ゲームオンがサービス中のPC用MMORPG『BLESS』は、重厚な物語が秘められた広大なファンタジー世界を舞台に、冒険やPvP、ペットテイミングといった多彩なコンテンツが楽しめる正統派タイトル。

 2017年4月25日のアップデートでは、新たなPvEコンテンツとして“次元の迷宮”が追加される。今回は特別に実装前のコンテンツを先行体験することができたので、その模様をお届けしていこう。

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 なお、パーティー向けということで、先行体験はファミ通.comを含むメディア3社の合同チームで行われた。周りはいつも取材でごいっしょする頼れる面々、きっと即席チームでも阿吽の呼吸でクリアーできるはずだ。

 「難易度は厳しめですよ!」と日本運営プロデューサーの箕川学氏、運営チーム/イベント・キャンペーン担当の中村直樹氏、ユーザーの前に初登場となるQA/デバッグ担当の徳倉龍太氏が念を押しながら見守る中、謎の自信を胸に迷宮への扉は開かれた。

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我々が体験した後は運営チームのみなさんにお手本を見せてもらった。奥から徳倉氏、中村氏、箕川氏。実力のほどは記事の後半でどうぞ。

パーティーを強化して聖遺物防衛へ出発

 挑戦の前に、まずは“次元の迷宮”の仕様をまとめておく。

入場最低レベル:45
プレイ回数制限:1週間に2回まで(毎週火曜にリセット)
参加人数:最大3名

 コンテンツは、ホワイトデザートの黒き門にある専用ゲートから参加できる。審判の先兵隊の駐屯地やミグダル商業区までワイバーンでアクセスして、徒歩で向かうのが手っ取り早いだろう。当マップはテイミングの人気スポットでもあるので、レベル45のプレイヤーなら迷わず向かえるはずだ。

 また、3名でパーティーを組んでから、メニュー→対人戦→ランキングから参加ボタンを押すことで、ルーメナを消費して直接ワープすることも可能。同ボタンはマッチング機能も含んでいるので、未知の仲間と挑むこともできる。

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 突入前には次元の迷宮と同時に実装される“パーティー効果”も体験できた。パーティー効果はその名の通り、パーティー編成時にメンバーへ適用できる支援効果で、複数の効果からリーダーが選んで付与できる。選択できる効果はパーティー人数や種族・クラス構成によって変化することも確認できた。今回のような難関コンテンツに挑む際にはありがたいだろう。

 また、戦闘以外にも、製作の熟練度獲得量増加や採集効率アップなど、生活に影響を及ぼす効果も用意されていた。パーティーの絆はますます重要なファクターとなりそうだ。

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効果は戦闘と生活にカテゴリが分かれており、それぞれ1種ずつ付与できる。

 準備が整ったところで、ついに次元の迷宮へ突入! 迷宮では、フィールド内に2本設置された“聖遺物”を制限時間まで守る防衛戦をくり広げる。

 防衛戦は1次防衛戦と2次防衛戦で構成されており、ラウンドごとに一定数の敵がフィールドの各所から聖遺物めがけて侵攻。聖遺物の耐久力を減らされて破壊される前に全滅させられればラウンドクリアーというルールだ。そして、この防衛戦を20ラウンドまで維持することが、次元の迷宮の完全制覇条件となる。

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フィールドには“補助聖遺物”と“封印の聖遺物”という2本の聖遺物がある。敵は必ず補助を先に狙い、補助が破壊されると封印へルートを変更。封印の聖遺物が破壊されるかパーティーが全滅するとプレイヤーの敗北となる。

 体験プレイでは、筆者はバーサーカーを担当することに。とにかくダメージを与えるDPSのロールなので、ある意味気楽ではあるのだが、不慣れなクラスかつ、操作形式がノンタゲで若干おぼつかない。言い訳する間もなく、パーティーリーダーが聖遺物の横にある保護装置を起動して防衛戦がスタートした。

タワーの力を借りて聖遺物を死守! するはずが……

 前半戦の舞台となるフィールド“次元の迷宮-塔”では、補助聖遺物の前方3方向に敵の発生ポイントを確認。とはいえ、序盤のラウンドでは敵は1方向ずつまとまって出現し、数もそれほど多くない。

 さらにはレベル的にも格下なので、余裕で各個撃破できた。また、発生ポイントの前には敵のターゲットを引きつける“プロボックタワー”が配置されており、多少は対応が遅れても十分リカバリが効く。とくに危ない場面もなくラウンドを突破できた。

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 ここで注目したいのが、ラウンド終了時に獲得されるポイント。ポイントを消費することで聖遺物近くの召喚書商人から召喚書が入手でき、任意の場所で使うことでプロボックタワーのような防衛用のタワーを設置できるのだ。

