! 『ガルパ』がヒット中のCraft Eggを訪問【ファミキャリ!会社訪問(62)】_05
Craft Egg
沢村 英祐氏
Craft Egg
王 ヨクマン氏

――最初におふたりの経歴から教えてください。
沢村英祐氏(以下、沢村) まず、サイバーエージェントに新卒で入社し、最初は広告代理店の営業部門に配属されました。3年ぐらい経過したころ、もともと「ものづくりをしたい」という願望があったので、自身でキャリアチェンジを希望して、ゲーム部門へ異動しました。以降、サイバーエージェントグループ内のゲーム会社3社ほどを経て、約1年前からCraft Eggの所属となりました。
王ヨクマン氏(以下、) 私は香港出身なのですが、日本のコンテンツ業界に入りたいと思っていました。就職活動では、アニメ、マンガ、ゲームという3つの分野で会社を探した結果、サイバーエージェントに入社することになりました。私もCraft Eggには、約1年前に異動してきました。

――現在は、どのような業務を担当されているのですか?
沢村 いろいろと兼務している状態です。コンテンツプロデュース室という、おもにゲーム外のプロモーションやコンテンツをつくる部署と、ゲーム内のシナリオをつくるセクションを兼務しています。『ガルパ』のキャラクターやバンドに関わるゲーム内外のコンテンツ制作に広く携わっています。
 私はプランナーとして、おもに新規開発を担当しています。『ガルパ』のゲーム内機能改善や新イベントなどを中心に企画・開発しています。

――2014年設立とまだ若い会社ですが、所属しているスタッフにはどのような特徴がありますか?
沢村 みんな、コミュニケーションを取ることが好きです。かつ自分たちのコンテンツを愛していて、自分たちでコンテンツをつくっていこうという思いを全員が持っているというのは、Craft Eggならではの文化かなと思います。
 そうですね。熱意を持っていて、自分たちのコンテンツが大好きなスタッフが多いです。また、よりお客さまの声を聞いている印象を持っています。

――“スクランブルエッグ”という施策があると伺ったのですが、それはどういったものなのですか?
沢村 Craft Eggの“みんなでつくる”という考えかたを体現し、円滑に進めるためのひとつの施策として実施しているものです。プロジェクト“スクランブルエッグ”として、数名が集まって企画するのですが、“みんなで集まってランチをする”とか、“参加者をシャッフルして飲み会を実施”とか、社内のスタッフがコミュニケーションを取りやすくするための、業務外の社内活性化施策のような感じです。
 飲み会や交流ランチなどもありますが、それ以外でも、チーム内のスタッフへのインタビューなどで、人物を紹介する施策も行っています。
沢村 “スクランブルエッグ”内にチームがあり、そのメンバーが社内のスタッフの人となりを知ってもらうために、交流のためのランチミーティングや飲み会を開催したり、社員全員が集まり、月に一度行われる“月初会”用に、写真や紹介用の動画を作ったりしています。

――ちなみに、それは以前からあった制度なのですか?
沢村 ちょうど自分たちが入社した1年ほど前からですね。『ガルパ』をリリースしたころは、社員が20~30人程度でしたが、ゲームの規模が大きくなるにつれ、社員数も増えていきました。社員が増えるにつれて、その人の特徴がわかりにくくなるので、そうならないような施策を取り入れるようになりました。

――どんな効果がありましたか?
沢村 実施後にアンケートを実施していますが、「話しやすくなった」といった意見をたくさんもらいました。反響は大きかったと思います。
 社員インタビューを読むことで、その人を知るきっかけができました。インタビュー中に「○○○が好きだ」とあれば、コミュニケーションが取りやすくなります。
沢村 自分はセクションをまたぐ仕事が多いので、さまざまな人とコミュニケーションを持つ機会がありますが、部署によっては、ほかのセクションのスタッフを知る機会が少ないので、いいきっかけになったのではないでしょうか。

――1年前といまでは、会社の規模も大きくなり、雰囲気も変わってきたのではないでしょうか。
沢村 入社したときより、いい雰囲気だと思います(笑)。新たにスタッフを採用する際も、人柄を重視していますし、会社の文化に合った人を採用しています。人数は増えていますが、活発にコミュニケーションが行われている会社だと思います。
 “みんなでつくる”という文化は、ほかの会社からすると珍しいと思います。ですから、最初は戸惑うメンバーもいたのですが、“スクランブルエッグ”などの交流活動によって、その文化も浸透してきました。おかげでフラットな関係になり、自分の意見も言いやすくなったと思います。