『アイドルマスター』新作など3タイトルを配信予定

 2017年5月25日、バンダイナムコエンターテインメントとドリコムの共同出資による新会社“BXD”設立に関する発表会が行われた。本稿では、発表会の内容をお届けする。

 BXDは、HTML5を中核とする技術を活用したオンラインゲーム及び配信するプラットフォームの開発・運営等を行う新会社。バンダイナムコエンターテインメントによるIPの世界観を活かしたゲームのプロデュース力と、ドリコムのHTMLの技術力という両社の強みを活かした企業となる。

BNEのキャラクターIPと、ドリコムのHTML技術を合わせた新会社“BXD”が設立へ モバイル用ブラウザゲーム、プラットフォームを展開_10
▲バンダイナムコエンターテインメント代表取締役社長 大下聡氏(左)
BDX代表取締役社長(現バンダイナムコエンターテインメントNE事業部第2プロダクション ゼネラルマネージャー)手塚晃司氏(中央)
ドリコム代表取締役社長 内藤裕紀氏(右)
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▲バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長 大下聡氏

 発表会ではまず、主催者挨拶としてバンダイナムコエンターテインメント代表取締役社長 大下聡氏が登壇。「これまでゲーム開発で強力なタッグを組んでいたドリコム様と、新たなチャンレンジに取り組むことができることを大変うれしく思っています。バンダイナムコエンターテインメントが持つキャラクターIPと、ドリコムが持つHTML5の素晴らしい技術によって、新たなエンターテイメントの体験を世の中にお送りしたい」と挨拶。BDXはバンダイナムコエンターテインメントとドリコムによる合弁会社設立(ジョイントベンチャー)となるが、これについては、より素早くより密接にコンテンツを提供するためであると述べている。

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▲ドリコム代表取締役社長 内藤裕紀氏

 会社設立について説明するのは、ドリコム代表取締役社長の内藤裕紀氏。9000億円~1兆円のネイティブアプリマーケットで今後大きな変化が生まれるとすると、ダウンロード不要でモバイルのデータ容量とストレージを圧迫しないブラウザゲームの需要があると判断。再度ブラウザゲームのマーケットが立ちあがってくるのではないかと仮説を立て、2016年春からバンダイナムコエンターテインメントと協議を重ねてきたという内藤氏。バンダイナムコエンターテインメント側との意見の一致もあり、まずどれだけHTMLでネイティブアプリに近い体験を提供できるのか実験を重ねた結果、2016年夏の段階でほぼすべてのネイティブアプリの体験はブラウザゲームでも提供できることが分かってきたそうだ。「だれでも簡単に遊べ、ゲームから離れてしまった人やこれまでゲームを遊んでこなかった人にもアプローチできるだろう」と見解を述べる。さらに、ゲーム開発に問わずプラットフォームとしてほかのコンテンツやエンターテインメントを提供できる先行きも見えてきたこともあり、経営の意思決定スピードを高めるため共同出資のジョイントベンチャーとして会社設立にいたったそうだ。

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▲BDX代表取締役社長(現バンダイナムコエンターテインメントNE事業部第2プロダクション ゼネラルマネージャー)手塚晃司氏

 続いてBDX代表取締役社長(現バンダイナムコエンターテインメントNE事業部第2プロダクション ゼネラルマネージャー)の手塚氏より、新会社BDXについての説明が行われた。BDXでは、バンダイナムコエンターテインメントが持つキャラクターマーチャンダイズと、ドリコムが持つHTML技術を合わせた最新タイトルおよびプラットフォームが提供される。この新サービスは今後のバンダイナムコグループの利点となり、同グループが展開していくデジタル商品や新デバイスと連動する予定とのとこ。またユーザーの嗜好、動向を一元管理していくことで、新商品開発で役立てていけるそうだ。

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▲発表会では、HTML5で構築され、iPhoneのSafari(ブラウザ)で動く『ワンピース トレジャークルーズ』もお披露目。アプリ版と相違なく、ほぼ再現されているとのことだ。

 なお、2018年春のサービス開始に併せて、ローンチタイトルとして『ドラゴンボール Z』新作ゲーム、『ファミスタ』新作ゲーム、『アイドルマスター』新作ゲームが発売される(ゲームと連動する商品も発売予定)。「まずバンダイナムコエンターテインメントにとって大事なIPを投入していく」(塚田氏)とのことで、2018年春以降にほか自社タイトル、さらにサードパーティーからのリリースも計画中であることが発表された。最先端のHTML5技術を駆使したブラウザゲームに、ぜひ期待したい。

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