PC用オンラインRPG『黒い砂漠』のサービスを展開するゲームオンは、新規ボス“ベル”を2017年11月29日に実装する。
11月23日には、ベルとの戦いをひと足先に体験できるイベントを東京・秋葉原のe-sports SQUARE AKIHABARAにて開催。抽選で選ばれた幸運なプレイヤーは、“巨大海洋ボス”と銘打たれた強敵とのバトルを心行くまで堪能した。
『黒い砂漠』公式動画 -巨大海洋ボス「ベル」-
今回のイベントは朝、昼、夕方の3回に分けて実施され、本稿では昼の部の模様をお伝えする。
当日のバトルは、イベント向けに特別に構築された環境下で行われた。このため、2017年11月23日にリリースされるバージョンとは内容が異なる場合があるので、あらかじめご了承願いたい。
最大の報酬は幻の逸品“ベルの心臓”!
先行体験会の開始に先立ち、今回新たにお目見えするボスの概要を麥谷氏が発表。バトルが展開されるエリアの特徴から、ベルの戦闘スタイルまで、“巨大海洋ボス”にまつわる情報が多数公開されたのだ。
【バトルの概要】
ベルは、レマ島の北方海域(オープンフィールド)に姿を現す水棲型のボス。戦闘を開始してから1時間以内に討伐できないと消滅してしまうため、短期での決着を目指す必要がある。
【ベルの攻撃】
前方への強烈なブレス攻撃のほか、巨体を海に打ち付けて津波も発生させてくる。加えて、ベルの周囲には結界が張られており、ここへプレイヤーが侵入すると大ダメージを受けてしまう。通常の武器やスキルによる攻撃は一切通用しないので、船に搭載された大砲で遠距離からダメージを与えていくしかない。
【討伐成功時の報酬】
ベルを討伐できると、以下の報酬が手に入る可能性がある。ただしこれらを獲得するためには、敵にダメージを与えるなどの一定以上の“貢献”が必要になってくるのだ。バトル中に何も行動しなかった場合は、戦利品を取得する機会が発生しないので覚えておこう。
イベント参加者とともにベルに挑戦!
麥谷氏の解説をひと通り聞き終えた後、記者を含む参加メンバーは数隻の船に分乗。意気揚々と港を出港し、ベルが待つ大洋の心臓へと船を進めた。
冒頭で少し触れたが、ベルとのバトルでは船の操作、大砲による射撃、船の修理といった役割分担が重要になってくる。今回、これらの中で筆者が任された役目は砲手。実戦で狙いを外さぬよう、移動中の時間を利用して大砲の操作を試してみることに。
大洋の心臓に到着すると、切り立った岩山が海中からつぎつぎと出現し、円形のエリアを形成。その中央部にベルが急浮上し、侵入者たちを威嚇してきた! 画面には表示されないが、円形エリアの周辺には結界が張られており、近づくと大ダメージを受けてしまう。これを避けるために、遠くからベルに砲撃を加えることになるのだ。
いよいよ戦いの火ぶたが切って落とされたのだが、ベルが海中に潜んでいるあいだは攻撃が届かない。ボスが海上へ浮上したタイミングを見計らって、大砲の引き金を引く必要がある。
幸運にも、筆者が放った最初の砲弾が命中したが、HPがほんのわずかに削れただけ。恐るべきタフさに驚く間もなく、ベルによる反撃が激しく船体を揺さぶった。大量の水を吐き出したり、あるいは巨体を海面に打ち付けて大波を起こしたりと、容赦なく攻め立ててきたのだ。
敵のブレス攻撃を受けたり、あるいは船そのものが破壊されて海に投げ出されたりしたことで、何度も死亡を経験した。そのたびに、特別に用意された蘇生アイテムで復活を遂げて戦線を維持し続けた結果、どうにかベルを打倒! 切り立った岩山は消え、ボスの表皮のような物体が海面に浮き上がってきた。
今回はスタッフ側の配慮により辛うじて勝利できたものの、ベルを確実に倒すには、もっと大勢のメンバーが必要になる。少なくとも、100名を超えるプレイヤーの参加が求められるだろう。
とは言うものの、必要な人数さえ集まってしまえば、何とかなりそうな気もした。役割を明確に分けてしまえば立ち回り自体はシンプルだし、ひとりのプレイヤーがミスをしても、それが戦況全体を左右するようなこともない。回復アイテムや補修材の用意など、しっかりと事前準備を行っていれば、シビアな状況に陥る前に勝利できると思われる。
ベルは2017年12月3日に初出現する!
先ほども述べた通り、当日は同じ内容のイベントが合計3回実施された。夕方に行われた3回目の開催に限り、キャンペーンの告知や今後のアップデートの発表が行われたのだ。その模様をあらためて振り返っていこう。
お知らせコーナーは以上で終了。続いて、プレイヤーへのスペシャルプレゼントの数々が発表されていった。いずれも受け取りまでの期限が設定されているので、下記のシリアルコードをいますぐ登録してアイテムをゲットだ。
すべての告知を済ませて、イベントはエンディングを迎えるのかと思いきや……つぎに追加される新クラスのミスティックがサプライズ発表された!
麥谷氏は「この日(2017年12月13日)に公開できるよう努力しているところです。年内には必ず入れますので、あくまでも“13日予定”ということでお願いします。続報をお待ちください」と述べていたぞ。
この日の体験イベントの模様は以上の通り。個人的な感想で恐縮だが、広大なオープンフィールドで展開されるベルとの大規模戦は、筆者が忘れかけていた何かを思い出させてくれた。短時間でエキサイトメントが得られる作りのMMORPGをメインに担当してきたせいか、大勢の仲間と長い時間を掛けてボスを倒すことに、いささか面倒くささを感じるようになっていたのだ。
たしかに、20~30分程度でクリアーできるインスタンスダンジョンをサクサク遊ぶのは楽しい。おそらく、最新の人気作(またはスマホゲーム)をメインでプレイしている方たちの多くもそう思っているだろう。だが、準備も含めた長期間を費やしたからこそ得られる喜びや、大人数だからこそ味わえる“カオス”な興奮も、MMORPGならではの魅力。とかく忘れがちだが、時間当たりの成果を追求することだけが楽しみではないのだ。
今回のボスとの戦いは、この点をあらためて思い出させてくれた。ベルが実装されたら、みんなでワイワイ騒ぎながら、勝敗を意識的に度外視して、討伐に向けた下調べや用意を進めてみようと思う。