 タワーは9種類あり、シンプルに敵を攻撃するものから行動を妨害するものまで、バラエティー豊かな用途に対応している。また、ラウンドが進行すると同じタワーでもレベルが上昇し、さらに強力なものを召喚することも可能だ。ポイントは次元の迷宮に挑戦するたびにリセットされる使い切りなので、パーティのクラス構成や戦術にあわせたものを積極的に配置したい。

 体験会では安価な攻撃タワーの弩砲や、近距離を火炎放射で範囲攻撃するフレイムガンを採用。いずれもコストに見合ったダメージで敵の掃討を支援してくれていたが、敵のターゲットがタワーに集中してあっという間に破壊されてしまった。有効利用するためにはプレイヤーによる敵の足止めや引きつけも重要となりそうだ。

 また、取得ポイントの都合からプレイヤーひとりが序盤で配置できるタワーは多くても2本程度。配置場所やタイミングにも気を使ったほうがいいだろう。

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タワーは地面が青く光る場所へ設置可能。設置後の移動はできないが、攻撃方向があるタワーは方向転換を自動で行ってくれる。

 タワーの支援も幸いして、出現ポイント付近で前のめり気味に敵を撃退していた一行だったが、4ラウンド付近から事態が一変。複数方向から同時に敵が侵攻してきたことで対応が遅れ、徐々に防衛ラインが下がっていく。ここでパーティーを大いに脅かしたのが、大量の敵に紛れて出現した“報われぬ霊”だ。

 この敵はプレイヤーやタワーを無視して聖遺物へ突撃し、自爆で大ダメージを与えてくる。当然、優先して撃破すべき相手なのだが、ほかの敵と比べてかなりタフで、たとえDPSでもひとりでは対処に時間がかかってしまう。とはいえ、パーティーで集中攻撃しているとほかの敵への警戒がおろそかになり、聖遺物の守りが手薄になってしまう……。

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 そんなジレンマに悩まされている間にも聖遺物はみるみるダメージを受け、5ラウンドでついに補助聖遺物が壊されてしまった。挑戦前の自信はどこへやら、我々メディア合同チームは前半戦も半ばというところで迷宮の厳しさを大いに味わうこととなったのだった。

 残る封印の聖遺物を破壊されれば敗北となるため、急いで新たな防衛ラインを構築していく。幸い、次元の迷宮-塔は封印の聖遺物前方が大きな一本道となっているので、迷わず迎撃体制を整えられた。

 また、5ラウンドのラストにはボスの“次元の迷宮門番”が登場。撃破自体はそれほど難しい相手ではないものの、範囲攻撃を放つため、タワーや聖遺物を巻き込まないよう戦闘場所や向きを考えたほうがよさそうだ。また、HPが多く撃破に時間がかかるため、適度に範囲攻撃などでほかの敵を引きつけつつ戦う必要もあるだろう。迷宮ではこの先も5ラウンドごとにボスクラスの強力な敵が出現して聖遺物を脅かすとのことだ。

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倒したボスからは戦闘力と呪文力を一時的にアップさせる次元の迷宮ポーションが入手可能。効果時間は短いので、ここぞという局面で使いたい。

 ボス撃破後も必死で聖遺物を死守するパーティーだったが、ここでも報われぬ霊の突撃にどうしても対処しきれず、大量の敵を前にじわじわ聖遺物との距離を詰められていく。

 そして、とうとう6ラウンドで封印の聖遺物が破壊されてしまった。まだまだ序盤で敗北してしまった悔しさの反面、「つぎはもっとうまくやれるはず!」とチャレンジ精神を刺激されるコンテンツの魅力も存分に味わえる結果となった。

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 体験プレイを終え、パーティーが揃って口にした感想は「報われぬ霊が固すぎる!」だった。あまりのタフさと聖遺物へのダメージに不具合すら疑ったほどだが、運営チームによると、きちんと仕様内の強さであるとのこと。次元の迷宮を完全制覇するには、この霊をどう対処するかが最重要の戦略となることは間違いないだろう。

箕川氏率いる運営チームが迷宮制覇を実演!?

