2018年6月12日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントがE3本番に先駆けてカンファレンス“PlayStation E3 2018 Showcase”を開催。同イベントを配信していた“Youtube Live at E3”番組内のトークコーナーにコジマプロダクションの小島秀夫監督が出演し、『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』について語った。

 トークコーナーにゲスト出演したのは、小島監督のほか、この日に公開されたばかりの『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』の最新映像で登場が明かされたキャラクターを演じるLINDSAY WAGNER(リンゼイ・ワグナー)。番組は司会者がふたりのゲストに質問する形式で進められたが、その中のやり取りを紹介する。

小島秀夫監督が“Youtube Live at E3”に出演。『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』のキャスティングについて語る【E3 2018】_01

小島監督に大きな影響を与えたリンゼイ・ワグナーとは?

小島秀夫監督が“Youtube Live at E3”に出演。『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』のキャスティングについて語る【E3 2018】_03

 最新映像に登場した女性キャラクターがゲーム中でどのような役割を果たすのかはまだ不明だが、これを演じたのは米国の女優・リンゼイ・ワグナー。1970年代のテレビドラマ『史上最強の美女バイオニック・ジェミー』(原題:『The Bionic Woman』)の主演女優として広く知られる存在だ。彼女のキャスティング理由について小島監督は、「彼女は特別な存在。僕の人生でいちばん憧れて、影響を受けたのがリンゼイさん。新しいスタジオを作って、新しいゲームを作るときに、まずはノーマン(ノーマン・リーダス)を主人公にゲームを作ろうとしていましたが、つぎに決めたのはヒロイン。いちばん影響を受けた人であるリンゼイさんにヒロインの役をやってもらおうと。それはもう企画のほぼ当初、ノーマン(のキャスティング)を決めた翌日くらいに心の中で決めていました」とその熱意を語った。そんな小島監督だが、リンゼイと最初に会う際には、非常にナーバスになり気持ち悪くなるくらい緊張してしまって逃げ出したかった、と気持ちを明かした。

 また、彼女のどんな点に影響を受けたのかという質問に対しては、「僕が13歳のときに『The Bionic Woman』を毎週テレビで見ていました。そこからぞっこんになって、『Two People』とか『The Paper Chase』とか、後追いですけど映画とかも全部観ました」と、リンゼイが出演したタイトルへの想いを明かしつつ、「『The Bionic Woman』のすごいところはですね、サイボーグなんですけども、暴力は絶対振るわないんです。自分の特殊能力を使って、人を傷つけないやりかた、彼女の本当の強さで人々を救うというドラマで、それがまさにリンゼイさんのキャラクターというか。お会いしてわかったのは、リンゼイさんはまさにそのままの方だなということなんですね、思想から何から」と、どんな点に惹かれるのかを説明した。

 さらに「彼女は僕の中の女神です」と語る小島監督だが、リンゼイと会う前には、彼女が人と人が銃で撃ちあうようなゲームを好まないという話を聞きつけ、『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』がそうしたゲームではないということを熱心に説いたという。

『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』について改めて語られた方向性

小島秀夫監督が“Youtube Live at E3”に出演。『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』のキャスティングについて語る【E3 2018】_02

 コーナーの最後には、司会者がいまだベールに包まれたゲーム概要について質問。すでに明かされている内容ではあるものの、改めてその方向性について言及。小島監督は、「この『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』は、ノーマン(が演じるサム)を操作するゲームです。敵みたいものは当然おり、力で戦っていくこともできますけど、そうじゃないやりかたもいっぱいあります。戦って敵を倒すことが目的ではまったくありません。世界をつないでいくのが目的なので。とはいえ、シューティングが好きな人もいると思うので、そういうこともできますけど、それはお勧めできませんし、そういうゲームではないということが、プレイをしているとわかってくる仕組みです」と語った。

 なお、同日公開されたPlayStation.Blogでも、今回紹介したリンゼイのほか、併せて情報が公開された女性キャラクターに、レア・セドゥをキャスティングした理由などが、小島監督からのメッセージとして掲載されている。そのほか、最新映像の見どころなどについても触れられているので、ぜひチェックしてほしい。

※上が紹介した配信映像。小島監督の登場は3時間43分ごろから。

[2018年6月14日18:00追記]
上記動画が更新され、現在では小島監督の登場場面は7時間59分ごろからとなっております。