 説明を受けても未だに納得できないメディア合同チーム。それならばと、今度は運営チームパーティーがお手本プレイを披露することとなった。メディア合同チームとクラス構成や装備は同じだが、そこは流石の運営チーム。巧みなスキルさばきと立ち回りで難なく序盤ラウンドを突破していく。

 筆者はおもに箕川氏の操るレンジャーを見学させてもらったが、射程の長さを活かしてパーティーから一歩離れた位置でフィールドを見渡し、パーティーのレーダーとして活躍するプレイングは非常に感心させられた。

 このレーダーは報われぬ霊の捕捉にとりわけ貢献していたのだが、そのぶんお手本プレイでは「あ! 霊が左から来たよ! うわ! こっち来ちゃったよ!」と、箕川氏の叫びが絶えない賑やかなプレイとなっていた。何も知らずに声だけ聞けば大人が幽霊に怯えているようで思わず笑ってしまったが、実際チャットによる連携は攻略に不可欠となるはず。プレイヤー諸氏もぜひ参考にしてもらいたい。

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周囲に継続ダメージを与えるポイズンタワーに敵をおびき寄せるプレイングも確認。タワーのなかでは比較的リーズナブルなので、前半戦でポイントを使うなら有用な選択肢となりそうだ。

 メディア合同チームと同じく報われぬ霊には多少苦戦していたものの、運営チームは10ラウンドを突破。ここからはフィールドを“次元の迷宮-渓谷”に移した後半戦がスタートした。

 後半戦では聖遺物の破壊状況がリセットされるほか、出現する敵の種類が変化。猛スピードで大群が押し寄せるうえに、ボスの出現ラウンド以外にもHPの多い“次元を彷徨うバトルマシーン”が数体出現するため、さらに臨機応変な対処が求められる。報われぬ霊も前半戦同様に出現。敵の出現ポイントのひとつが補助聖遺物の真横にあるため、さらに素早い撃破が求められそうだ。

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後半戦になると敵のレベルもプレイヤーを越えてくる。撃破スピードや回復にも気を使って戦わなければならないだろう。

 レーザーで大ダメージを与えるサンダータワーや周囲の敵を足止めするアイスタワーを駆使して後半戦ラウンドもガンガンこなしていく運営チーム。しかし、15ラウンドで登場した巨大なボス“堕落したディメンションジャイアント”の範囲攻撃ラッシュに振り回されたことを皮切りにじわじわ劣勢となり、19ラウンドを迎えたころには封印の聖遺物を残すのみとなった。

 ポイントを惜しみなく使ってタワーも充実させたものの、高レベルの敵の猛攻に回復が追いつかず、あえなくパーティーが全滅。クリアーまであと少しのところで敗北となった。

 「本気を出せばクリアーできるんですけど、やはり最終ラウンドは実装までのお楽しみにしたいので! いや、本気を出せばクリアーできるんですよ?」とは運営チームの弁だが、実装の暁にはプレイヤーの皆さんでリベンジを果たしてほしいところである。

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新装備“ブレスレット”で最強をめざす

 最後にコンテンツの報酬についてチェックしておこう。次元の迷宮で得られる報酬は、すべて新たな装備種“ブレスレット”関連のものとなる。

 ブレスレットは専用のスロットに装備可能で、種類に応じたステータス増加や特殊効果が発生する。また、次元の迷宮の攻略を通して得られる挑戦ポイントを黒き門にいるNPCへ支払うことで、ブレスレットを強化してさらに性能を引き出すことも可能だ。

 今回は一例として、以下3種のブレスレットの性能が公開された。現状の仕様では取引所への出品も可能とのこと。

アイアンブレスレット:力、敏捷、体力、知能、知恵1増加
クィックブレスレット:敏捷8/移動速度1%増加
ドレインブレスレット:攻撃ダメージの0.5%回復
※性能はいずれも未強化時のもの

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 気になる獲得条件だが、最も手軽な方法は迷宮内部にいるNPCからクエストを受注し、5ラウンドのボスを撃破すること。

 ただし、こちらで手に入るアイアンブレスレットは性能も控えめだ。より強力なブレスレットを得るには、10ラウンドと20ラウンドに登場するボスのドロップを狙うか、週ごとに到達ラウンドとクリアータイムで集計されるランキングで10位以内に入ることでパーティー全員に配布される“次元の迷宮箱”を開ける必要がある。

 次元の迷宮箱の配布数はランキング上位になるほど増え、さらに強化に必要な挑戦ポイントも獲得できる。

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 プレイヤー同士の戦闘こそないものの、高難度コンテンツを前にランキング上位を狙う熾烈な争いは、擬似的な対人戦のような熱さも楽しめるはずだ。次元の迷宮を含めたアップデート情報は公式サイトでも順次公開予定なので、腕に覚えのあるプレイヤーは仲間と腕を磨きつつ、続報に期待しておこう。

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体験会では第1回キャラメイク選手権の最優秀賞に送られるキャラクターの再現フィギュアと、オープンサービス記念キャンペーンの目玉賞品となる100万円相当のオリジナル金貨もお披露目。金貨は化粧箱の外から純金の重みを体験させてもらった折に「文鎮あたりとすり替えれば重さ的にはバレなさそう」と冗談を言ったら、わりと本気のトーンで注意された。